01「准保育士」
- ■ 待機児童問題の解決策
- ■ 待遇面では不安が残る
深刻化する待機児童問題の解決策として、政府は『准保育士』制度を作ることを検討している。保育士は国家資格であるため、基本的には短大あるいは大学を経て試験を受けなければならない。一方、准保育士は、より簡単な試験・研修で取得できる民間資格として提案されており、導入されれば子育て経験のある主婦など、保育所で働ける人が大幅に増えることになる。実は2007年にも検討されていた准保育士制度だが、当時は業界の反発によって見送られていたという。また、保育料の上限が定められているため、保育所の収益は上がりにくく、足りない分を補助金等で補う形でなんとかやっている。そこへ低賃金で働ける准保育士が導入されることで、保育業界全体の待遇がさらに悪化するのではないかと懸念されるのだ。業界の反発と政府や待機児童を抱える保護者達の思惑が絡み合う准保育士制度。果たして実現される日はくるのだろうか。

02「格安スマホ」
- ■ 手軽に利用できるスマホが登場!
- ■ スマホビジネス激化の予感
いまや世界中で増加しているスマホユーザー。しかし、スマホの本体が高価なため、月々の支払いに頭を悩ませる人も少なくないだろう。そんな人を中心に人気を集めているのが『格安スマホ』だ。これは、携帯電話会社から回線を借りて提供する格安SIMに、スマホを合わせたセット販売のこと。コストがかかる通信設備を携帯会社から借りて、かつ利用者に合わせてサービス内容を限定することで、従来のスマホ利用料に比べて半分以下というかなりの安い価格で提供できるのが特長だ。また、企業ごとにサービス内容が違うため、利用者の選択の幅も広がった。手軽にスマホを体験できるため、学生やスマホを失くしてしまいがちな高齢者を中心に利用者が増加しているという。格安スマホの登場でさらに拍車がかかるスマホユーザーの増加。スマホを利用した新たなビジネス競争もますます激化しそうだ。

03「オフィスおかん」
- ■ 毎日の健康的な食事のためにも!
- ■ いつでもオフィスに母の味
毎日、仕事が忙しくて食事の時間が不規則。自炊は面倒臭くてコンビニ弁当を食べてしまい、母親の作ってくれた食事なんてしばらく食べていない…。そんな人に朗報なのが、置き総菜サービス『オフィスおかん』だ。これは、オフィスに設置された冷蔵庫で展開されるサービスのこと。その専用冷蔵庫には、約1ヶ月間保存可能な無添加で無化調の食事が24時間用意されているのだ。また、そのシステムは、食べた分だけ専用に置かれている容器に料金を払うだけというもの。さらに、低予算で開始することができ、特別な施設の広さも必要ない。食事は、いい仕事をするための資本のひとつである。食生活を見直す機会としても、こういったカタチで展開してきている新たなサービスの発展は、注目すべきなのではないだろうか。

04「Instagram」
- ■ 写真で日々を“つぶやき”
- ■ まだまだ広がるSNSビジネス
毎日の何気ない“つぶやき”を自由に共有するツイッターは、私たちの日常生活に溶け込みつつある。そんな中、ツイッターと並んで『Instagram(インスタグラム)』の利用者が急上昇している。Instagramとは、スマートフォンで写真を撮影し、ツイッターのように共有できる無料SNSアプリのこと。ツイッターとの違いは、文章ではなく写真をメインとして日常を“つぶやく”ことができる点だ。また、フォローした相手の写真にコメントをつけることもでき、交流ツールとして世界中で広がっている。さらに、毎日の料理をこのアプリで紹介していた人が料理本を出版したところ、フォロワーから予約が殺到するなどビジネスにも繋がっているケースも多く、利用する企業も増加しているようだ。いまやビジネスツールにもなりつつあるInstagram。これをきっかけに、新たなSNSビジネスの可能性が高まったと言っても過言ではないだろう。

05「オトコネイル」
- ■ 男性専用ネイルサロン!?
- ■ 戦う男性のために爪をケア
得意先と向かい合って話しながら、ふと爪の荒れが気になって指先を隠す。そんな経験はないだろうか。市ヶ谷と霞が関に店舗を持つ『オトコネイル』は、そんな経験のあるビジネスマンのためのネイルサロンだ。ネイルアートを想像して顔をしかめる方もいるかもしれないが、あくまでもささくれを取る・爪を磨くなどの「爪のケア」と、ハンドマッサージによる「リラクゼーション」を提供するのが目的。また、男性専用かつ完全予約制なので、女性の目を気にすることもない。店舗では爪をケアする「オトコネイル」、樹脂で爪を補修する「グラスファイバーネイル」、さらにはマッサージとホットアイマスクで睡眠へ誘う「爆睡30分」といったコースがあり、爪を手入れすることによる達成感に加え、癒しを求める男性が通うという。ネイルサロンのイメージを覆すこの新しいサービス。ビジネスマンの新定番として定着なるか。

06「Google図書館」
- ■ Web上で世界の図書館の本が閲覧可能に
- ■ 著作権問題に終止符がうたれた
何か分からないことがあれば、すぐに使える検索エンジン「Google」。これまでに打ち出してきた画像検索や地図検索などは世界のスタンダードになりつつある。そのGoogleの新たなサービスが『Google図書館』だ。これは、世界中の著作権が切れた図書や出版社の書籍を検索してプレビューできるというもの。実はこのサービス自体は、2004年から開始されていたのだが、プレビューの際にいくらかの中身が公開されることから著作権問題が発生して裁判になってしまったのだ。そのため、システムは完成しているにも関わらず、プロジェクトが停滞していた。しかし、ついにその判決が昨年末に行われ、Googleが勝訴。「電子化したものを自社益のために販売しておらず、書籍に取って代わるものではない」と判断され、むしろ作者側に利益をもたらすツールと審判されたのだ。このサービスが世間に定着すれば、自宅で簡単に貴重書が読める時代がくるかもしれない。

07「ホワイトカラー・エグゼンプション」
- ■ 高所得者を対象に導入検討
- ■ 残業しなくても仕事の質は変わらない?
アベノミクスが世間をにぎわしてしばらく経ったが、ここにきて政府が打ち出そうとしているのが『ホワイトカラー・エグゼンプション』だ。これは、ホワイトカラー(主に事務職、管理業務などのデスクワーカー)を雇う側に対して、雇用上の労働法の規制を緩和、適用免除をすること。つまり、残業をしないで効率良く仕事をすることを目的とする裁量制度だ。現在、ホワイトカラーの給与の何割かが残業代によるもので、給与額維持のためには残業ありきになっているのが現状。しかし、それではプライベートの時間も有効活用できず、健康に悪い影響を及ぼしてしまう。中には残業をしないと給与が減ると危惧する方もいるだろうが、残業代が減れば企業側も基本賃金を上げやすくなり、残業をせずに今と同等の給与がもらえるというのが今回の政策だ。さすがに、いきなり一斉施行とはいかず、まずは年収1,000万円以上の高所得者を対象に実用試行される見込みのようだが、机上の空論にならないことを祈るばかりだ。
