07/10
2017
大沢悠里流“先義徹底”の極意
「道義を優先させ、利益を後回しにする」という言葉の“先義後利”。
ビジ達でも何度も登場している言葉だが、
今回の“先義徹底”を使うのは私も初めて。
というのも、今回のビジ達に向け私がつくった造語だからだ。
デイリーのパーソナリティーを降りてから1年、
久々に大沢悠里氏と改めてお話する機会があった。
皆さんご存知大沢氏は、ラジオ番組「大沢悠里のゆうゆうワイド」を
30年間継続された名パーソナリティにして、
超ベテランのアナウンサーだ。
もう30年(?)ほどお付き合いさせていただいているが、
今回お話して、その考え方であり
行動の素晴らしさに改めて気付かされたのだ。
番組を聴いていた方は知っていると思うが、
「大沢流エンドロール」というものがある。
エンドロールをラジオで? と思われるかもしれないが、
大沢氏は番組の最後に制作スタッフや登場者の名前を
一人ひとり読み上げていくのだ。
(裏方に徹するスタッフにはこれは嬉しいよねぇ~!)
さらに、大沢氏主催のお店貸し切り懇親会なんてものも!
氏が店を1日貸し切り、番組で関わった人たちを
毎回150(?)人以上ごちそうする催しを、
それも年に数回開催するのが恒例だったという。
もっとすごいのは、
氏の番組は8時半オンエアーだったにもかかわらず、
毎朝必ず6時にはスタジオに着き、
清掃からその日の番組の準備もしていたそうだ。
これだけスタッフを大切にして“あたりまえ”を徹底してきたからこそ、
多くの関係者に支えられ、30年も番組が続いたのだろう。
これだけではない。氏はリスナーにも気を回して、
「運転しているあなた、雨だから運転に気を付けて」と呼び掛ける。
さらに、大沢氏が一度病に倒れ入院してからは、
「病院のベッドで聴いておられる方もいらっしゃると思います」
という一言も添えるようになったという。
リスナーがどんな状況で聴いているかを気遣う言葉が、
氏の番組にはあちこちに散りばめられているのだ。
こんな話もあった。氏はタクシーを使うとき、
例えば短めの距離で900円くらいの運賃だったとしたら、
運転手には1500円渡すんだとか。
タクシー運転手には大沢氏の番組のリスナーも多いそうだが、
こんな気遣いをされたら、ますますファンになってしまうだろう。
こんなさりげない“義”を常に優先した行動を
氏は“徹底”してきた。
これはまさしく“先義後利”と鍵山相談役がよく使う
“凡事徹底”のハイブリッド、“先義徹底”といえるだろう。
この“先義徹底”が、大沢氏の番組が長年愛され、
選ばれ続ける理由となったに違いない!