01「拡大BRICS」
- ■ 世界の構造が変わるきっかけとなるのか
- ■ BRICSが11ヵ国へと拡大
8月に開かれたBRICS首脳会議は、加盟国を6ヵ国増やし11ヵ国とすることを決定して閉幕した。従来のブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカにサウジアラビア、UAE、イラン、エジプト、エチオピア、アルゼンチンを加えた『拡大BRICS』は2024年1月にスタートを切る予定だ。BRICSの拡大を主導した中国の目論見としては、産油国や資源国を加盟させることによる経済活性化のほか、G7へ対抗する新たな国際協調となることを目指しているとされる。人口や資源など今後の成長性といった面ではより力を増すのは確実だが、加盟国は国際的な立場や政治体制などにも違いが多く、今後どのようにまとまりを見せるか多くの課題が残されている。
【参考URL】
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20230829-OYT1T50218/

02「木の酒」
- ■ 未利用資源から酒を生み出すベンチャー
- ■ 世界初の木を原料とする製品販売へ
日本酒づくりの過程で廃棄された酒粕、飲み頃を過ぎた酒の蒸留など、廃棄されるはずの素材から新たなお酒を生み出してきたベンチャー企業「エシカル・スピリッツ」が、穀物や果実を原料とせず、間伐材を活用した世界初となる木を原料とした酒『木の酒』の生産販売を目指し、つくば市の小学校跡地を利用した蒸留所を建設する。通常、酒の熟成には木の樽が用いられ、その種類や質によって香りへの影響も大きく、酒造りの中でも「木」は重要な役割を果たしている。木を原料とすることは環境にいいだけでなく、豊かで多彩なフレーバーを放つ製品の誕生につながるとのこと。これからの時代エシカルであることは当たり前、そこから更に製品としての質も求められる流れは加速していきそうだ。
【参考URL】
https://woodspirits.ethicalspirits.jp/

03「ルンバブル」
- ■ 人とロボット共存時代の新発想
- ■ 働きやすい環境をロボットにも
新築住宅を検討している人たちの間で話題になっているのが、ロボット掃除機として有名な「ルンバ」と、可能の意味の英語「able」を組み合わせたワード『ルンバブル』だ。ルンバが性能を発揮し、しっかりと掃除を行える家造りの工夫のことを指し、具体的にはドアを吊り戸にして溝を減らしたり、洗濯機の下をルンバが通れるように10cm程度上げたり、壁や階段の1段目にルンバを収納・充電する基地を作ったりする。ルンバは設定したルートで自動掃除をしてくれる便利なロボットだが、段差や溝があるとキレイに掃除をできないなど得意不得意がはっきりしている。これはルンバに限らず多くのロボットに共通する内容で、今後人間がロボットを生活に広く生かしていくためには、「ロボットが活躍しやすい設計」がキーポイントになってきそうだ。
【参考URL】
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02194/091500003/

04「観る将」
- ■ 将棋を指さず、観ることが専門のファン層
- ■ 人気シーンは、騎士たちの食事やおやつ
藤井聡太八冠の活躍などにより、テレビやネットでも将棋に関する話題が急増している。こうして一般認知が増えたことにより、新たなファン層が生まれたようだ。それは、自分では将棋を指さず、プロ棋士の中継を観て楽しむファン『観る将』のこと。「観る将」には、将棋のルールを知らない人もおり、サッカーや野球の試合を観る感覚で将棋を楽しんでいるようだ。中でも、棋士たちが対局の合間に食べる食事やおやつは、ネットでアンケートの開催が恒例となるなど、盛り上がる場面のひとつである。また、近年ではニコニコ生放送以外にもABEMAでも将棋の対局が配信されており、気軽に試合が観れることも、「観る将」が増えた要因と言えよう。昔からあるエンタメが変化を経て、こうしてまた盛り上がるのは、良い経済循環の一例である。
【参考URL】
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202311020000510.html

05「ジャパンモビリティショー2023」
- ■ モビリティの最新技術を披露
- ■ ビジネスマンからファミリー層まで来場者多数
東京モーターショーから名称を変更し、10月26日から11月5日まで『ジャパンモビリティショー2023』が開催され、全日の来場者数は111万2000人を突破し、話題を呼んだ。従来、自動車業界をメインとした展示会として開催されていたが、今回から「乗りたい未来を、探しに行こう!」をコンセプトに、自動車業界の枠を超えた「モビリティ」の最新技術を披露する場として、多様なニーズの提案がされている。また、自動車メーカーだけでなくスタートアップ企業の技術紹介や、事業支援の場を設けるなどのコンテンツも設置。さらに、最終日ではタレントのマツコ・デラックスと日本自動車工業会(自工会)の豊田章男会長による「大反省会」と題するトークイベントも行われ、大盛況の中で幕を閉じた。来年度の内容も大いに期待できそうである。
【参考URL】
https://www.webcg.net/articles/amp/49198

06「プライベートサウナ」
- ■ 個人利用できるサウナ施設
- ■ 他人との接触がなく、衛生面も安心
サウナをテーマとした漫画が流行し、身近な存在となったサウナ。しかし人気の故、待ち時間が長い、一人時間を楽しめないなどの悩みも多いようだ。そんなニーズを満たしてくれるのが、個人やグループでサウナを貸し切り利用できる施設『プライベートサウナ』だ。「プライベートサウナ」は、個人専用の一室となるため他の利用者と接触することなく、人目を気にせずに楽しめることから、着々と人気を集めている。施設によっては、セルフロウリュや、アロマの使用、音楽の選択、照明調整などのオプションがあり、自身のペースでサウナを楽しむことができるという。時間制のためコストはかかるものの、ストレスフリーの空間のため「ととのい」度はアップするようだ。サウナ通はもちろん、初心者も気兼ねなく利用できるサービスであろう。
【参考URL】
https://onsen.nifty.com/onsen-matome/220525046338/

07「アーバンベア」
- ■ 市街地に出没するクマ
- ■ 各地で人的被害が拡大
近年、餌となるドングリの不作が続いたうえ、耕作放棄地が増えたことにより、山を下りて人里と隣り合う地域に暮らすクマが急増している。そこで問題となっているのが、市街地周辺に出没するクマ『アーバンベア』だ。各地で相次いで報告されているクマによる人的被害。今年度は17の道府県で160人が被害にあい、国の統計で最も多かった3年前の158人を上回る事態となっているという。秋田県北秋田市では、市街地のバス停で高校生ら男女5人をクマが襲い、北海道札幌市南区では森林でピザを食べるクマの姿がYouTubeに投稿されるなど、今までの常識ではなかった奇怪な行動が続出しているようだ。多くの人にとって疎遠だったクマとの遭遇だが、今や東京でも出没するほど身近なリスクとなりつつある。その現実を忘れず、十分に用心していく必要がありそうだ。
【参考URL】
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231022/k10014233521000.html
