これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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時流度チェック

01「CO2地下貯留」

  • ■ カーボンニュートラルに向けた先進技術
  • ■ 出遅れた日本も巻き返しを図る

カーボンニュートラルの実現に向けて期待されているのが「CCS(Carbon dioxide Capture and Storage)」だ。Carbon dioxide=二酸化炭素、Capture=回収、Storage=貯めるという意味の通り、CO2を回収して地下に貯める『CO2地下貯留』により、大気へのCO2の放出を防ぐ。他の環境技術と同様、この分野でも欧米の後塵を拝している日本。この方式には地震への影響や地下のCO2が漏れ出すことへの懸念など懐疑的な見方もあったが、昨年世界的に制作導入への大幅な転換が訪れ、まさにCCS元年という状況になっている。苫小牧で限定的な実験は行われているが法整備が間に合っておらず、技術面と合わせて今後急ピッチで実現を進めていくことになりそうだ。
【参考URL】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA258NV0V20C23A1000000/

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02「味覚メディア」

  • ■ イグノーベル賞のユニークな先端研究
  • ■ 味は電気で再現する時代へ

2023年のイグノーベル賞「栄養学賞」を、明治大学の宮下教授らによる研究「電気味覚」が受賞した。人間の舌などに存在する「味蕾(みらい)」に電気を流すことで、味を錯覚させるこの研究は、キリンホールディングスとすでに実用に向けた商品開発が進み、塩味を増強することで減塩食でも美味しく食べることができる箸型デバイスなどを開発している。食べ物側の味を調整するフードプリンターと、食べる側の味覚を調整する動的デバイスが組み合わさることで、食材に味を左右されず自由な表現を行える『味覚メディア』が生まれようとしている。カレーやワインなどの大きな分類での味の表現はすでに実現しており、今後は「◯◯店のカレー」など細かな表現を詰めていく段階だという。リアルタイムの味調整は食事をしながら好みに近づけていくという食のエンタメ化が拡大する可能性を秘めていそうだ。
【参考URL】
https://newswitch.jp/p/38562

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03「新NISA」

  • ■ 政府が推し進める貯蓄から投資へのシフト
  • ■ NISAによる税制優遇枠が大幅拡大

規定の金額・期間内であれば出た利益が非課税となる、投資による税制優遇の仕組みNISA。2024年1月からスタートする『新NISA』では、非課税投資限度額が従来の600万円 or 800万円から1,800万円へ、非課税余裕期間が5年もしくは20年から無期限へと大幅に限度が拡大される。NISA制度拡大の背景には、日本の金融資産の半分以上を占めると言われている預金を投資に向かわせたいという狙いがある。キャッシュフローという言葉があるように、お金が流れることで経済が活性化する。しかし、日本は長年のデフレにより預金信仰が根強く、それが所得を押し上げる障壁のひとつにもなっている。老後2,000万円の備えが必要と話題にもなったが、今後は自身で資産の運用も考えながら人生設計をしていく時代と言える。
【参考URL】
https://www.resonabank.co.jp/kojin/column/nisa/column_0006.html
https://media.finasee.jp/articles/-/12002?page=3

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04「位置ゲー」

  • ■ 位置情報を使用したスマホゲーム
  • ■ リアルとの融合が、新たな体験に

スマートフォン(スマホ)がゲーム端末の主役となってきた昨今。そして、スマホなどの端末の位置情報を使用したゲーム『位置ゲー』というジャンルが確立しつつある。「位置ゲー」は、デバイスとプレイヤーがいれば成り立つものではなく、移動や地域性などをプラスし、現実に密着した遊びを主としている。さらに、知人とゲーム内でコミュニケーションを取ったり、土地ごとの名産品や観光資源を連携したりといった取り組みも多く行われているようだ。元祖と言われてるのが、『コロニーな生活』通称コロプラ。そこから『ポケモンGO』、『ドラクエウォーク』などの人気作が続々と発信されてきた。今後もリアルな遊びとの接点を作りつつ、新たなカルチャーとして、さらなる盛り上がりを見せてくれそうだ。
【参考URL】
https://www.gaming-city.com/articles/2023041801

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05「ニキ・ネキ」

  • ■ 兄貴、姉貴の略語
  • ■ ネットスラングとして、急速に拡大

近頃、SNSなどで見かけるようになった『ニキ・ネキ』というワードがある。ニキは兄貴、ネキは姉貴を意味し、ネットスラングとして若者を中心に広まったようだ。ニキの元ネタを辿ると、元阪神タイガースの金本知憲選手がネット上で「アニキ」と呼ばれていたことがきっかけとなり、そこから頼りになる存在のアニキ=ニキとなったという。そして、1分1ラウンドで最強を決める総合格闘技「Breaking Down」で使用され、一般認知が拡大。そして色々な形で派生し、海外の女性を「海外ネキ」、名前と掛け合わせて「松澤ネキ」など、多方面で使用されているという。また最近では、非難する場合にも用いられるようになり、使用シーンは様々だ。経済に影響を与える可能性もあるこうしたワードの流行は、何がきっかけとなるか計り知れないものである。
【参考URL】
https://bit.ly/46TCIBV

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06「デジタル・プレイスメント広告」

  • ■ AIなどを活用したプレイスメント技術
  • ■ 短期間・低費用での制作が可能に

企業が商品を宣伝するために、テレビ番組や映画などの制作物に商品を登場させる手法「プロダクトプレイスメント」。例としては、テレビドラマの登場人物が口にする飲み物などが代表的だ。そんな中で登場したのが、MIRRIAD社が手掛ける、後付けで映像内にイメージを挿入したり、映り込んでいる商品を置き換えたりするプレイスメント技術『デジタル・プレイスメント広告』である。
この技術は、AI活用によりカメラの動き・背景・露出時間などを自動解析することで最適なプレイスメント箇所を提案でき、数日間という短期間で作業が完了するため、従来の常識を覆したことでも話題を呼んだ。今後、視聴者に不快感を与えない広告手法が必須となる広告業界では、この技術で新たな可能性を見出していけるであろう。広告の新領域としての発展を期待していきたい。
【参考URL】
https://www.sungrove.co.jp/product-placement/

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07「日本版DBS」

  • ■ 子どもに接する職業での就労制限
  • ■ こども家庭庁が導入を推進

2020年頃から、ベビーシッターによる子どもへのわいせつ事案が相次ぎ、早急な対応が求められていた。そこでこども家庭庁が導入を推進しているのが、子どもと接する職業に就く際、性犯罪歴がないことの証明を求める新制度『日本版DBS』だ。DBSは、Disclosure and Barring Service、前歴開示・前歴者就業制限機構の頭文字をとった略語。すでにイギリスで導入されているこの制度は、福祉や保育士などに適さない可能性のある志願者を特定でき、より安全な採用を行うことができるという。しかし、日本で対象となる事業者は学校や保育所などの公的機関となるため、学童クラブ、学習塾などの民間事業者は任意利用となる。憲法で定められている「職業選択の自由」により、対象の拡大が現時点では難しいのだろう。今後、実効性のある制度となっていくのか、動向を注視していきたい。
【参考URL】
https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/487681.html

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