07/05
2021
ヒット商品番付の“サスティナブル商品”の裏側
久々の熟ジュクア・ラ・カルトなのだが・・・。
日経MJが2021年度上半期ヒット商品番付を発表した。
東の横綱は“サスティナブル商品”
西の横綱は“買い物テック”。
どちらも商品名ではなく、“商品のくくり”だが、
実は東の横綱に対して「えー?」と思った。
さて先に、西の横綱についてだが、“買い物テック”は
コロナ禍において、“非接触ニーズ”の高まりで
あちこちで導入されたシステム。
ビジ達でも紹介した“無人コンビニ”
“無人レジスーパ”やマクドナルドの
“モバイルオーダー”もこのカテゴリーに入る。
その他の番付に入ったものは、
テレワークニーズによる大手紳士服会社の“パジャマスーツ”、
即日完売した帝国ホテル東京の
30泊36万円のサービスアパートメント。
そして仕事のできるカフェやオンライン会議ができるカフェなどが
注目されたのも理解できる。
さて、今回着目したいのは東の横綱、“サスティナブル商品”。
そこで紹介されていたのは、コカ・コーラのラベルレス容器や
ユニクロの再生素材をつかった衣料。
コカ・コーラのラベルレス容器としたことが
“サスティナビリティ”を意識していると!?
(え~~~??)
話は変わるが、私の自宅でのゴミは、
缶とペットボトル、惣菜容器などのプラスティック類、
燃えるゴミや瓶に別れるわけだが、
ペットボトルと缶とプラスティック類だけで
全体のゴミの量の4分の3を占める。
(これでも自炊する方なのだが・・・)
この比率は新宿の歌舞伎町の清掃でもほぼ同じ。
12人ほどで集めたゴミを、70リッターのごみ袋に
最終的にまとめるわけだが・・・、
ペットボトルだけで2袋、
缶だけで2袋、プラスティック類が1袋半、
その他のゴミ1袋半くらい。
ここでも4分の3がペットボトルと缶とプラスティック類!
すなわち、捨てられるゴミの約75%が地球の大切な資源から作られ、
結果ゴミ化するわけなのだ。
これらのゴミは50年前にはほとんどなかったもの。
ココ・コーラも瓶だったが、空の瓶をお店に
持っていくと瓶代の返金があり、常に再生利用されていた。
当時はコンビニも、自販機も、ペットボトルもなく、
現在のようなゴミ問題は発生していなかった。
日経MJヒット商品番付にて、
“サスティナブル商品”として扱われた
ラベルレスのコカ・コーラは、あれほどのペットボトルを
ゴミとして排出しているわけだから、
環境問題への効果は、多めにみても1/100ほどではないか・・・?
企業として、地球の大切な資源を使用し、それらの加工途上で
エネルギーを使いCO”を出し、結果として問題のゴミを
多く出すわけだから、“サスティナブル商品”とは言ってはいるが、
実はSDGs的には企業の“ポーズ”でしかないと私は思ってしまう。
これから、“サステイナブル”をテーマに取り組まない企業は
“採用”、“販売”、“サービス面”で選ばれない可能性が出てくるはず。
だからこそ、各企業は“ポーズ”だけでなく、
しっかり取り組んで欲しいわけだ。
“サステイナブル商品”の裏側にはこんな問題があると
今回は伝えたかったわけだ。