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05/28
2018

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山武市長の“タテの仕事道”

先日、千葉県山武市の市長を
4月まで務めていた椎名千収氏とお会いした。
椎名氏は、成凍町長を12年、山武市の市長を12年、
すなわち四半世紀に渡って、
自治体のリーダーを務めてきたわけである。
私も椎名町長(当時)から、成人式での講演の依頼を受け、
登壇させていただいたこともある。

そんな椎名氏が、ついに勇退されたということで、
大里総合管理でのイベントに登壇された。
参加者は100名を超え、
中には、元教育長や副市長など中央官庁からの出席者もいた。
皆さん口を揃えていうのは、
「これまでの取り組みは、
椎名氏だからこそできた功績だ」ということ。

例えば、市民自治支援課を新設し、
既存の自治会などを活かした町の
コミュニティの深化を目指した。
また、市内の高校の未来を考え、
スーパーグローバルハイスクールの
指定を受けるためのチャレンジをし、
見事、松尾高校は国際的な取組みを
している高校として認定を受けている。

以前、私のラジオに出演いただいた時も、
これらの自分の功績を自慢げに語るわけでもなく、
市民のことを第一に考えている真摯な姿が印象的だった。
(番組を盛り上げようとする私にとっては大変だったけど…)

そんな椎名氏の首長としての姿勢については
周囲の人も同じように感じているのか、
誰もが口を揃えて「椎名さんのおかげだ」という。

椎名氏の取り組みには2つの特徴がある。

まずは、
「誰もが幸せを実感できる独立都市・山武」という
スローガンにも現れているように、
これらの功績はまさに、中島流“エコーロケーション戦略”だと言える。
すなわち、過去の事例だとか
周りの自治体がやっているからなどにとらわれない展開。
これは、さまざまなチャレンジや施策を繰り返し、
その反響から次なるチャレンジの内容や切り口・角度を考え、
再度チャレンジをしていくというもの。
市民からの生きたフィードバックを得ながら、
次に何が必要なのか試行錯誤してこられたのだろう。

また、もう1つの特徴は、「タテの発想」。
ヨコとの比較ではなく、“タテ”に集中した考え方である。
これまでの地域の歴史と、
これからの未来がどうあるべきかに
注力する椎名氏の“タテ”重視の姿勢は、
自治体の運営だけでなく私たち経営者にとっても、
非常に学ぶところが多いといえる。


変わりゆく時代の中で、
自分が今いる場所での「タテの発想」こそが、
本来のあり方が見えてくるということなのだろう。

全国に3000人を超す首長さんがいるわけだが、
そのうちの何人が「タテの発想」を実践しているのだろう。

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四半世紀に渡り自治体のリーダーを務めてきた

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大里総合管理でのイベントの様子

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参加者は100名を超えた

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