02/15
2021
必勝請負人、佐藤可士和氏って!?
先日、あるラジオ番組に佐藤可士和氏が登場していて、
「佐藤可士和展」を知り、さっそく国立新美術館に足を運んでみた。
祝日だったこともあってか、驚くほどの大盛況。
え~、一般の人が佐藤可士和氏の展覧会にこんなに来る!?
このコロナ禍でも、この六本木にみなさん足を運んでいたのだ。
佐藤氏は自分が“国立新美術館”のシンボルマークを創ったこともあり、
今回の展覧会開催の話にはワクワクしながら望んだという。
私もまさに同じ業界にいたわけだが、佐藤可士和氏の
その“仕事ぶり”には感心させられる。
ユニクロ、楽天、日清食品、セブン-イレブンなど
有名どころをやっているからというわけではない。
実は、私も関わりを持った立川市の“ふじようちえん”で
その“仕事ぶり”を実感したからなのだ。
そう、佐藤氏は幼稚園づくりにもそのクリエイティビティを発揮している。
“ふじようちえん”の加藤園長からその当時の佐藤氏とのやり取りであり、
進め方等いろいろお聴きした。
てっきり平面のデザインをお手伝いするのかと思いきや、
設計士と組んで注目の楕円形の幼稚園建屋を創造することに。
なんと園舎全体が巨大な遊具となっているのだ。
この“ふじようちえん”はその造りがユニークなだけでなく、
園児はもちろん父兄にも人気で、存在理由のある幼稚園となり、
常に入園希望者で溢れる幼稚園となっている。
その“ふじようちえん”に経営者たち数十人をお連れして、
園内視察や園長の話はもちろん、
園の給食まで体験させさせてもらった記憶が…
とにかく、こどもたちの顔つきも含め、
それまでの幼稚園の概念と大きく違っていたのだ。
さすがの必勝請負人の佐藤可士和氏である。
佐藤氏はブランドマークを綺麗にデザインするデザイナー
というわけではない。
その企業の可能性をブランドに反映し、
ブランドディングの時間軸をもデザインしているということ。
(同じ業界にいた者として、ちょっと嫉妬心も湧いてくるが…)
佐藤可士和氏は有名どころのリーダーが依頼したくなる
“意味あるアウトプット”であり、実績までも創ってくれるということ。
今やそれらのブランドたちは、私たちが訪れる世界の大都市でも
その存在感をアピールしながらビジョンを発信してくれている。
今、盛んに“美意識が求められる時代”とよく耳にするが、
佐藤可士和展を観てその理由が分かったような気がするのは
私だけだろうか!?
この“美意識”にヒントをくれる展覧会は
5月まで開催しているという‼︎