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目からウロコのおすすめ本

09/25
2023

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『熟睡者』 クリスティアン・ベネディクト&ミンナ・トゥーンベリエル著

「睡眠中に脳内では清掃プロセスが遂行され、廃棄物が大量に搬出される。
睡眠を十分にとらず脳内のゴミが除去されないと、
脳の老化が早まりダメージを受けやすくなる。
長期的に見ると、重要な神経細胞の繋がりが損なわれ、
記憶障害や最悪の場合は認知症の発症を引き起こしかねない。

睡眠で回復するのは脳だけではない。
身体のあらゆる器官、例えば消化器系や循環器系が
日中滞りなく機能するためにも、睡眠中の再生は不可欠だ。」

上記はこの書籍のあるページのそのままをピックアップしたわけだが…
この文章だけでこの書籍の言いたいことが十分に伝わる。

→クリスティアン・ベネディクト氏は
1976年、ドイツ・ハンブルク生まれ、スウェーデン・ウプサラ大学准教授、神経科学者、睡眠研究者
→ ミンナ・トゥーンベリエル氏は
ジャーナリスト、作家。約20年にわたり、スウェーデン通信など主要メディアに健康をテーマにした記事を執筆

私が30代の頃“今しないでいつするの”ということで猛烈に仕事をしていたころ、
1週間の睡眠時間(土日含め)をすべて足しても14時間だったことが。
クリエイティブ系の会社として確立途上で、私も若いこともあり
目先しか観ていなかったわけだ。
30代40代の頃の寝不足での無理が今に残っていないことを祈るばかりだが…

さて、話は本に戻るが…
ウェアラブルデバイスなどから得られたデータから割り出した
日本の平均睡眠時間は6時間35分だという。
私は“アラ古稀”ということもあり、なるべく7時間以上
できればもう少し睡眠を取りたいと思ってはいるのだが…
みなさんはいい睡眠をしっかり取れているのだろうか?!

ちなみに国際平均と比べると、日本の平均は45分も短いという。
フィンランドとの比較だとほぼ1時間の差があるのだと。
ご存知の方も多いと思うが、フィンランドは世界幸福度ランキングで
6年連続1位の国。
睡眠時間がどう影響してるかは分からないが、
何らかの因果関係があるのかもしれない。

慢性的な睡眠不足は、さまざまな病気のリスクを大きくし、
一人ひとりのパフォーマンスを低下させ、経済にも影響をあたえるという。
肥満、糖尿病、心血管疾患、認知機能の低下、脳の老化…
→この後半の認知機能の低下と脳の老化というところが気になるわけだ。
みなさんはいかがだろうか。

しばらく前にサンマーク出版のアンデシュ・ハンセン著『運動脳』を
ビジ達で紹介したが、その本を読んでからかなりランニングに
真摯に向き合うようになり、私にとっても意味ある本となった。
そしてこの『運動脳』は反響も大きく、ベストセラーになったと聞く。

そして今回手にした『熟睡者』も見た目も同シリーズのような装丁デザインで、
筆者も同様にスウェーデンで活躍する研究者たち。
すでにサンマーク出版から数年前に出版されていた本に改めて
加筆、再編集したものだという。
多分サンマーク出版が二匹目のドジョウを求めて出版したのが
この『熟睡者』なのだろう。
(あくまで私の勝手な発想での解釈だが…)

それはともかく、
この本の主旨は、健康と幸福における適切な睡眠の重要性に焦点を当てていて
元々のタイトルは『Sleep Sleep Sleep』。
私たちの日常生活における睡眠の役割について深く掘り下げた本であり、
そして科学者がそろって“絶対寝るべき”と言う理由について書かれている。
睡眠は私たちの身体と精神に多大な影響を及ぼし、
その重要性は無視できないわけだ。

私がこのビジ達で紹介したくなった理由が伝わっただろうか。
私たちにとっての睡眠の重要性が分かれば、
次はいかに“いい睡眠”を取るかである。
そして高齢になると睡眠の質が落ちる可能性は高くなるという。

ということで“いい睡眠”のためのページを期待したが
残念ながら少なかったのだが…紹介すると
→日中は野外で過ごし(できれば午前中)日光をたくさん浴びる
→就寝の3〜4時間前にはトレーニングは終了する
→夕方から夜にかけてはブルーライトは避ける
→遅い時間帯にはカフェインを摂取しない
→夜中に目が覚めても照明をつけない
→日の長い夏でも寝室を暗く保つように心がける

できれば“いい睡眠”のためのベッドでありふとんの質についてとか、
寝る前の呼吸の整え方とか、
羊の数え方とかもアドバイスが欲しかったのだが…

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睡眠の重要性が書かれている

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