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09/20
2022

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まさにこれぞ“意味の創出”ビジネス

先日、藻谷浩介氏から情報をもらい視聴させてもらった
オンライントークイベント。
これがかなり私の興味を引く内容だった。

基調講演は藻谷氏で、後半のトークセッションでは
“岡崎ビジネスサポートセンター”の
チーフコーディネーターとして
数々の中小企業を売り上げアップに導いてきた
秋元祥治氏が登壇した。
この二人でのトークセッションのテーマは、
「眠れる地元資源を発掘せよ!名産品開発の勘どころ」。
そこで、私が“意味の創出”ビジネスと感じた
事例を2つ紹介しよう。

事例その1
『高級御影石をアップサイクルした“石の器”ブランド「INASE」』
墓石製造会社が製造工程で出て破棄される
“余りの最高級御影石”をアップサイクルし、
食器やインテリア用品として販売する事例だ。
この新事業は、準備段階からグルメガイド・ミシュランなどの
星つきレストランや高級旅館から注目され、
今や新規の注文が6カ月待ちという。
事業の売り上げシェアの10%弱を
占めるまで急成長したという。

この事例のポイントは今までは産業廃棄物として
捨てていた石をアップサイクルし、
墓石製造会社とは無縁だった
レストランや高級旅館とマッチングしたこと。
墓石づくりのプロとしての延長では、
それ以上の発想には至らないが、
“高級石の加工メーカー”ととらえると
その可能性は広がるわけだ。

事例その2
『自宅でつくる“どら焼きセット”発売』
「小野玉川堂のどら焼きセット」で、
どら焼きの皮5個分(10枚)と
2種類の餡(つぶ餡1パックと白餡2パック)
のセットを販売し手作りするどら焼きだ。
料金は1500円。
このお店で販売しているどら焼きそのものよりも
少し高いが売れている。
コロナ禍で、巣ごもりやおうち時間を楽しく過ごしたいと
考える人たちを想定して商品開発したという。

家族が自宅でどら焼きをつくるプロセスを楽しみながら
どら焼きも味わえるというわけ。
それまで高齢者が中心の客層であった店だが
ファミリー層が来店するようになり、
来店客数は前年比で1.5倍、
売り上げもコロナ前を上回ったとのこと。

今回のテーマは“意味の創出”。
それぞれの業界の課題を見つけ、
そこに“新たな意味を創出”している。
墓石製造企業と高級レストランや旅館とのマッチング。
老舗和菓子店ということの従来の客層になかった
ファミリー層とのマッチング。
新たなマッチングには感性思考のアイデアも大切で、
このような新たな商品やサービスは問題の発見と
“意味の創出”により生み出されたものだったのだ。

藻谷さんのおかげで知った情報だが、
これぞ“意味の創出ビジネス”といえるだろう。

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イベント情報を教えてくれた藻谷浩介氏

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