12/24
2013
日本海水の“血流力”
株式会社日本海水。
製塩メーカーでは唯一国内に製造工場を持つ、
塩の製造・販売を行う会社である。
実はこの会社、数年前までは赤字会社だった。
そしてある会社に買収され、
5年後には黒字へと転換。
さらには売上げを3倍に上げて、
10%の利益を出す会社へと成長したのだ。
では、5年という短い期間で
なぜ黒字へと回復できたのだろうか。
その復活劇の中心となったのが、
買収元(エア・ウォーター株式会社)から
派遣された金澤正博社長。
金澤社長が行ったのは、
既存事業のビジネスモデルの革新ももちろんだが、
特に注目したいのが社員の“意識改革”なのだ。
社員の仕事への意識が変われば、会社も変わる。
この信念があったからこそ、
斜陽業界といわれている製塩事業にも関わらず、
業績の回復に成功することができたのだ。
その改革の主軸となったのが、“率先垂範”。
金澤社長は、全国にある
工場や事務所を訪れ、できるかぎり朝礼
(または昼礼)に参加するようにした。
その後、金澤社長を先頭に
事務所のメンバー全員で
事務所や工場を視察したというのだ。
この際、メモ帳やデジカメ、
ほうきや汚れをとる布などを
一人ひとり持って視察するという。
これは、視察中に汚れを発見したら
すぐ清掃するためだ。
ゴミが落ちていたら拾ったり、
雑草が生えていたら抜くなど、
「自らの目で問題がないかチェックしていく」
という基本的なことを
毎回率先して行っていったのだ。
これを繰り返すことで、
当たり前のことを当たり前に行う風土ができ、
社員の意識にも変化が起きてきた。
基本的なことを5年間くり返し徹底して行ったことで、
会社で働くものとしての
“構え(心構え)”ができてきたという。
この状態を中島流にいえば
“血流力”のアップ
(少し前のビジ達でもテーマとした)。
会社を継続させるためには、
組織に血を通わせる必要がある。
その血流の元はそこで働く人の意識であり、
それがアップすれば、
他の問題点も自ずと改革されていくのだ。
この意識改革を行った
金澤社長のこだわりは“構え”だという。
それは、社員の心構え、
会社としての構え、
工場としての美しさの構えのこと。
まさに組織の血流力を深めるために
必要な要素なのだ。
金澤社長は物流やコストといった
面でも改革を行ってきた。
だが、その改革を支えてきたのは
社員の仕事に対する
「構え」に他ならないだろう。
やはり組織に重要なのは
社員の意識であり、“血流力”なのだ。
日本海水で、数々の改革を
成し遂げた金澤社長は、
12/29と1/5の「BUSINESS LAB.」にも登場。
もっと詳しい内容を知りたい方は
ぜひチェックしてもらいたい。
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InterFM『BUSINESS LAB.』
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