06/09
2014
赤木春恵氏の芸歴74年
認知症の母親の介護体験を描いた映画
『ペコロスの母に会いに行く』。
主演を務める赤木春恵氏は、
“世界最高齢での映画初主演女優”として、
なんと御年90歳にして
ギネスブックに登録された!
(舞台やテレビでの主演作品はあったが)
赤木氏が演じた認知症の母親は89歳の設定だが、
赤木氏自身は一切患っていないのだ。
昔のことを尋ねると普通は
「うーん」と少し時間を必要とするものだが、
赤木氏は私がさまざまなことを
尋ねてもすぐに返してくださった。
思えばお茶の間のテレビには、
いつの時代も赤木氏の姿があった。
テレビドラマ『細うで繁盛記』では
ちょっといじわるな役を演じられていた。
その後『3年B組金八先生』で演じた
君塚校長は当たり役に!
一番有名なのは、皆さんもご存じの
『渡る世間は鬼ばかり』の姑役だろう。
赤木氏が長きにわたり映画・テレビ・舞台と
第一線で活躍してこれたのは、
確かな実力はもちろん、
周りの人々に慕われ信頼される
人間性があってこそ。
映画を1本つくるにしても、
監督やプロデューサー、カメラマン、
スタイリスト、共演者…と
多くの人々と関わり合う。
多くの映画関係者から
赤木氏が指名される理由は、
やはり彼らが気持ちよく
仕事ができるからだろう。
芸歴74年(!)という赤木氏。
戦時中は慰問劇団として満州まで赴き、
20歳で団長として指揮を執っていたという。
リーダーシップを発揮して劇団をまとめながら
女優として仕事をまっとうするのは、
並大抵の努力ではなかったはずだ。
先日のインタビューの際も、
「女優業は本当に大変だけど、
いい仕事だと思う」と語っていた。
もしかしたら、大変だからこそ
“いい仕事”と思えるのかもしれない。
苦労を乗り越えて物事を達成すると、
“やりがい”というリターンがやってくる。
74年間、常に能動的に
芸を追求してきたからこそ、
人間性も育まれ、やりがいにも
つながったのだろう。
90歳となった赤木氏。
どんな作品を我々に見せてくださるのだろう。
これからのご活躍も楽しみだ。
6/15、6/22のInterFM『BUSINESS LAB.』では、
赤木氏に大女優の“仕事道”について
語っていただく! ぜひお聴きあれ!
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InterFM『BUSINESS LAB.』
東京76.1MHz・横浜76.5MHz
毎週日曜 朝 6時から好評放送中!
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