01/06
2014
競馬界の“行雲流水”
『空を行く雲、川を流れる水は一時も同じ状態ではない。
一切のものに執着しない悟りの境地である』
禅語“行雲流水(こううんりゅうすい)”。
時代は常に流れ、その場に留まることを知らない。
その流れに逆らわず、身を任せること。
そして、お金や名誉、地位にも執着せず、
挑戦し続けることが大切だという意味である。
まさにこのことは、
3年から4年でスターホースが変わると言われている
(私が勝手に言っているのだが…)
「競馬界」にも同様のことが言える。
先日行われた有馬記念では、
8馬身差という驚愕のパフォーマンスで優勝した
オルフェーヴルの強さや人気もあり、
実に11万人以上が来場するという盛り上がりをみせた。
日本生産馬として初めて国外の
国際GⅠを制したステイゴールド
(日本のGⅠは獲ってないけど…)の
血を受け継ぐオルフェーヴルも、
この日の中山競馬場は
気持ちよく走れたに違いないだろう
(さらにその母の父はあのメジロマックイーンなのだから
すばらしい掛け合わせで…って
本来の競馬好きじゃないとわからないけど)。
ついつい馬と騎手に注目が集まる競馬界だが、
私がここで注目したいのは、調教師の存在。
先日のビジ達でもご紹介した
オルフェーヴルの池江調教師だ。
池江泰郎、池江泰寿と親子2代にわたり、
調教師として活躍。
その実績を辿ると、実に豪華な顔ぶれの
競走馬を管理してきたことがわかる。
メジロデュレン、メジロマックイーン、
ステイゴールド、トゥザヴィクトリー、
ディープインパクト、そしてオルフェーヴル
(ドリームジャーニーもだ)と、
まさにその時代の競馬界を先導してきた
スターホースばかりである。
それは単純に、池江親子が競走馬との出会いに
恵まれていただけなのだろうか?
いや、そうではないだろう。
目まぐるしく変化する競馬界の中にいても、
その流れに逆らうことなく、
常にさまざまなことにチャレンジしてきたことが、
結果的にその功績を生んだのだ。
つまり、競馬界という“行雲流水”の中にあっても、
チャレンジすることで成長のチャンスをつかむ
ヒントが得られるということ
(親子2代で凱旋門賞に挑戦していることもそのひとつだ)。
まさに挑戦なくして、進化はないのだ!
このことをビジネス界では
「チャンスの神様には前髪しかない」
という言葉がある。
好機はすぐに捉えなければ、
後から捉えることはできないという意味だ
(ひょっとしたら池江親子は知っているのでは…)。
競馬界においてもビジネス業界においても、
その時代は絶えることなく流れている。
その流れに反して一定の場所に身を置くのではなく、
流れと共に常にチャレンジしていくことが、
その先につながる新たな相乗効果を展開することに
つながるのではないだろうか。