09/10
2018
フルフィルメントbyAmazonの脅威
AWS と FBA。
この二つのアルファベット3文字がどんな意味かご存じだろうか。
これはかの Amazon 社が持っている2つの武器、
Fulfillment by Amason(フルフィルメントバイアマゾン)と
Amazon Web Service(アマゾンウェブサービス)、
これらの頭文字をとった言葉なわけだが…。
この 2 つによって、
今や Amazon はどんな世界企業も
かなわない力を持つようになったのだという。
FBA についてさらに掘り下げてみよう。
これは、受注から顧客データ管理、倉庫の管理から発送まで、
一連の流れを全てAmazon社内で行える仕組みのことだ。
言葉にすればたったの3文字だが、
これを作り上げることは並大抵のことではない。
そして、その並大抵のことではない大事をやってのけたのが、
Amazon の CEO である ジェフ・ベゾス氏なのだ。
私が記憶している限り、
Amazon は 1990 年代から2000年代にかけ、
物流倉庫へ徹底的に投資を続けていた。
だから2003年までず~っと赤字だったのだ。
株主総会で利益配当について聞かれても、
ベゾス氏は無視をしたのか宥めたのか…
その声をかわし、物流拠点を世界各地に建て続けた。
その結果、どんな企業も太刀打ちが出来ないほどの
地球規模の巨大物流網という
資産を築くことに成功したのである。
(まだ途上ではあるが…)
同じ EC 事業を展開する楽天と比較してみよう。
例えば Amazon の物流拠点は日本だけで15カ所。
さらに、そのうちの一つ小田原の倉庫だけでも
その延べ床面積はなんと20万平方メートル!
一方楽天の物流拠点は全国に3カ所、
その3カ所の面積全てを足しても、
Amazon の小田原倉庫に届かないのだ。
(スゴ~イ!)
Amazon は今や時価総額7777 億
(日本円で約85兆円!)、
Apple 社に次いで世界2位の時価総額の企業なわけだが、
その理由がわかるというものだ。
さらにAWS、これは簡単に言うと
Amazon の所有するサーバーや
膨大なデータベースなどを利用出来る、
世界最大のクラウドサービスのことだ。
ベゾス氏はこの AWS によって生み出された
莫大な利益を物流倉庫の投資へつぎ込み、
さらに FBA を盤石にしているという。
ベゾス氏の
「顧客にとって利便性の高い物流サービスは、
必ずや莫大な利益を生む」という信念が、
Amazon を地球規模の企業に押し上げ、
今もなお成長を続けさせているのである。
こうして生み出され強化されたFBA が
Amazon だけでなく、顧客にも、
ありとあらゆる業種の企業にも
すさまじい相乗効果、シナジーをもたらしている。
未来においても、Amazon の躍進は止まらなそうだ!
このAmazonと戦うか、
受け入れ上手く対応するかはあなた次第。