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目からウロコのおすすめ本

09/29
2014

book1

『アドラーに学ぶ部下育成の心理学』小倉広・著

「あ~ダメダメ! そんなやり方をしたら、
 こういう問題が起きちゃうでしょ。
 なんでそんなやり方をするのかなぁ…考えればわかるでしょ。
 いいかい、このやり方でやり直してみて」

う~ん、会社ではよく聞くこんな言い方
(私もよくやってきた…)。
これでは、勇気づけならぬ“勇気くじき”となってしまう。
私は30数年経営をやってきたが、
20年以上は部下に対して“勇気くじき”の
コミュニケーションをしてきたのでは…とハッとさせられた。

先日ご紹介した
『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』は、
アドラーの考え方や哲学について触れる書籍。
今回ご紹介する『アドラーに学ぶ部下育成の心理学』では、
日常生活やビジネスにおいて、アドラーの考え方を
具体的にどう活かしたらいいのかが書かれている。

先ほどの事例の場合、部下を勇気づけるには
こんな接し方が効果的だという。
「この仕事を進める際には、
 こんな観点に気をつけるといいかもしれませんね。
 そうすると、どのようなやり方が考えられますか?」

つまり、学校の先生のように教える(ティーチング)ではなく、
相手と対話することにより自発的な行動を促す(コーチング)なのだ。
この書籍によると、部下の教育の三本柱は
「ほめない」「叱らない」「教えない」。

短期的な結果を出すために、
部下をやみくもにほめてその気にさせたり、
思い通りのやり方をしないからといって叱りつけたり、
上司が先に答えを出してしまったり…。
これでは人は育たない!

部下に主導権を握らせて自発的な思考や行動を引き出すことで、
自信を持って仕事に取り組んでもらうことができるのだ。
そして自らの行動で得た経験や知識は、
成長するための糧となる。

この40~50年、多くの企業は目先の利益を追ってきた。
そのため全国チェーン展開がよしとされ、
安易なマニュアル重視のビジネスが浸透してしまった。

しかし長い目で見ると、
人が育たなければその会社が困るだけではなく、
いずれは本人の社会生活にも偏りが生じる。

社会のためにも今後のビジネスのためにも、
人を育む価値観こそが重要なのだ。
つまり、「人を育てない限り先はない」。

…あれ、これって私がいつも言っていること!?

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ほめるな叱るな教えるな!

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