01「e-文書法」
- ■ 重要文書をデータで保存
- ■ 規制緩和で実用的に
法律で保存が義務付けられている書類のうち、一部の電子化を容認する『e-文書法』。これがここ数年で改正を重ね、格段に運用しやすいものとなった。
元々は厳格なルールがあり、領収書は金額が3万円以上のものは電子化が認められず、スキャンの際もサイズとカラーの指定などがあったという。そのせいで電子化のハードルは非常に高かったが、今回の規制緩和でこのルールが撤回された。書類の電子化はデータの整理や検索、いざという時のバックアップが容易になり、保管コスト削減も期待される。法改正によってデータ管理サービスも続々と登場しており、あらゆる企業の作業効率アップを手助けしてくれるだろう。
【参考URL】https://news.mynavi.jp/itsearch/kikaku/solution/2277

02「SUBARU」
- ■ 世界で人気の日本車メーカー
- ■ 高級ブランドとして圧倒的支持
自動車メーカーの富士重工業が、今年4月からブランド名の『SUBARU(スバル)』を社名にすると発表した。その理由に、スバルが世界的な高級車メーカーに肩を並べるようになったことが挙げられる。
過去、日本国内では大手メーカーに押され気味だったスバルだが、自社の長所を伸ばした商品を開発し続けることで、雪道でも非常に安全性の高いものや、運転ミスによる事故を減らすシステムなどを世に送り出し、高い評価を受けてきた。社名変更に伴い、これからは自動車事業と航空宇宙事業のみに注力するそうだ。日本の自動車メーカーで最もブランド力があると言われるスバルが、世界を相手にどこまで闘えるのかが期待される。
【参考URL】http://newswitch.jp/p/8369

03「ユニクロIQ」
- ■ AIのコンシェルジュサービス
- ■ 人工知能がチャットで対応
AI(人工知能)技術の身近な分野への進出がいよいよ感じられるようになった。ユニクロがオンラインストアへ導入を発表した『ユニクロIQ』も、そんな事例のひとつだ。
これは、AIがチャットでユーザーの欲しい商品について答えてくれるコンシェルジュサービスで、アメリカではすでに試験導入されているもの。探したい商品や取扱店舗について即時回答が得られるという。ユニクロは、これまで掲げてきたコンセプト「Made For All」から、より個人に焦点を当てた「Made For You」へシフトしていくそうで、このコンシェルジュサービスもその一環だ。対象を特定しない大量生産から個人のニーズに合わせるという市場の変化が、ユニクロにも表れている。
【参考URL】http://www.fashionsnap.com/news/2017-03-16/uniqlo-iq/

04「二人っ子政策」
- ■ 中国が一人っ子政策を転換
- ■ 出生率向上を目指す
中国が40年あまり続けてきた一人っ子政策を昨年転換し、全ての夫婦に第二子の出産を認める『二人っ子政策』を採択して話題となったことは記憶に新しい。
中国の総人口は2030年前後をピークに減少に転じていくと予想されており、生産年齢人口を維持するためにこの決断に踏み切った。しかし、中国でも育児への経済的負担は大きく、2015年の調査では6割の世帯が第二子出産に消極的だった。こうした背景から、中国政府は第二子出産をする世帯への奨励金制度の導入も検討しているという。中国の富裕層では高品質な日本製のベビー用品の需要が高く、第二子出産の奨励に中国が踏み切ったことは、日本のベビー用品業界にも大きな影響を与えるだろう。
【参考URL】http://www.recordchina.co.jp/b170808-s10-c30.html

05「上皇」
- ■ 退位後の称号
- ■ 改元も検討
天皇陛下の退位を検討する政府の有識者会議では、特例法の制定で退位を可能とするといった国会の考え方がまとまったことを発表。その中で退位後の天皇陛下の称号を『上皇』とする意見に注目が集まっている。
「上皇」は、皇位を後継者に譲った際に上位元の天皇に送られる尊号「太上天皇」の略称を指す。過去にも聖武上皇や後鳥羽上皇など多くの上皇が存在していた。今回、今上天皇の譲位が実現した場合、文化14年に譲位した光格上皇以来200年ぶりの太上天皇となるという。また、政府は2019年1月1日をもって改元することを検討する旨も発表たこともあり、私たちの生活にも大きくかかわることとして今後も注視していきたい。
【参考URL】http://jp.reuters.com/article/idJP2017032201000933

06「飲むシュークリーム」
- ■ ターゲットは男性
- ■ エキナカ自販機にて販売
甘いシュークリームは、子どもや女性からの支持が集まる人気のスイーツ。そんなシュークリームが『飲むシュークリーム』として登場したことが話題を集めている。
これは、全国展開しているシュークリーム専門店ビアードパパと永谷園が開発した缶飲料のこと。永谷園といえば、インスタントのお茶漬けやみそ汁などが有名だが、食生活の多様化によって需要が減ってきていることが、今回のチャレンジのきっかけになったという。リリース後はSNSを中心に注目され、「飲んでみたい」「飲みたくない」の賛否両論のようだ。今後はJR東日本のエキナカ自販機acure(アキュア)にて随時販売とのこと。飲むシュークリームがさらなるチャレンジへと繋がるのか、注目したい。
【参考URL】http://youpouch.com/2017/03/27/421926/

07「計算社会科学」
- ■ ソーシャルデータを解析
- ■ 人の行動を読み解く
米大統領選をきっかけに、『計算社会科学(CSS)』という新しい学問が注目を集めている。
これは、世論やスキャンダルが与える影響を、ビッグデータを用いた計算科学で解き明かす研究分野だ。米大統領選では、トランプ陣営が戦略としてネット上で人々が繰り広げる言動や、SNS、フェイクニュースによる影響、その後の投票結果を解析。CSSを駆使したことによる勝利で、注目を集めた。技術の進歩とSNSの普及により、以前は観察不能で実態把握が難しいとされていた民意を、洞察できるこの分野。誤解拡散の防止やヘイトニュースの対応などに活用されると予測され、市場の拡大が見込まれている。一方で、世論操作に使われてしまう可能性も指摘されており、情報が溢れる現代で、混乱を防ぐ役割を担えるのか注目したい。
【参考URL】http://newswitch.jp/p/8390
