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07/17
2018
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房を切り落とす“勇気”
房を切り落とす“勇気”がなきゃ、
良質の味の濃いぶどうはつくれない。
すなわち、美味しいワインはつくれないってこと。
こんなことを語ってくれた勝沼醸造の有賀(あるが)社長。
これは先日の東京NBCのサマーカレッジで、
勝沼醸造を訪問したときのこと。
とにかく、ワインづくりにこだわりと情熱を持って
チャレンジしていることが、ひしひしと伝わってきたのだ。
そして先日、月刊CDにゲストで登場してもらった
北海道で注目のワイナリーを展開する
山崎ワイナリーの山崎大地氏。
山崎氏もこの房を切り落とす“勇気”を語っていた。
ぶどうの房を切り落とし、1本の木になる房を減らすということは、
当然できるワインの量も減ることになるわけだが、
この“勇気”がより美味しいワインづくりに
つながるってこと。
実は、この“勇気”からつくられるワインの味こそが、
ワインづくりに関わる人たちの情熱と
その地ならではのテロワールを集約した“成果”となる。
すなわち、この集約した成果が、
「美味しい」を演出し、ブランドをつくり、
顧客づくりにも貢献してくれる。
たまたまこのところお会いした注目の2つのワイナリーの
“こだわり”は、同じベクトルだったのだ。
さて、この“量を追わず、質を追う”展開。
ワインづくりに限らず、私たちのビジネスでも多く耳にするわけだが…。
実のところ、この質を追求するアプローチには時間がかかる。
(ここがポイントなのだ)
ある程度の質に到達するためにも時間がかかるが、
その質が浸透しブランドを確立するまでにも時間を要するってこと。
だから、ついつい目先の量を追ってしまいたくなる。
ところがだ…目先の量を追っていくと、価格競争に巻き込まれたり、
常に競争にさらされて次第に疲弊していくことに。
(そうなんだよね~~)
そうそう、こんな話をしていると池井戸潤氏原作のドラマを思い出す。
ドラマの主人公は厳しい業界の中で質を追う展開。
(だから時間がかかる)
そこに銀行がからみ、量で展開するライバルが…。
それでも、頑(かたく)なに自分たちの信じる質を追求していくわけだが
そこにドラマが生まれるわけだ。
戦後、アメリカ的経済にその軸足を置いてきたこともあり、
日本もいつの間にか効率であり、
均質化を追ってきてしまったということ。
このままでは、地球規模の競争に飲み込まれ
行きつく先は見えてきているような気がする。
ここで踏ん張らなきゃ、未来ある明日はやってこない。
ここは、「下町ロケット」であり「陸王」のように踏ん張り、
“房を切り落とす勇気”を持って存在価値ある
「質」を追求していこう。
そして、その地ならではの
固有ブランドをつくっていこうではないか。
私はこれが日本というテロワールを活かした
ビジネスに思えてならないのだ。
これがやられたらやり返す。
日本の倍返しだ…はっはっはっ
これは半沢直樹だから、ちょっと違うかぁ~~