08/19
2019
“烏骨鶏の卵”づくりの仕事道
7月の北海道十勝の訪問で新保町にある『児玉農場』を訪れ、
児玉武さんにお会いした。
児玉農場の注目の生産物は烏骨鶏の卵。
実は、児玉武さんは試行錯誤の末、
やっと児玉流の継続的な烏骨鶏の卵生産に行き着いたという。
そして東京に戻ってから数日。
なんと児玉さんから30~40個の烏骨鶏卵が!!
この卵、買えば安くても1個300~400円、
場合によっては500円もするという。
この烏骨鶏の卵を40個(?)も送ってくださるのだから、
いやはや恐れ入りました。
さてこの烏骨鶏の卵、ナカジマが考えるに
“令和のランチェスター戦略”を地でいくビジネスなのではないか。
烏骨鶏の卵の卵黄(いわゆる卵の黄身)は、
脳や神経の必須栄養素・体の掃除屋である。
レシチンや抗酸化作用の高いビタミンE、
記憶力・集中力を高めるコリンも含んでいる・・・
ということで、万病に効果ありとも言われているのだ。
普通の鶏と違うところも多く、足の爪の本数も多いし、
烏骨鶏の「烏」の字でカラスを示すように、内蔵や皮膚が黒いとか。
もっとも、卵の値段が高いのは栄養価や変わった姿のせいではない。
烏骨鶏は、年間で50個程度しか卵を産まないのだという。
普通の鶏はほぼ毎日産むが、烏骨鶏は2週間かけて
5~6個ほど産むと、1ヶ月間が空くそうな。
しかも、30余年前(?)に新保町の農家数軒で飼育を始めたのに、
残っているのは児玉さんだけだという。
それくらい、飼育が難しい鶏なのだ。
おお~、ここまでくると希少価値・高付加価値・高価格を
実践した児玉農場の烏骨鶏卵となるわけ。
これこそ、大手にはできない“令和のランチェスター戦略”。
実現が難しいと思われることでも
自分なりの試行錯誤を繰り返し、自分流の“育み方”を確立したのだ。
児玉武さんの話を聞いていると育む烏骨鶏への愛情が伝わってきた。
この愛情こそが大手には決して真似の出来ない
価値を作り上げたということだろう。
まあ、他の人たちと同じことをしていては大手には勝てないし、
高付加価値を演出することもできないということ。
令和のランチェスター戦略をもっと追求しないと…。