01「クライメイトテック」
- ■ 温暖化に焦点を当てた技術
- ■ 市場の盛り上がりとともに、投資額も増加
世界規模の脱炭素やSDGsの動きに伴い、日本でも2050年前後を目標にカーボンニュートラルの実現を宣言している。そんな中、地球温暖化の解決に焦点を当てたテクノロジー『クライメイトテック』が拡大してきた。「クライメイトテック」は、太陽光などの温室効果ガスの排出を直接的に削減あるいは解消するもの、再エネ電力など気候変動の影響への適応を推進するもの、メディアなど気候への理解を深めるためのものの3つに分類されている。また、社会の価値観の変化や各国政府の後押しもあり、これらの市場の投資額が大幅に増加。特にEVと低GHG車両への投資が群を抜いており、スタートアップ企業への投資も増えているようだ。今後、企業の展望を左右するような投資先としても、発展していくであろう。
【参考URL】
https://dime.jp/genre/1477224/

02「応援上映」
- ■ 映画館で声出し可能な上映会
- ■ コロナ禍を経て、人気が再燃
静かな空間を楽しむのが映画館の通例だが、劇場内で歓声を上げたりしながら楽しむ上映形態『応援上映』が人気を集めているという。
声出し以外に「応援上映」の決まった定義があるわけではないが、コスプレやサイリウム、うちわなどが使用可能な場所が多い。
以前から応援上映はあったが、限られた熱狂的なファンの間で楽しまれていたようだ。それがコロナ禍を経て、人が集まることへの意味が見直された背景も手伝い、メジャーなアニメ映画などで取り入れられるようになった。そして最近では、邦画・洋画問わず、実写映画でも人気作には「応援上映」の特別枠が用意されることが増えてきたようだ。映画の選択肢のひとつとして、「応援上映」は今後さまざまな形で打ち出されることだろう。
【参考URL】
https://withtheater.com/about_ouenzyoei/

03「おむつのサブスク」
- ■ おむつの定額利用サービス
- ■ 保育園に手ぶらで登園できると話題に
育児の必需品であるおむつ。月齢が小さいうちは使用枚数も多いため、保護者の負担も大きいという。そこで話題となっているのが、定期的に保育園や自宅におむつを届けてくれるサービス『おむつのサブスク』だ。子供が保育園に通い始めると、名前が明記されたおむつを持参することが必要となるため、共働きで忙しい保護者は忘れてしまうことも多かったようだ。また、コロナ禍でのおむつの受け渡し作業が、衛生面的な不安を感じる保護者もおり、「おむつのサブスク」が浸透するきっかけとなったという。その内容は運営サービスごとに様々だが、おむつの品質やおしり拭きの使い放題有無、発注可能数、金額などの違いがあるようだ。女性の社会進出が進む中、日常の困りごとを解決するこのようなサービスは、今後も増えていきそうだ。
【参考URL】
https://iti-inc.co.jp/sub-choice/2022-diapers/

04「線虫がん検査」
- ■ 線虫を用いたがん検査
- ■ 初期段階の15種類のがんに対応
日本人のおよそ2人に1人が生涯のうちにがんを患っている。しかし、早期発見できれば治る可能性が高いため、定期的に検診を受けることが大切だという。そこで注目なのが、体長約1ミリの線虫を使用するがん検査『線虫がん検査』だ。
この検査は、犬に勝る嗅覚を持つ線虫が尿に含まれたがんの匂いに集まる性質を活かし、既存検診では発見が難しい15種類の初期のがんを判定できるのが特徴だ。さらに、自宅で尿を採取し、検査キットを送るだけで完結するため、病院に行かずに検査できるのも人気の理由だという。また、線虫を用いるというアイデアは、優れた嗅覚のほか、飼育コストが安価なため検査費用も抑えられ、検査のハードルを下げることも狙いのようだ。このがん検査が当たり前のように生活に取り入れられるのも、そう遠くないかもしれない。
【参考URL】
https://lp.n-nose.com/

05「ジニ係数」
- ■ 世界で進む格差の拡大
- ■ 貧困層のボトムアップは進むか
2023年8月22日、厚生労働省は日本の所得格差を示す『ジニ係数』を公表した。ジニ係数は全く格差がない状態を0、1人が全ての所得を独占する状態を1とする0〜1の間の数字で表され、0.4を超えると格差が大きい社会とみなされる。
政府が発表した所得から引かれる税金や受けられる社会保障を加味した「再分配所得」ジニ係数は0.3813と、0.4に近い水準となっている(資産の再分配が行われる前の「当初所得」ジニ係数は0.5704と過去最高に近い水準)。世界的にも上昇傾向が止まらないジニ係数。資本主義が改めて格差と向き合い乗り越えることを期待したい。
【参考URL】
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20230822-OYT1T50190/
https://spaceshipearth.jp/gini-coeffcient/

06「ラーケーション」
- ■ 学校を休んで家族で旅行
- ■ 自治体で導入進む新制度
平日に学校を休み、家族と旅行をしても欠席とならない、学び(ラーニング)+旅(バケーション)の新制度『ラーケーション』の自治体での導入が進んでいる。今年3月に愛知県での導入発表から話題となっていたが、いよいよ9月から制度がスタートした他、全国の自治体でも導入の流れが出ている。
サービス業など土日や長期休暇中に仕事がある場合は子どもと休みが合わず、家族での旅行などが難しいという課題解決に加え、近年問題化している一斉休暇による観光の集中を分散する効果もあると見られている。平日であっても後ろめたさなく家族で旅し、その先で日常では得られない体験ができる学びの範囲を広げる制度となりそうだ。
【参考URL】
https://news.yahoo.co.jp/articles/1ba3f8c4b6231566e80fd570cb99b8d44122fd5f

07「冷やし焼き芋」
- ■ 夏でも売れる焼き芋
- ■ 常識を覆しオールシーズン商品へ
秋〜冬の風物詩で昔ながらの甘味、焼き芋。しかし、近年スーパーやコンビニでも手軽に変える冷凍の焼き芋『冷やし焼き芋』がアイスの代わりに食べられるお手軽スイーツとして盛り上がりをみせ、決して秋冬限定ではない立ち位置を確立しようとしている。
焼き芋は糖度が高く冷やしてもしっかりと甘みを感じることができ、焼きたてのホクホク感とは異なる、ねっとりととろけるような濃厚な食感も人気だ。真夏の8月に開催された「夏のさつまいも博2023」は3万人を集客する大盛況イベントとなるなど、今後1年を通して広く食べられるお手軽スイーツとして定着するのかもしれない。
【参考URL】
https://www.tbsradio.jp/articles/73793/
