07/22
2014
何度読んでも、感動の日記がここに
「税金を出して貧乏になっても
どこまでも商人として信用確保。
村民、社会人としての信用は
まさに紳士的な行動でなくてはならない。
社会が悪い。社会が悪いから
俺も悪くなければ生きられないと
世人は皆言う。小生もそれを幾度思ったろう。
自分だけは清浄でやろうと思って戦争中、
ずっと7年間守って来た。
ヤミもやらなかった。正しき生活の上に
強い基礎が立つのだと言って来た。
供出も率先してやった。
貯金も公債消化も公職も。
しかしこれらはみんな無駄になった。
政府の命に背いた者は金も儲けた。
追放にもならなかった。
新円の春にほくそ笑んでいる。
自分もやろう、ヤミをやろう、
新規事業でボロい儲けもやろうと思った。
しかし、やらないうちに自己の良心は
また清らかにいけと教えてくれる。
インチキの商売でぼろい儲けをするよりも、
親切な良心的な商売によって
長い信用を築けと教える。
人が良心的ならざる時、
良心的になることが長い信用確保の
唯一の道だということを教える」
これは、石川酒造16代目当主の1947年1月の日記。
戦後、1年半の大混乱期のときの日記だ。
感動を覚える、すばらしい内容!
そのときの16代目の心の動きまでもが
伝わってくるではないか。
人が良心を失い、義をおろそかにしている時こそ、
“長い信用確保”の時だと語ってくれている。
でも、多くの人たちが
「自分だけ、今だけ、お金だけ」に
集中しているときに、
自分だけ良心を失わず社会性ある対応を
徹底できるだろうか。
そこで注目する言葉は“品格”。
代々継続している石川家には、
品格があるのだ。
やっぱり、不断から“品格”ある考えや
行動を心がけていない限り急には無理だろう。
ちなみに、私には“品格”を少しでも
保つための座右の銘がある。
それは、“美しく、生きる”だ。
自分の心が俗っぽくゆれ動くとき、
“美しく、生きる”を念仏のように唱えている。
もしかしたら、時代の変わり目の今こそ、
良心を失わず、義を大切に判断するときかもしれない。
7月27日&8月3日の日曜日にInterFMにて
石川酒造の18代目 石川彌八郎さんが出演します!
お聴き逃しなく♪
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InterFM『BUSINESS LAB.』
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