03/10
2014
“志”こそが武器となる
電車を乗り継ぎ、やっと東金駅。
ここまで1時間30分と少し。
東金文化会館はと…iPadをのぞくと、
けっこう離れているではないか。
まあ~20分くらいはかかるだろうけど…
開演時間までは余裕があるので歩くことに。
10分程歩くと、なぜか涙は出るし
目がショボショボ? 花粉の仕業?
これじゃーマスクをしていてもカバーできない。
後でわかったのだが、この辺は
千葉県自慢の山武杉の
産地だというのだ(げげっ…)。
ともかく途中涙を流しながら、
土曜日に片道1時間半の電車と歩きで20分、
結果約2時間かけて辿り着いた先では…。
「見えないからこそ、見えてきたこと」をテーマとした、
元岡山盲学校教頭の竹内昌彦氏の講演。
その方をよく知らない私には、
どの程度の期待をしていいのやら。
「それでは、竹内さんのご講演です。
大きな拍手でお出迎えください」
という言葉とともに現れた竹内氏は、
大里綜合管理の野老真理子社長につかまっての登場。
いま69歳の竹内氏は小学2年から全盲状態だったという。
小学校に入学以来、目の不自由なことにより
いじめに合うのだが…(大変だ)。
周りの人たちに支援され…(涙)。
そのハンディに負けず奮起する竹内氏は、
1964年東京パラリンピックに出場(金メダル獲得)。
無口な竹内氏の父だが、
その時だけは駅での壮行会の場で
大声でバンザイを…。
そして、勉強にも励み東京教育大に入学。
その時父は、教育大合格の電報を
繰り返し読んでいたという…。
岡山盲学校退職後も講演活動を続け、
貯めたお金でモンゴルの視覚障がい者のための
職業訓練学校開校を支援したという。
それもこれも、両親が必死になって手間をかけ、
私を育ててくれたお蔭だと
涙ながらに語る竹内氏
(お蔭様で私の涙腺も緩みっぱなし)。
この約2時間の竹内氏の話で、
先程大量に仕入れた山武杉の花粉を
すべて流す程の涙が私の頬をつたったのだ
(ハンカチを使わず、流しっぱなしにしてみた)。
とはいえ、竹内氏のその志の大きさが、
ハンディとさまざまな困難を
克服していったということだろう。
大きな志を持つことこそが困難を突破する
最高の武器となることを確信した。
やっぱり“志”だ。
いくつになっても“志”を持たなければ…。
私も小さいながらも志を持っているお蔭で…。
片道2時間プラス山武杉の花粉の嵐も、
この感動とノウハウをいただくことための
プロセスだと思えば、たいしたことではない。