04/23
2018
非常識なオープン経営
今回お話しする「非常識なオープン経営」は、
私の1冊目の著書である『非効率の会社が上手くいく理由』と親和性の高い話である。
先日、3年でEC通販売上3倍へと拡大させた株式会社ココシスの岡部隆司会長とお話する機会があった。
岡部会長の経営方針はまさに「常識的ではない」のである。
非常識なオープン経営
1. 1、朝礼を2時間以上かけて毎日行う
2. 2、役員は総選挙で決める
3. 3、賃金制度も社員が決めている
4. 4、人事部・総務部などの間接部門がない
5. 5、新卒社員も新商品開発を行う
6. 6、コールセンターには、マニュアルもないしスーパーバイザーもいない
2時間の朝礼と聞くと、
社員にとって厳しいものに感じるだろう。
しかし、社員みんなが持ち回りでプレゼンを行うなど、楽しんでやっているそうだ。
これは「感謝の朝礼」と呼ばれ、これまで6000人を超える方々が視察に訪れている。
また40億を越す売上を持つ会社であっても、
役員プレゼンを経て社長を決めたり、
間接部門もみんなで協力しながら行ったりと、
一人に権限を集中することなく、オープンな経営をしているのだ。
経営者はついつい「どうだ、スゴいだろう!」と
自己顕示欲を満足させる経営に走ってしまうことが多々ある。
それでは、社員がついていきにくいのはもちろん、
関わる誰もが幸せになる会社経営の追求とは言えない。
ではなぜ、岡部会長はここまで非常識なオープン経営をするのか。
それは、
「人は自分のことにしかエネルギーを燃やさない」という考えがあるからだ。
社員一人ひとりが、会社経営を自分ごととして考えられるようにする。
それこそ、岡部会長の哲理哲学と言えるだろう。
(とはいえ、まだまだ実験段階と言っているが…)
だからこそ、
新卒社員の商品企画であっても
きちんと売上に繋がっていたり、
スーパーバイザーのいないコールセンターでも
安定運営が出来ていたり、と成果が出ているのだろう。
この非常識なオープン経営、
自分たちの取り組みに活かせる視点がないか、ぜひ考えてみてほしい。
(私の『非効率な会社が上手くいく理由』も読んでもらうと、新たな発見があるかも…?!)