12/17
2012
事件は現場で起きているんだ!
「5cmは入るけど、6cmでは入らないのだ」
もう5年くらい前に買っただろう、ティッシュスタンド。
これが、かなり私のお気に入りツール。
だから、洗面所にひとつ。
ダイニングテーブルにもひとつ。
そして、居間のラックにもひとつと、
あちこちに設置してある。
スチールでつくられたタテ型のスタンドだから、
どこに置いても場所をとらないのだ。
デザインもgood!
ところがだ。
このところ、ティッシュを買いに行くと
6cmの増量タイプばかりで、
5cm厚のティッシュ箱はなかなか見つからない。
もちろん、しつこい私は、見つかるまで探すのだが…。
そこで、マーケティングのプロとして一言。
“もっとユーザーの現場を見なければダメ”。
増量で格安であれば誰もが嬉しいと
思っては大間違い。
現場では、さまざまな使い方がなされ、
条件もいろいろってことだ。
私の中では、その5cm厚ティッシュのサイズを
やめてしまったメーカーのイメージは大分下方修正された。
別の事例だが…少子化で、
子供を対象としたメーカーやサービス業は
大変だという。本当にそうだろうか。
確かに子供の人数は減っているが、
ひとりの子供にかけられるお金は、
間違いなく増えているのだ。
シックスポケットなどともいわれているわけで…。
しっかりデータで確認したことはないが、
トータルでみると
子供に投資されているお金は逆に増えているように思えるのだ。
いや、間違いないだろう。
塾にしても、部活にしても、
ちょっとしたレジャーにしても、
その昔とは比べものにならないくらい子供にお金はかけられている。
やっぱり現場を見ないで、少子化という傾向だけで、
子ども相手の業界は大変だなどと考えてはいけないということ。
子ども相手の商売で、実はひそかに
ほくそ笑んでいる会社はたくさんあるのだ。
もっともっとその先の現場を見れば、
売れる商品づくりもサービスも見えてくるってこと。
やっぱり、現場までその目を耳を
持っていかなければ、
マーケティングは語れない。
ちょっと癪に障るが、増量のティッシュを買ってきて、
5cm箱に詰め替えようかな…お客さまにこんなことまでさせていていいの?
ところで、一番使いそうな寝室に、
なぜティッシュスタンドは
置いてなかったんだろう? ここにも現場の事情が…