01「アドフラウド」
- ■ WEB広告に対する不正行為
- ■ 日本では対策が遅れる
動画広告市場は、国内だけでも2016年で前年比154%増の842億円。2019年には1,926億円規模にまで成長すると予想されている。そんな動画広告市場の飛躍的成長を受け、動画広告領域において『アドフラウド』の被害が広がっているという。
アドフラウドとは、botなどを使用して無効なインプレッションやクリックを行い、広告費用に対する成約件数や広告効果を水増しする不正行為のこと。アドフラウド問題は欧米で早くから顕著化し、すでに対策サービスも開始されている。だが、日本では動画クリック数ではなく広告の最終成約数を重視してきた背景から、それほど問題視されてこなかった。アドフラウドによるトラフィックは年々増加しており、被害は日本でも決して軽微ではない。日本の広告業界においても、対策を打つことが求められるだろう。
【参考URL】https://ferret-plus.com/3798

02「金融難民」
- ■ 銀行口座を持てない貧困層
- ■ 世界に20億人
テクノロジーの発展は、複雑な社会問題へのアプローチを可能にする。中でも、テクノロジーを利用した金融サービスを行う企業の多くが問題解決に取り組んでおり、その背景には『金融難民』の存在がある。
これは、貧困や過去の経済的不安定さから、銀行口座を持てず金融サービスを受けられない状況にいる人々のことだ。銀行口座が無ければ、カード決済や住宅ローンの利用ができず、雇用を始めとする契約手続きも難しい。従来の金融システムでは、低所得・貧困層の人々が生活を変えようとしても信用に値しないとみなされ、非正規の金融サービスに頼るなど選択肢が少ない状況だ。世界の成人人口40億人のうち、半数の約20億人が金融難民だという。日本でもワーキングプアを始め貧困問題は根深い。今後、金融難民の減少と貧富の差が解決することに期待したい。
【参考URL】https://www.projectdesign.jp/201708/hukuoka/003857.php

03「社員口コミ」
- ■ 「社員による口コミサイト」増加
- ■ 労働市場に新しい風
就職や転職活動の際に、インターネットを通じて企業情報を調べることが当たり前になった今、『社員口コミ』を中心にしたオンラインサービスが急成長している。
これは、企業の働きがいや職場環境に関する実体験を、社員や元社員が口コミ情報として投稿・閲覧できる企業情報プラットフォームである。中には辛辣な口コミもあるが、売り手市場が続いている近年は、良いところだけを見せるのではなく、企業の得意不得意をオープンにすることが重要。それは学生の入社後の満足度を上げるだけでなく、企業側の採用ミスマッチ防止にも繋がる。特に新卒採用では、デジタルネイティブ世代である学生の情報収集にマッチしたサービスといえる。大手社員口コミサイトの2017年度卒業学生の利用者数は16万人を超え、企業にとっても採用活動に欠かせないツールになるだろう。
【参考URL】
https://prw.kyodonews.jp/opn/release/201702158849/

04「おもてなしガイド」
- ■ 音声情報をテキスト化し提供
- ■ 音のユニバーサル化社会実現の第一歩
ヤマハは言語や聴力に不安を感じることのない、「音のユニバーサルデザイン化」社会の実現を目指し、音声情報をテキスト化するサービス『おもてなしガイド』を発表した。
おもてなしガイドは、交通機関や空港、ショッピングモールなどでの導入が想定されている。スマートフォンで街中に流れる音声を読み込むと、その内容を文字に変換し多言語で確認することができる。そのため外国人や高齢者、視・聴覚障がい者の生活支援だけでなく、災害等の緊急時にも活躍することが予想される。避難指示がスピーカーから流れ、その内容を多言語の文字になって手元のスマホで確認することも可能だ。今後「おもてなしガイド」が社会に浸透し、「音のユニバーサルデザイン化」が実現すれば、視聴覚機能に不安のある人などが快適に過ごせる未来がやってくるかもしれない。
【参考URL】http://www.sustainablebrands.jp/news/jp/detail/1189525_1501.html

05「変態端末」
- ■ 変形するスマートフォン
- ■ 新たな需要を開拓
スマートフォンの市場競争が激化する中、NTTドコモが独自の『変態端末』の開発に力を入れている。
NTTは、これまでのガラケー時代の技術を活かした、独自色豊かなスマートフォンを目指し開発を行っている。通常のスマートフォンは1画面だが、この変態端末は2画面や3画面の折り畳み式に変形することが可能である。さらに5年以内には、現在の10倍の高速大容量通信を可能にする5Gが実用化を控えており、他企業も変態端末に着手していくとの見方もある。今後大画面で大容量の動画を見ることができる5Gの時代が到来すれば、大画面と持ち運びやすさを両立できる折り畳み式スマートフォンが主流になっていくかもしれない。
【参考URL】http://www.sankei.com/premium/news/171120/prm1711200001-n1.html

06「ゲノム編集」
- ■ 遺伝子を精度良く改変する技術
- ■ 世界的に過熱する研究競争
今、遺伝子の性質を変化させ改良をする『ゲノム編集』の研究が世界で急速に進んでいる。
たとえば医学分野では、ゲノム編集を応用し、患者の肝細胞にある遺伝子を直接操作し、治療する世界初の臨床試験が米国で実施された。さらに日本国内でも農業・食品産業技術の分野での研究がすすみ、「ゲノム編集」で開発したイネを収穫した。これは、もみの数や米粒の大きさに関係する遺伝子を改変しており、収穫量の増加が見込める。現在、ゲノム編集に関して、どのように規制するのか世界でも明確なルールがない。しかしながら、実用化や普及がすすめば、さまざまな分野での活躍が期待できるのは間違いないだろう。今後も世界の「ゲノム編集」研究の競争は、加熱していきそうだ。
【参考サイト】https://mainichi.jp/articles/20171117/k00/00m/040/051000c

07「就業不能保険」
- ■ 病気やけがで働けなくなった場合の保険
- ■ 各保険会社の参入相次ぐ
近年、晩婚化や未婚などで、将来に不安を抱く単身者が増加している。そんな中、病気やけがなどで働けなくなった場合に備える『就業不能保険』が注目を集めている。
入院時に備えるのが医療保険で、死亡または高度障害に備えるのが死亡保険。就業不能保険はその間の、病気やけがなどで働けなくなった場合に備える保険といえる。無事故の場合は払い戻しができない掛け捨て型が大半で、貯蓄性はない。だが、月々数千円の保険料を払えば、病気などで働けなくなった場合に月十万円以上のお金を受け取ることができる手厚い保障が特徴だ。最近ではとくに、うつ病などの精神疾患で就業不能になった場合を心配し、申し込む人が増えているという。職業や貯蓄状況を考え、こういった就業不能保険に加入する人は今後も増加するだろう。
【参考URL】
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/201711/CK2017110902000186.html
