07/16
2019
石坂典子流ドキュメンタリー
『さて、このたび弊社では
“環境保護をライフスタイルの一環に”をテーマにかかげ、
日常の中でできる環境への配慮を実施していただくためのツールとして
化粧品容器の回収・再利用を視野に入れたオリジナルスキンケア商品
「SATOHANA」を新たに販売することにいたしました。後略)』
こんな案内文とともに、スキンケア商品一式が突然届いた。
送り主は、このビジ達で何度もご紹介してきた石坂産業株式会社。
環境への素晴らしい配慮・徹底的に整理整頓された
工場で知られる産業廃棄物の処理会社である。
“ええ~っ、石坂典子社長が若い頃目指したのがネイリストとはいえ、
産廃処理の会社が化粧品!? スゴイなあ……。”
そんな思いに打たれた夜、図ったように
NHKの『逆転人生~ヤマユリ咲き誇るゴミ処理場』が放送されたというわけ。
取り上げられていたのは、まさに当の石坂典子社長だった。
1999年、工場がある所沢でダイオキシン汚染が疑われた。
深刻な風評被害に遭った地元農家の方々は、
原因の一端として石坂産業に立ち退きを迫ったという。
しかし、石坂氏が選んだのは、
立ち退きではなく工場の抜本的改革だったのだ。
焼却施設をすべて循環型のものに転換し、工場内を徹底的に整理する。
清潔な工場内へ、見学者をどんどん受け入れる。
荒れていた周辺の敷地内も
美しい里山公園とし、地域住民の憩いのスポットへ。
こうして石坂産業は見事、絶体絶命のピンチから逆転に成功した。
と、こんな番組だ。
こうしたエピソード一つ一つは、これまでもビジ達でご紹介してきたもの。
しかし思えば、石坂典子社長はこれまで数々の本を出版し、
カンブリア宮殿など注目の人・ビジネスを取り上げる
メディアにもたびたび出演されてきた。
それもすべては、女性である石坂社長ならではの感性を
意外な組み合わせとも思える
産業廃棄物処理の会社で活かしてきたから。
そこに石坂産業と石坂典子氏の、
フィクションではとても創れないようなドラマがある。
だから私も含めた様々な人が魅了され、
(さらに、石坂氏は女性としても大変チャーミング)
ドキュメンタリーの題材にしたくなるのだ。
これぞ石坂典子流ドキュメンタリー。
フィクションでも創れないほどの現実を演出する
ドキュメンタリーが、ここにある!