これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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はなまるア・ラ・カルト

04/11
2022

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“フェスタリアホールディングス”の貞松社長の“パーパス-ism”

また、パーパス経営を実践している経営者と出会った!
第219回目の“ビジネスイノベーション”
ゲストとして登場して頂いたのが
“フェスタリアホールディングス株式会社”の
代表取締役社長、貞松隆弥氏。
この会社は、1920年に長崎県で“サダマツ時計店”として創業。
とういことは、今年で102年目だ。
先代の時代から元船井総研会長の小山政彦氏のコンサル先で
小山氏からのアドバイスもあり、宝飾品の製造販売へシフトするわけだ。
その後、全国展開し上場も果たし、
2018年に社名を“フェスタリアホールディングス”とした。

貞松社長は経営を任されるようになってから、
さまざまな機会をつくりたくさんの人に会ったという。
その1人がガブリエル・トロフスキー氏。
氏曰く、
「人類が誕生する前からダイヤモンドはあった。
そして今後数億年後に人類が滅んだとしても
ダイヤモンドは輝き続けているだろう。
ヨーロッパでは、bijou de famille(ビジュドファミーユ/家族の宝石)
と言って、祖母から母や娘や花嫁へと宝石を
受け継ぐ習慣がある。
人間の命には限りがあるが、宝石は唯一永遠のものだから
人は大切な人への思いを石に託す」と。

貞松氏は、この話を聞き、
自分達は“永遠なるもの”として宝石を介し、
家族としての絆を受け継いで
もらう仕事をしているのだと認識したという。
これぞ、“パーパス-ism”(※)ということだ。

宝石に精神的価値を付加して
家族の絆を深める役割を担うものとして
お客様にご案内する。
すると、宝石を扱う会社としての存在意義が見えてくる。
そして社員の役割であり存在理由も見えてくるわけだ。

その結果もあり、日本ジュエリー協会、ジュエリーコディネーター
接客コンテストで2年連続優勝を果たしている。
社員が“bijou de famille”の価値観にてお客様と
接していることがこの結果につながっているということ。

さらに会社説明会においても、この概念は多くの
共感を呼び、ただ宝飾品を売るだけの企業ではないと
理解してくれる人材が集まってくれているという。 

前回のビジ達でも紹介した、パーパス経営。
フェスタリアホールディングスのサダマツ社長も
パーパス-ismを実践している!
2週連続になるが、
ここで改めて、どのお店もどの会社も、自分達の“パーパス”を
見つめ直すことをおすすめする。

※組織側と個人側の存在意義をオーバーラップすることで、
個人と会社の目指す成果にもつながる。
このような発想から、明確な軸(パーパス)をつくることを
中島流で“パーパス-ism”とした。

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フェスタリアホールディングス株式会社の貞松氏

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先取りビジネストレンド

04/11
2022

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ドイツとスウェーデン視察研修のテーマは、 エコでありサスティナブル?!

私が企画している海外視察研修ツアーでは、
2002年、“エコでありサスティナブル”を
テーマにしてドイツのベルリンへ。
もう20年前のことだが、当時から環境への意識が
ヨーロッパと比べて日本は遅れていて、
今後の展開を視察する目的で出かけた。
ベルリンのとある小学校では、その校庭にビオトープ(※)があり、
草や花が自然のままに伸びていた。
そして、なぜかロダンの銅像が斜めになり
草花に埋もれていた記憶が…。
(日本の二宮金次郎の銅像を思い浮かべていた)
また、BMWのリサイクル工場も視察させてもらった。
(※ビオトープ : 動物や植物が恒常的に生活できるように
造成または復元された小規模な生息空間。公園の造成・
河川の整備などに取り入れられる)

その後、4年後の2006年にはスウェーデン、デンマークへ。
スウェーデンではストックホルム郊外の“エコヴィレッジ”を訪問。
このエコヴィレッジは、1980年には造られていたと聞く。
50戸ほどの集合住宅があり、住人同士で子ども服や本などの
物々交換が日常的に行われており、
互いにリユースし合っていた(食品以外のものだが…)。
そして極めつけは、50戸のエネルギーをペレットボイラーで
賄っていたこと。
これは、間伐材などの不要な木材や製材品を細かくして圧縮し、
粒状(ペレット)にしたものを燃料として酸素と一緒に燃やすボイラー。
通常の薪より熱効率が良く、化石燃料に頼らないで、
暖房や給湯をまかなえるのが特徴だ。

これからの私たちの生活はこのように自然に優しく、
環境破壊の少ないエネルギーを活用した
暮らしができることが重要になってくる。

エコヴィレッジそのものも林に囲まれていて、
ビオトープ的だった。
建物や塗料は自然素材で高気密、高断熱。
建物は集中システムに。
生ゴミのコンポストも整備されていた。

また、コペンハーゲンの空港に着陸しようと
飛行機が高度を下げ始めた時、コペンハーゲン沖に
20基の洋上風力発電用風車が既にあった。
(2001年に設置されたという)

北ヨーロッパの国々は1980年代には
すでに“エコでありサスティナブル”に取り組んでいた。
そんな時、日本はまだバブルの真っ最中。
無駄な支出をし、環境破壊の片棒をかついでいた。
バブルがはじけた後も、その後処理に四苦八苦し
“エコ”どころではなかったということ。

先のビジ達で、
「Fine Choice, Fine Change, Fine Challengeの実践」、
3つのFineなChを実践しましょう!と提案した。
また、「二宮尊徳の積小為大と推譲」では、
“未来の人のことを考えよう”と発信させてもらった。

私がツアーを企画した20年前から、北ヨーロッパとの
差が縮まらないのが日本。
そこでこれからは、最低限の衣食住で生活を満たすように心がけ、
ミニマリスト的な価値観へと生活をシフトしていくことをおすすめする。
これが二宮尊徳流の積小為大であり推譲の発想。

ビジ達「二宮尊徳の積小為大と推譲」は こちらから↓
https://bt.q-b.co.jp/date/2022/03/page/2/

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ヨーロッパは以前からサスティナブルに取り組んでいた

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選ばれる仕事道

04/04
2022

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36年間続いた“大沢悠里のゆうゆうワイド”ついに幕を閉じる

36年間続いた“大沢悠里のゆうゆうワイド”が
この3月で終了した。
(大沢さん、お疲れ様でした!)
大沢さんは今年で81歳!
なんと80過ぎてもプロとして一線で活躍されていたのだ!
素晴らしい!!

大沢悠里さんの略歴は、
・1964年 TBSへアナウンサー第9期生として入社
・1969年 ラジオ番組を中心に担当することに
・1979年 平日午後『大沢悠里ののんびりワイド』
  メインパーソナリティ
・1986 年 『大沢悠里のゆうゆうワイド』開始
  平日の朝8時半から12時まで、その後13時までの
  4時間半の番組(2016年まで)
・2016 年 土曜日に2時間だけの『大沢悠里のゆうゆうワイド』
  特別番組を放送
・2022年 『大沢悠里のゆうゆうワイド』終了

この番組のコンセプトは「人情・愛情・みな情報」で、
まさに“情”を大切にしていた。
ここまで長きに渡り第一線で活躍された理由は、
大沢悠里さんプロアナウンサーとしての
センスとスキルはもちろんだが、
その人間性であり人柄が奏功してのもの。

ラジオ番組はその声や喋りから“人柄”が出るという。
聴取者はいつのまにか、パーソナリティの
伝えるスキルだけでなくその人間性も捉え、
次もチャンネルを合わせるかどうかを決めているのだろう。

大沢さんは、これだけの実績をつくっても、
常に謙虚でポピュラーな価値観を大切にしていた。
このところ注目のSNS、YouTubeやTikTok、Instagram、
このラジオというメディアも当時はそんな存在であり、
そのラジオの“存在意義”を創ってきた1人が
大沢悠里さんだったのではと思う。

実は私は大沢さんとは、30年くらいのお付き合いがある。
(どんな経緯で知り合ったか覚えていないのだが・・・)
・クライアントの上場記念や周年イベントの司会
・経営者向けの講演会講師として
・弊社の記念イベント(アサヒスーパードライホール)の司会も
・一緒に北海道旅行も
・拙著『儲けないがいい』の“帯”に推薦の言葉も頂いた

このように大変お世話になり、
長くお付き合いをさせてもらって、
私が思う大沢悠里さんは、常に“先義後利を徹底”していた
と感じている。
私もラジオ番組をしていたこともあり、
大沢さんから多くを学ばせてもらった。

私のラジオ番組は終了したが、今も情報を発信する側である
ことは変わりない。
これからも大沢さんから学んだことを活かし、
いい情報を声・表情に表して発信していきたい。
そして、大沢さんを見習い、大沢さんの年齢くらいまで
皆さんとお付き合いをしていければいいな!と思っている。

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大沢さんから多くを学ばせてもらった

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選ばれるビジネス

04/04
2022

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かっぱ橋の“飯田屋”、パーパス経営を実践‼︎

私が“飯田屋”の飯田社長を知ったのは、
テレビ番組『マツコの知らない世界』。
この番組で、お肉の味が焼くフライパンの種類で
こんなに違うと伝えていたのが最初だった。
そして、たまたま上質の“たわし”を探していて知り合い、
その後、動画番組“Business Today”にも登場してもらった。

“飯田屋”は、220種類の“卸し金”や2000種類の“おたま”を
はじめ、計8400アイテムの商品を揃えている。
今や、かっぱ橋を代表する“料理道具専門店”へと成長し、
その品揃えの豊富さから、プロの料理人たちだけでなく、
一般の主婦たちにも飯田屋のファンが多い。

そのような飯田屋も一時期、経営が厳しくなり安売りに
走ったこともあったという。
その結果、売上は横ばいだが、利益は減った。
いろいろと試行錯誤し、安売りにメリットはないことに気がついた。
そんなおりに、お客様とのやり取りから
多品種の仕入れをすることにしたという。

個々のお客様の目的に叶う品揃えをしたことで、
多くのお客様に喜んでいただける
“存在理由のあるお店”になったのだ。
※ビジ達2021年12月参照
https://bt.q-b.co.jp/ch_business/15897/

また、営業時間を短縮し、社内ミーティング時間を
増やしたと聞いた。
実は、先日訪問した際に、終礼のミーティングに
参加させてもらった。

そこでは、立ったまま6~7人が輪になり、一人ずつ
“今日1日のお客様とのやりとりで気づいたことや
よかったこと“を3分から5分でシェアする。
それが一巡したあと、“今日一日で一番感謝したい人やこと”を
全員が発表する。

これらミーティングの導入等が奏功して、
社員もイキイキ働いてくれて
感謝の多い組織になったという。

この終礼を拝見し、この終礼こそが、
飯田屋の“パーパス経営”の実践につながっていると感じた。
すなわち、飯田屋の存在理由をより強化し強調する
ものになっているのだ。

最近東京商工会議所が主催する
“勇気ある経営大賞”優秀賞を受賞‼︎したという。
この賞は、“過去に拘泥することなく、
常識の打破に挑戦し、高い障壁に挑み、
高い理想の追求を行うなど、勇気ある挑戦を
している中小企業またはグループ”に与えられる栄誉ある賞だ。

お客様からたくさんの「ありがとう」を聞き、
それを終礼やミーティングでシェアすることで
社員も自分達の“存在理由”を確認していく。
それが、社員にとっての“やりがい”にもつながるのだ。

これが、このところ私が注目の“パーパスism”!
その実践をしているのが“飯田屋”と言っていいだろう。
ここで改めて、どのお店もどの会社も、自分達のパーパスを
見つめ直すことをお勧めする。

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六代目飯田 結太氏と

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ファインスピリッツキーワード

03/28
2022

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いま見直しのとき“パーパス ism”とは!?

『パーパス経営』『チームが自然に生まれ変わる』
これらの本は手にしていたのだが・・・。
ついに私の中でも“パーパス”ブームが訪れようと
している。
書店では、“パーパス”に関する本が平積みされている。
さて、“ミッション”や“ビジョン”とも違い、企業理念とも違う、
“パーパス”とは?!

一般に“パーパス”とは「目的、意図」と訳される言葉だが、
企業や組織のブランディングが重要視されるこのところは、
企業や組織、個人が何のために存在するのか、
すなわち「存在意義」のことを意味する。
“自社は何のために存在するのか”
“在籍する社員は何のために働いているのか”
こうした社会における企業や組織、個人の存在意義を
意味する概念である“パーパス”が重視される環境に
なってきたその背景は・・・、

→変動する世界情勢や不安定な経済
→地球規模でSDGsを推進しなければならない
ほどの多くの社会課題
→このパンデミック体験により自分達のあり方を
考えるようになった
→ デジタルトランスフォーメーション(DX)が
推進されたことによって意思決定プロセスの見直しが
→私たちを取り巻く環境も成熟化が進み、
多様性はもっと高くなる
→ミレニアル世代、Z世代の台頭によってその価値観は
大きくシフトした

これらの背景により、“パーパス”を明確にすることが
求められているということだ。

実はこのタイミングで定期購読雑誌の“ドラッカーの教え”コーナーに
以下のような文章が…
『ドラッカーの“企業とは何か”』(1946)
「組織は人間からなるものであるがゆえに、
完全を期すことは不可能である。
したがって完全ならざるものを
機能させることが必要になる」
(うんうん、確かに我が社も常に不完全だった)
完全ならざるものを機能させようとするには何が必要か。
人は何によって動くかを示す基本原理は、
“人間は、欲望、関心や目的に応じて価値を見いだし行動する”という。

ドラッカーは以下の言葉も発信している。
「経営者の、成果を上げる能力によってのみ、
現代社会は2つのニーズ、
すなわち個人からの貢献を得るという組織のニーズと、
自らの目的の達成のための道具として組織をつかうという
個人のニーズを調和させることができる」『経営者の条件』

ほらほら・・・組織のニーズと個人のニーズの共有する“パーパス”を
創ることが大切だということ。
組織側と個人側の存在意義をオーバーラップすることで、
個人と会社の結果にも結びつく。
このような発想から、明確な軸(パーパス)を創ることを
中島流で“パーパスism”とした。

ということで、自社ならではの“パーパス”を明確にし、
組織として共有し、個人にも“自分ごと化”してもらう
ことが求められている?!
とにかく今こそ“パーパス”なのだ!!

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書店にある“パーパス”関連本コーナー

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