01「逆オイルショック」
- ■ 原油価格の下落
- ■ 世界経済が懸念されている
1970年代、2度の石油危機が引き起こした石油価格の高騰「オイルショック」。それに続き、1986年上半期には原油価格が暴落したことによって、『逆オイルショック』と呼ばれる経済混乱が起きていたことをご存知だろうか。
近年、この『逆オイルショック』が再度起きている。主な原因としては、供給が需要を上回っていることがあげられる。石油消費国における代替エネルギーや、省エネルギー推進活動は、石油需要の低迷を招くことになる。一方、欧米ではシェールオイルという新しい油の開発が進んだことによって、燃料供給は伸びている状況だ。この逆オイルショックは、エネルギー資源に乏しい国にとっては朗報かもしれない。しかし、輸出側の国内経済への打撃や収入の変動など、世界経済を大きく揺るがしかねない現状として、今後の動向が懸念されている。

02「掃除衛星」
- ■ 宇宙で掃除する衛星
- ■ 1億個の宇宙ゴミ対策
自分の居場所の特定やルート検索などのため、今や必要不可欠になっているGPS機能。その機能は地球周辺を回る多くの衛星によって支えられている。しかし、宇宙への打ち上げの際出る瓦礫などの「宇宙ゴミ」によって、その衛星が破壊されるという事故が多発している。そうした事故を防ぐために、先日JAXA(宇宙航空研究開発機構)で、世界初のプロジェクトが発表された。それが『掃除衛星』の打ち上げだ。
これは、衛星の軌道上に存在する宇宙ゴミを、掃除衛星に特殊な粘着剤で吸着させて、地球で回収するというもの。
毎日の天気予報や自動車のナビのように、私たちの生活からもはや切っても切り離せない存在の人工衛星。これらを守るためには、地球環境だけでなく、宇宙環境にも目を向けていく必要があるだろう。

03「突沸」
- ■ 突然沸騰
- ■ 事故続出の危険な現象
寒さが増す中、電子レンジなどで手軽に温かい飲み物を作りたいと思う方も多いことだろうが、これが実は要注意。国民生活センターが警鐘を鳴らす『突沸』という現象をご存知だろうか。
これは味噌汁などの液体物を加熱している際に、突発的に沸騰し、中身が飛び出る現象のことで、最近は事故が多発している。原因は、静かに温めることで内容物が上手く対流せず、沸点に達しても水蒸気の泡が出ない状況ができること。そこに、調味料を入れたり、混ぜたり、少しの刺激を加えることで、一気に沸騰して中身が飛び出てしまうのだ。突沸を防ぐには、こまめに混ぜたり、とろみの強いものをレンジで温めないこと。正しい知識と方法で、寒い季節を乗り越える料理や飲み物を作ることを推奨したい。

04「トイレットペーパー折り紙」
- ■ 新しいコミュニケーション方法
- ■ “三角折り”以外の種類も豊富!
家にいようと、外出先であろうと誰もが使用する「トイレ」。そのトイレから発信するコミュニケーションとして、『トイレットペーパー折り紙』が今注目されている。
トイレットペーパー折り紙とは、トイレットペーパーを本来の折り紙のように折ること。普段行われる“三角折り”は、清掃終了のサインであったり、次の人が紙を引き出しやすいように折られることがほとんどだが、富士山やハートといった複雑な折り方を楽しむ人も多いという。また、自分が使用するときに目で楽しめる、こんな気遣いがなされていたら、嬉しい人もいるはず。折り紙はもちろん、トイレの設備・環境も日本が世界に誇る部分のひとつ。次の人にちょっとした感動を与えるトイレットペーパー折り紙を新たなコミュニケーション方法として、実践してみてはいかがだろうか。

05「オープンファクトリー」
- ■ 町工場の見学会
- ■ 観光資源として、売り込み戦術として
精緻な製品で知られる日本の町工場。最先端技術を支える部品を作ってはいるのだが、近年は安価な外国製品に押されがちだという。そこで町工場をブランド化し、さらに注目を集めるための試みが始まった。
それが町工場の見学会『オープンファクトリー』だ。これは、町工場が密集する東京都大田区や川崎で、近隣住民や観光客向けに普段の町工場を公開するというもの。職人たちが働いている姿や、使い込まれた町工場ならではの雰囲気を味わえるとあって、幅広い層に人気を得ているという。職人の高い技術を目の前でアピールできるため、売り込み戦術としても各町工場が注目する。世界に売り込みをかける足がかりとなるか、オープンファクトリーに期待大だ。

06「LCH」
- ■ Low Cost Hotel
- ■ LCCに変わる新トレンドか
およそ2年前に登場したLCC(Low Cost Carrier)=格安航空は、必要以上のサービスを省くことで料金を下げ、一つのビジネストレンドにもなった。そして今、密かに注目されているのが格安ホテル『LCH(Low Cost Hotel)』だ。
LCHでは経営不振に陥ったホテル等を買い上げることで設備投資を抑え、従来のホテルで売りの一つだった丁寧なサービスを一部省略する。これらによって施設費・人件費を抑えつつ、清潔で安全なホテルを提供するというものだ。旅行や出張の時はなるべく安く、満足度の高いホテルに泊まりたいというのが多くの人の願いだ。LCCに比べれば注目度は劣るが、LCHが旅行客に与えるメリットは同程度以上だろう。LCCに代わるトレンドとなるか。要注目だ。

07「支持政党なし」
- ■ 異例の10万票を獲得
- ■ 各政党の今後の活動に注目
私たちの生活や経済に大きく影響する選挙。しかし近年では「無党派層」と呼ばれる、特定の政党の支持を持たない有権者が増えているという。そんな中、先日行われた衆議院選挙で10万票を獲得したある政党が話題になっている。
それが、『支持政党なし』だ。これは、衆議院選で比例代表ブロックに立候補した政治団体のこと。具体的な政策は掲げず、自分の考えと合致していなくても、仕方なくどこかの政党に投票するしかなかった無党派層への選択肢の1つとして存在するという。だが、その政党名のややこしさから、間違えて投票した人も多いのではとの批判も上がっている。投票の実情がどうあれ、「支持政党が無い」という国民が10万人もいる事実が判明したことで、各政党は今後の活動を改める必要がありそうだ。
