05/13
2013
“リレーションズ”シナジー
新年度になり早くもGWが過ぎた。
この時期、企業では新入社員たちが研修を受けつつ、
早くそれぞれの企業に慣れようと働いているのではないだろうか。
多くの企業で行われている新人研修を、
弊社クオーターバックでは、少しユニークな取り組みをしている。
新人研修の目的は、その会社で働くうえで必要な知識・心構えを、
しっかりと新入社員に伝えることだろう。
その内容は、会社全体の仕事の説明、会社の規律、
各専門分野の仕事の内容・考え方など多岐にわたる。
では、弊社の新人研修はどんなところが他企業と異なるのか?
それは、それらを新人に教授するのが専門の担当者ではなく、
社内の先輩やマネージャーだということだ。
先輩から後輩へ教える新人研修。
この仕組みにしたのは、教える先輩社員にも
非常に良い相乗効果が期待できるからだ。
具体的には、以下のような効果が考えられる。
●先輩社員への効果
・ 教えるために、知識を整理できる
・ 教え方を試行錯誤することで発想の訓練になる
●新入社員への効果
・ 先輩社員との交流・親睦化
・ 近い視点での教授による、会社への理解度の向上
このように新人研修という会社の施策を多面的に捉えることで、
そこに相乗効果が生まれ、
本来の目的以上に有効な機会となるということ。
キーワードは“関わり”だ。
関わりを持たせることで興味誘導ができ、
求心力にもつなげることができるのだ。
これが、中島流に言うと“リレーションズシナジー”。
この“リレーションズシナジー“を活かしたこんな事例がある。
ある街づくり計画の一環で、
「シンボルマークの設置」という仕事がまわってきた。
そこで、住民投票を取り入れ、シンボルマークを選定することにした。
この展開により、多くの住民の参加が促され、
帰属意識を向上させる機会となったのだ。
すなわち、何らかの“関わり(リレーション)”を持たせることで、
自分の街に対して興味を持ち、再確認できることとなった。
これが“リレーションズシナジー”。
これは母国との関係でも同様だろう。
オリンピックがその最たる例だろう。
競技に直接参加していなくても、応援という形で関わりを
持つことで、その国の一員であるという
帰属意識の確認と高揚を実現するのだ。
さまざまな施策を連鎖させ、“関わり”を持たせることで
大きな効果を追求する。
この“リレーションズシナジー”こそ、
これからの時代に求められる展開となるだろう。