これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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はなまるア・ラ・カルト

07/22
2019

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令和のThink Global & Think longrange

先日、デービッド・アトキンソン氏が書いた
「日本人の勝算」という本を手にした。
彼はイギリス生まれ・日本在住の経営者。
オックスフォード卒、ゴールドマンサックス入社後、
勤務地として日本を訪れ、以来日本に30年間住んでいるという方だ。
私は実際にお会いしたこともあり、
その縁も感じて手に取った本だったのだが、
読んでみればまさにその通り! と頷くことも多く、
私が発信することとも共鳴しているのだ。
本の中身に絡めて、その理由をご紹介したい。

新しく迎えたばかりの「令和」だが、
それが変化の時であることはすでに再三語ってきた通り。
令和の日本が迎える超少子高齢化社会において、
社会の構造は大きく変化する。
それに伴って、日本の産業構造も変化せざるを得ない。

例えば人口の多くを高齢者が占めるようになるが、
高齢者のケアという仕事は、
重要ではあるものの、生産性はないに等しい。
「介護=人の手」という常識を捨て、
AIやICT、ロボットなどを活用して効率化を図りつつ、
一方で国としての生産性も担保する必要があるだろう。

しかし、案外それまでの仕組みに関わり詳しい人ほど
「根本的に変わる」という発想ができないものだ。
アトキンソン氏の本を読んで、
加えて私が実感したのは「外の知見」の重要さだった。

日本で生まれ育った人には、
どうしても客観的に日本を見ることができない。
しかし、アトキンソン氏のような
「日本を知っている外国人」には、それができる。
彼にとって日本は、「よく知っているかけがえのない外国」なのだ。

すなわち、“Think Global, Act Local”をより客観的に
発想し、実践できるということ。
ちょっと話は逸れるが、日本における地方でも同様のことがいえる。

その地域にいる人は、日本をマクロに観て
その地域の特徴であり、固有の良さがわからないのだ。

同時に、地球規模でも考えるべきなのだ。
「平成・令和維新」というパラダイムシフトを迎え、
日本はどうあれば経済的・文化的に存在理由が認められるか?
日本の美しい文化を守りながら
次の世代につなげるためには、どうすればよいのだろう。

どんな場所からでも、Globalに考えること。
そして“長期的視点”からも考えることである。

すなわち、“Think Longrange & Act Tomorrow”。
今や近未来ばかりを考えてではなく、
ロングレンジで考えるということ。
ここで、この高齢化に対処できるということは、
未来にはその技術やノウハウは輸出できるものとなるということ。
これこそ、令和に生きる私たちの
Think Global & Think Longrangeなのだ。

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デービッド・アトキンソン氏の『日本人の勝算』

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令和に生きる私たちの Think Global & Think Longrange

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07/16
2019

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やっぱり、“人間万事塞翁が馬”

そう4年前の春、すなわち2015年の春
出身地“北海道十勝芽室町”に
ワインヴァレー構想の企画を持ち込んだ。

いろいろな地域や役所、町の関係者に
パワポの資料を持ってこの“まちづくり構想”の必要性と
可能性を語り回った。

そこから、このプロジェクトに賛同し協力するという
地元農家の人たちには、ワインぶどうの苗を無償で配布し、
ぶどうづくりの専門家も雇い育成を促すことに。

もちろんまちづくりがテーマなわけだから、
役所の協力、金融機関の後押しももらい
この構想の核となる集客施設の設計も進んでいたわけだ。
(順調、順調…)
そして2017年、初年度に植えたワインぶどうの木にも順調に実をつけた。

自分たちの畑のぶどうの木が成長し、
ワインぶどうの実をつけた姿を見て何か思ったのだろうか!?
この地でもワインぶどうができることを確認して
自我に目覚めたのかもしれない。

一部の農家が、このワインヴァレー構想のワインではなく、
自分たちのワインを造りたいと言い出したのだ。

すなわち、交流人口の増大を目的にする
まちづくりにはそれほど興味はないが、
自分たちの畑でのワインづくりは是非やってみたいとなったわけ。
(私利私欲に走ったわけだ)

そして、プロジェクトの何人かの農家が結託し離反。

離反するだけならいいが、
今度はこちらのワインヴァレー構想の足を引っ張ろうとする。
自分たちの行動を正当化するには
その方法しかなかったのかもしれないが…

地域の将来にとって必要なプロジェクトを
一部の農家たちの浅はかな行動により、
潰してしまおうとしているのだ。

とにかく残念である。

今まさに、朝の連続ドラマ「なつぞら」で注目の
あの十勝の将来を考えてのまちづくりなのに…

とはいえ、私は諦めない。
このくらいのことは0~1を創ろうとするには
必ずあることなのだ。
これは鍵山相談役含め多くの先達たちから学んだこと。

そして、“人間万事塞翁が馬”なのである。

この60余年を振り返っても
あの禍が転じて、その後の福に繋がることが結構多いのだ。
まぁ程よく歳を重ねてくると、
この言葉の奥行きが見えてくるんだよねぇ~、ホント。

さて、禍転じてより意味あるプロジェクトとなることを目指して
Memuroワインバレー構想、再発進!

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Memuroワインヴァレー構想、再発進!

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先取りビジネストレンド

07/16
2019

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令和ランチェスター戦略

先週、『小が大に勝つ“さいち戦略”』の
コラムをアップしたばかりだけれど、
令和を生きる経営者のために、この話まだまだし足りない!
そんなわけで今週も、“さいち戦略”
すなわち令和時代のランチェスター戦略について。

今でこそ経営戦略として有名だが、
ランチェスター戦略はもともと、第一次世界大戦の頃に
軍事理論としてつくられたもの。

私が今再びランチェスター戦略を取り上げるのは、
令和という変化の時代が関係している。
急激な少子化(=買い手減少)であり、
人口減を迎える日本では、
これまでの大量仕入れ・大量出店・
大量販売が頭打ちになるということ。

しかし、動きに時間がかかり、
過去の成功にとらわれてしまう大手企業では
急激な戦略変更はできないだろう。

そこで中小企業に勝機あり!!
たくさんの人に安く売るという手法を捨て、
価値あるものを正当な価格で買ってもらう。
すなわち、買ってくれる人は少なくてもよいのだ。
なぜなら、その価値をきちんと理解し、
継続して購入してくれるお客様になるから。
私がこれまでビジ達で紹介してきたビジネスも、
そういう戦略をとっている企業のものばかりだ。

しばらく前にビジ逹で紹介した
長崎ちゃんぽんのチェーン店「リンガーハット」。
リンガーハットでは、それまで
野菜入りちゃんぽんを390円で提供していた。

しかし、「野菜はもちろん、小麦も国産に!」
とということで突然590円(?)に値上げ!

当然、離れたお客様もいただろうが、
安心安全を優先する新たなお客様も増えた。
この大きな決断で、リンガーハットは他社との差別化ができ、
その後も選ばれるお店となったのだ。

これにより他の外食チェーンの食材は、
国産ではないこともバレてしまったというわけ。

実はリンガーハットは、外食チェーンとしてはさほど
大規模なお店ではないこともあり、
まさに“小が大に勝つための”ランチェスター戦略
といえるのだ。

すなわち“小”が“大”にはできない局地戦、
接近戦により、差別化戦略でビジネス展開するということ。
この令和の次代は、今まで以上に大手のできない展開に
持っていかないとダメ。

もちろん地域性も活かし、その店(会社)ならではの
アプローチが重要なのだ。
これが令和ならではのランチェスター戦略と言える。

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令和を生き延びるためには!?

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リンガーハットもランチェスター戦略

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選ばれる仕事道

07/16
2019

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石坂典子流ドキュメンタリー

『さて、このたび弊社では
“環境保護をライフスタイルの一環に”をテーマにかかげ、
日常の中でできる環境への配慮を実施していただくためのツールとして
化粧品容器の回収・再利用を視野に入れたオリジナルスキンケア商品
「SATOHANA」を新たに販売することにいたしました。後略)』

こんな案内文とともに、スキンケア商品一式が突然届いた。
送り主は、このビジ達で何度もご紹介してきた石坂産業株式会社。
環境への素晴らしい配慮・徹底的に整理整頓された
工場で知られる産業廃棄物の処理会社である。

“ええ~っ、石坂典子社長が若い頃目指したのがネイリストとはいえ、
産廃処理の会社が化粧品!? スゴイなあ……。”

そんな思いに打たれた夜、図ったように
NHKの『逆転人生~ヤマユリ咲き誇るゴミ処理場』が放送されたというわけ。
取り上げられていたのは、まさに当の石坂典子社長だった。

1999年、工場がある所沢でダイオキシン汚染が疑われた。
深刻な風評被害に遭った地元農家の方々は、
原因の一端として石坂産業に立ち退きを迫ったという。
しかし、石坂氏が選んだのは、
立ち退きではなく工場の抜本的改革だったのだ。
焼却施設をすべて循環型のものに転換し、工場内を徹底的に整理する。
清潔な工場内へ、見学者をどんどん受け入れる。
荒れていた周辺の敷地内も
美しい里山公園とし、地域住民の憩いのスポットへ。
こうして石坂産業は見事、絶体絶命のピンチから逆転に成功した。

と、こんな番組だ。

こうしたエピソード一つ一つは、これまでもビジ達でご紹介してきたもの。
しかし思えば、石坂典子社長はこれまで数々の本を出版し、
カンブリア宮殿など注目の人・ビジネスを取り上げる
メディアにもたびたび出演されてきた。

それもすべては、女性である石坂社長ならではの感性を
意外な組み合わせとも思える
産業廃棄物処理の会社で活かしてきたから。
そこに石坂産業と石坂典子氏の、
フィクションではとても創れないようなドラマがある。
だから私も含めた様々な人が魅了され、
(さらに、石坂氏は女性としても大変チャーミング)
ドキュメンタリーの題材にしたくなるのだ。

これぞ石坂典子流ドキュメンタリー。
フィクションでも創れないほどの現実を演出する
ドキュメンタリーが、ここにある!

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ビジ逹でもおなじみ石坂社長!

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スキンケア商品一式が突然届いた

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07/08
2019

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川野先生、「心幹」を鍛えるって⁈

→情報にあふれた現代社会においては、
日増しに増大するストレスとどのように向き合ってゆけばよいか。

→いま、日本の若者層における自己肯定感の低下が
大きな問題に…

→最大のテーマは「他者への思いやりと共感性」であり、
そのためにまず養うべきなのが…

→では、健全な「自己愛」を育むにはどうすればいいか。

ということで、今回の“サマーカレッジ”のテーマは
「心幹を鍛える」。
やっぱり経営者は心幹がしっかりしていないと
取り巻く多くのトラブルや課題に対して
冷静に対処することはできないということ。

今回の多くの参加者が、川野泰周先生が発信する
「マインドフルネス」に共感していた。
こんなに混沌とした時代だからこそ、
まずは“自分”というものをどう制御するかということ。

そこで自分の呼吸に注意を向けるという川野流坐禅。
(いや臨済宗建長寺派の坐禅⁈)
今回はこの坐禅をみんなで体験し、
自分との相性と可能性を感じてみたわけ。

すると多くの参加者がこの坐禅に共感し、
何かを感じとったという。
いかに私たちが普段、自分自身と向き合っていないか
ということでもある。

川野先生曰く、
まず養うべきなのが
“自分自身への慈悲の心(セルフ・コンパッション)”だと。
すなわち「自分自身を愛すること」の大切さを理解し、
これを涵養していくことだというのだ。

分かったようで分からないが、
最後にアタマに残ったキーワードが「看脚下」。
禅語である。

まずは自分の足下を見よということ。

この坐禅を小さく続けていくことで、
私たちも、次第に分かってくるのかもしれない。
いや、分からないかもしれないが…

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川野先生にお話を伺った

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静かな時間が流れる

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