03/05
2018
「デス・バイ・アマゾン」のその先は?
今回は、ファインスピリッツというよりも
注目のキーワードと言った方がいいかもしれない。
「デス・バイ・アマゾン」、
直訳するとアマゾンによる死となるわけだが…。
これは、アマゾンの業務拡大によって
経営悪化が見込まれるアメリカ企業で構成された
「アマゾン恐怖銘柄指数」の別名である。
海外研修でよく視察するウォルマート、メイシーズ、
JCペニー、コストコなどの大手企業も、
アマゾンの一挙手一投足によって右往左往しているのだ。
そのきっかけとなったのが、
オーガニック食品を中心にした大型スーパーマーケット、ホールフーズの買収である。
ホールフーズは、昨年のサンフランシスコ海外研修で、
リアル店舗のビジネス戦略を視察した企業。
しかし、帰国後すぐアマゾンがホールフーズ買収”の見出しがWeb上をかけ回っていたのだ。
これは、リアル店舗を持つ企業にとって、大きな影響を及ぼす出来事となった。
さてリアル店舗と言えば、
皆さんもご存知のアップルストアにも最近大きな変化があった。
日本では、銀座や表参道に出店しているが、
なんといつの間にか「ストア」ではなくなっていた。
「Apple銀座」であり「Apple表参道」になっていたのだ。
アップルは新しいリアル店舗のあり方をいち早く模索しているってこと。
昨年、シリコンバレーへ視察にいったときに、
アップルストア(?)に立ち寄ったが、
この時には既にレジはなかった。
表向きはアップルストアなのだが、
ショールームのように設計されており、
販売店のイメージはほとんどなかったのだ。
その潮流が、ついに日本にも到来したということ。
(家電量販店内にあるのは、アップルストアと言うのかもしれないが…。)
このようなアップルの変化に始まり、
突き詰めると「デス・バイ・アマゾン」によって、
リアル店舗の存在理由は確かに変わり始めていると言える。
店舗では商品を触り、
その商品の持つイメージを体感する。
そして、購入はインターネットを通して行うという流れができている。
クラウドファンディングで投資をする事例もあれば、
アマゾンプライムのように月額課金でサービスが使い放題というビジネスモデルも台頭してきた。
リアル店舗を持つ企業は、
各々新たな存在理由を追求し始めなければならないときが来ていると言ってもいいだろう。
中島流の考えで言えば、
リアル店舗の存在理由は、時間を楽しむ、
空間を楽しむなど「体験する」ことが中心になっていくのではないか。
売り場という発想は徐々に変わっていくことだろう。
時代とともに、自分たちのビジネスモデルだけでなく、
その存在理由も確かに変わってくるのだ。
しっかりとその先を予測し、対応していこうではないか!