01「おにぎり風食品」
- ■ ロシアで日本企業が展開する米料理
- ■ 米の販路拡大のため
寿司やラーメンをはじめ、海外ではカジュアルな形で楽しめる日本食の人気が高まりつつある。そんな中、ロシアで注目を集めている日本食のひとつが、丸く握った混ぜご飯に、おかずを乗せたボール状のおにぎり『おにぎり風食品』だ。
おにぎり風食品を提供するのは、北海道東川町を拠点とするJAひがしかわ。米の国内消費が落ち込む中で、米の販路を確保するため米食が根付いておらず、競合が少ないロシア市場に着目したという。そこで、コメを炊く習慣のないロシアで安定した米需要を作り出すために考案されたのが、「おにぎり風食品」だ。地元産の食材をおかずにし、見た目も可愛くアレンジしたボール状のおにぎりは好評を博し、寿司よりも人気が出つつあるという。農業において、海外へ活路を見出した好例として着目すべきであろう。
【参考URL】
https://news.yahoo.co.jp/articles/7a01f4565bf1d159963671f527d524d4c2d3ed8c

02「飲む茶碗蒸し」
- ■ ドリンク風にアレンジした茶碗蒸し
- ■ 株式会社にんべんが展開
自社商品の魅力を伝えるためのユニークなアンテナショップが増えつつある昨今。株式会社にんべんが提供する『飲む茶碗蒸し』も、そんな施策のひとつだ。
つゆの素や削り節などを生産・販売する株式会社にんべんが運営するアンテナショップ、「日本橋だし場」。そこで今夏の新商品として販売が始まったのが、ストローで飲む冷やし茶碗蒸し「飲む茶碗蒸し」だ。カップはおしゃれなドリンク風のデザインで、茶碗蒸しの上にはカラフルな粒あられが添えられ、見た目も鮮やかとなっている。見た目も楽しみ方も、従来のイメージを大きく覆すようなインパクトのある商品だが、こうした大胆なアイデアが、新たな顧客層を開拓するために必要になってくるのだろう。
【参考URL】
https://www.ssnp.co.jp/news/foodservice/2020/07/2020-0729-1350-16.html

03「マイクロツーリズム」
- ■ 近隣への日帰りや宿泊観光
- ■ コロナ禍への対策として注目
コロナ禍による外出自粛令に、最も大きな打撃を受けている観光業界。遠出を控える風潮において、旅行需要喚起の取り組みとして注目されているのが『マイクロツーリズム』だ。
「マイクロツーリズム」とは、自宅から1時間の移動圏内の地元で観光する旅行形態のこと。特に、電車やバスなどの利用を避けた自家用車による移動を中心に、地域の魅力の再発見と地域経済の振興を念頭においた旅行形態を指す。以前から同様の取り組みはあったが、新型コロナウイルス感染症の流行以降、改めて「マイクロツーリズム」を軸においた戦略の重要性が唱えられているという。大きく需要が落ち込む旅行業界の現状を打破する試みとして、今後の動向に注目したい。
【参考URL】
https://erimane.com/nigiwailab-x-hoshinoresorts/

04「ゆっくりレジ」
- ■ ロボットを介して会話を楽しみながら商品を選べる
- ■ 人手不足解消に期待
モスバーガーが一部店舗に実験導入した『ゆっくりレジ』が注目を浴びている。
これは、分身ロボット「OriHime」(オリヒメ)を介して、会話を楽しみながら商品を選べるレジのこと。注文を「ゆっくりレジ」で受け、決済は有人レジで行う仕組みだ。スタッフがその場にいなくてもロボットを介してコミュニケーションがとれるため、人手不足の解消が期待できる。今後はシステムを改良し、「OriHime」で決済も行えるように機能を拡張する予定だという。このようなサービスが広がることで、アレルギー情報など、メニューに関する質問を気兼ねなくすることができるようになるだろう。「ゆっくりレジ」の今後に期待したい。
【参考URL】
https://japan.cnet.com/article/35156769/

05「ごみ発電」
- ■ ごみ焼却の廃熱を利用した発電
- ■ 日本企業による欧州や新興国での市場拡大に期待
2015年、欧州連合(EU)で「埋め立て規制に関する指令」が定められた。埋め立てで処理するごみの比率を、30年までに10%以下へ抑えるという内容だ。そんな中、埋め立て比率が1%以下である日本の『ごみ発電』が注目を集めている。
「ごみ発電」とは、ごみを燃やした際の廃熱を利用してタービンを回す発電のこと。日本企業が技術力で先行しており、欧州や新興国での市場拡大を目指している。さらに受注を伸ばすために力を入れているのが、AIによる無人化だ。焼却炉内の温度を自動で調整し、安定した発電を実現するという。太陽光や風力発電は天候や時間帯で発電量が変動するが、「ごみ発電」はごみが排出される限り安定的に供給ができる。ごみを焼却するだけでなく、海洋プラスチックの流出などを防ぎながら発電ができる「ごみ発電」の今後に期待したい。
【参考URL】
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61880510S0A720C2TJ2000/

06「ウェブ会議のクスリ」
- ■ オンライン会議の活性化を見込めるカードツール
- ■ スマートフォンの画面にもカードを表示させることが可能
コロナ禍における在宅勤務の拡大に伴い、オンラインでのやり取りに精神的ストレスを抱える人が増えつつあるという。その解決策として開発されたツールが、オンライン会議などで参加者が意志表示できるアナログなカードセット『ウェブ会議のクスリ』だ。
これを使用すれば、称賛を伝える、会議で決を取る、考えへの賛否を問うなど、リアルな会議でのインタラクションをオンラインに持ち込めるため、会議の活性化を見込める。カードテキストは、メッセージを用いることで心理的負担を軽減させ、カードを出しやすい仕組みを用いているという。さらに、手元にカードがない場合は、スマートフォンの画面にカードを表示させて代用することも可能だ。このようなツールが広がり、人々の心の安定に寄与してくれることに期待したい。
【参考URL】
https://www.kaleidosolutions.com/news/2020/08/002/kaigi_kusuri

07「垂直農業」
- ■ 高層ビルなどの狭い土地で垂直的に農作物を生産
- ■ 従来の農業よりも、資源の使用を削減できる
世界の人口が毎年8000万人という増加率で増え続けている中、食糧生産がますます重要な課題になっているという。そこで注目されているのが、高層建築物の階層や傾斜面を利用した農業『垂直農業』だ。
広大な土地と水が必要だった従来の農業に比べ、「垂直農業」では都会の高層ビルや輸送用コンテナ、倉庫などで作物を生産することが可能だ。また、水の使用も従来の10分の1で済むという。さらに、自然光と人工光を組み合わせて栽培すれば、天候に左右されずに1年中作物を生産することができる。他にも、農薬やCO2削減に貢献するなど「垂直農業」には様々なメリットがあるという。2050年までに人類の80%が都市に集中すると予想されている中、「垂直農業」が食糧需要を満たすための大きな役割を担っていきそうだ。
【参考URL】
https://ideasforgood.jp/glossary/vertical-farming/
