03/04
2019
鍵山流“掃除道の極意”
「何かを新たに始めることは、大変なことです。
第一歩は、とにかく大変です。三歩、五歩、
十歩と進むことも、大変。それを継続するのは、もっと大変です。」
これは、病身を押して先日久しぶりに
「掃除の会」総会へ姿を現された鍵山相談役の言葉。
今年で26年目を迎えた掃除の会の
総会でのことだ。
それはさらにこんな風に続く。
「そして人に伝えることも大変。
私の尊敬する先輩が『自分が努力して、
たとえ伝わらないとしても、届かなくても、
伝えようと努力しなさい』と仰っていました。
とにかく伝えようと努力しなさい。
そしてそれを続ければ、いつかは届き、伝わるんです」
だからこの活動とその意義を、
次なる世代にもどうか伝えていって欲しい・・・という、
実に鍵山相談役らしい話だった。
その話を聞きながら私は、鍵山相談役の仰っていること、
やっていることは全て、「基本的なことを徹底する」
という信念に貫かれていることを改めて感じていた。
もうビジ逹読者なら知っていると思うが
『鍵山秀三郎 一日一話』というメルマガ。
これは、鍵山相談役が以前出された本の内容を
メルマガとして365日配信しているもの。
こっそり言うが…
(『日本を美しくする会』のHPから
無料登録できるので、まだ登録していない方はぜひ!)
私がこのメルマガをとりはじめてから、約6年。
関係者であるから、スタートから読んでいるわけだが、
6年読み続けていても、読むたびに勉強になるのだ。
ふとメルマガを開くと、その度になぜか“気づき”がある。
(365日分が6回も繰り返されているわけ)
こんなコンテンツ、他にはないのではないか。
例えば、2月に配信された『挨拶』についてのコラム。
「挨拶で心がけていることは、
その人の名前を必ずつけることです。」
自分の名前には不思議と敏感に反応してしまうのが
人間だから、挨拶のときに名前をつけるだけで、
挨拶に血が通う・・・そんなお話だ。
原文はほんの短い文章なのだが、
読んだ後にはいろいろなことが頭を巡るのだ。
他にも、『日本を良くする方法』。
「たとえ政府が100兆円投下しても、
今の日本は良くなりません」とはじまる。
日本を良くするためには、国民一人ひとりの
ちょっとした思いやりや、
人を喜ばせる気持ちを持つことだというのだ。
「国民1人ひとりの生き方に、
この国の将来がかかっています。」
多くの人はついつい税金の使い方ばかりに気が行ってしまい、
自分を省みることができないものだ。
国のせい、という前に出来ることがある、
と気づかせてくれる。
まだまだ、紹介しきれないほどあるが、
一つ一つは150文字程度の短いものだ。
そこに鍵山相談役ならではの自身の体験からくる、
含蓄ある気づきや、学びがある。
「凡事徹底」を通して相談役が学ばれた
様々なことのエッセンスがそこにあり、
私たちが気づけないことを教えてくれている。