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03/23
2015

sgt

サイバーダインの仕事道

毎年楽しみにしている、
東京ニュービジネス協議会が主催するIPO大賞。

つい先日、第9回が開催されたので
今年も参加させていただいた。
IPO大賞とは、新規上場企業の中で経済活性化に貢献し、
日本を牽引する企業を表彰するイベントのこと。

今回、ルーキー部門で受賞したのは
CYBERDYNE(サイバーダイン)株式会社。
あれっ? 見たことある人が壇上に登ったなあと思ったら、
なんと代表取締役は山海嘉之(さんかいよしゆき)氏だった!

2005年に行われた愛知万博で受付嬢を務めて
注目された「アンドロイド」(人間型ロボット)。
この開発に携わっていたのが筑波大学大学院教授、
そして工学博士でもある山海氏だ。

今回、受賞する運びになったキッカケは、
HAL(ハル)と呼ばれる装着型ロボットの活躍。
実はこれもまた、
すごい機能を持つ世界初のロボットなのだ。

HALは身体に装着することで、
身体機能を改善・補助・拡張してくれる。
例えば「足を動かしたい」と脳が考えたとすると、
神経を通してその信号を察知する。
その信号を受け取ったロボットが、
パワーを発動し身体を動かしてくれるのだ。
山海氏が開発したのは、信号を脳からではなく
「皮膚」が受け取ってくれるという仕組み。

もっと驚くのは、装着しながら何度も身体を動かしていると、
今度は脳が「どんなときに動いたか」を学習し、
次第にHALがなくても動かせるようになってくるそうだ。

まさに人と機械、そして情報を融合させた発明!
しかし、サイバーダインの素晴らしさは、
ただ「発明する」だけにに留まらない点だ。
発明しただけでは、なかなか世の中で活用され、
普及まで至らないのが実際。

だが、サイバーダインでは技術=可能性をどんなところで運用させ、
社会に活かせるのかを考え、
支援システムまで開発しているのだ。

すでに海外の医療や介護の現場で活躍しているという。

HALが実践してくれていることは、
次世代の技術開発と提供サービスのあり方であり、
これからの人とテクノロジーの関係かもしれないのだ。

その先を見据え、志を持って理念を実践する山海氏のチャレンジは、
まさに“仕事道”といえるだろう。

ただ儲けるだけでなく、自分たちの存在理由に向けて
テクノロジーとノウハウを駆使し、
社会と人のために進んでいくその姿に、
感動すら覚えるのは私だけだろうか。

sgt

感動的な受賞!

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