01/20
2014
老舗の奥行が、共感を呼ぶ
「なんと言ってもどぜう鍋は、
『一物全体食』ですから、栄養を丸ごと
体に取り入れることができるんです。
ネギと一緒に召し上がると、
カルシウムの吸収もいいですし…。」
“パンパン”(係の者を呼ぶ手打ち)
「ネギを持ってきてあげて!」
この小気味のいい六代目当主の話と所作。
さすがだ。200年を超す老舗の当主。
粋だねぇ~。
ここは浅草の“駒形どぜう”。
建物もその江戸の風情がいっぱいだ。
ところで…。
何で“どじょう”を“どぜう”と書くのか!?
だれもが不思議に思っているはず。
ついにその疑問に答えが…。
なんとこの“駒形どぜう”がその元祖だった。
実は、初代越後屋助七の発案。
1806年の江戸の大火によって店が類焼した際に、
「どぢやう」の四文字では縁起が悪いと
当時の有名な看板書きに頼み込み、
奇数文字の「どぜう」と書いてもらったという。
これがきっかけで評判を呼び、店はたいそう繁盛した。
江戸の末期頃には、他の店もこの繁盛にあやかって
「どぜう」と書き換えたそうだ。
何事もそこには“わけ”がある。
やっぱり“わけ”をわかって話をしないと
説得力に欠けるからねぇ~。
それにしても、先に味わった
老舗「野田岩」のうなぎもこの「駒形どぜう」も、
しっかり味わい、当主の話を聴かせてもらうと、
200年以上も継続している“わけ”が伝わってくる。
老舗の奥行は深いねぇ~。
ここで、ファイ~~~ン!
(中島流ひらめきサイン。アイ~ンではないよ)
やっぱり“幅より奥行!”
よく“幅と奥行”という言葉を使うが、
これからは“奥行”こそが大切に思えてならない。
上辺だけではない、奥行こそが
多くの人たちの共感を生むのだ。
ビジネスにおいては、幅ばかりをPRして
奥行のない仕事をする会社が多いからねぇ~。