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2020
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伊万里焼き“秘窯の里”のブランディング
橋も、伊万里焼き。
トイレも、伊万里焼き。
案内看板も、伊万里焼き。
山々に囲まれ、沢山の窯元が坂に面して建ち並ぶ風景は
水墨画のように美しい。
そして、なんと言っても伊万里焼きの模様と色合いが美しいのだ。
つい、美しいものに心を奪われる私は
たちどころに伊万里焼きの虜になってしまった。
とにかく、街中が伊万里焼き一色であり、
そのための街が演出られているのだ。
なんと、この“秘窯の里”は360年もの歴史があるという。
ここで焼かれた焼き物は「鍋島焼」や「鍋島」と呼ばれ、
日本の美の頂点を極めた美しさから
世界の至宝とも称されている。
江戸時代の初め頃、鍋島藩(佐賀藩)は有田から焼き物を
将軍家や老中に献上していたのだが、
製作技法が外に漏れないようにするため
敢えてこの険しい地形の伊万里の大川内山(おおかわちやま)に
藩窯を移したのだという。
まさかここに移したことが360年後も
伊万里の“秘窯の里”として注目されることになるとは!?
伊万里のブランディングには効果的だったというと。
実は鍋島家は、関ヶ原の戦いでは敗れた西軍に加担していた。
通常なら取りつぶしや領地替えが当たり前。
ところがそうはならなかったのは最高峰の技術と
贅を尽くした伊万里焼を献上していたからだと言われている。
伊万里焼の美しさもあるが、
これもブランディングのなせる技と言っていいだろう。
改めて、“ブランディング”の重要性を確認した次第。