01「プミポン国王」
- ■ 元タイ国王
- ■ 70年間も在位
今月10月にタイのプミポン・アドゥンヤデート国王(ラーマ9世)が死去し、国内外に大きな影響が広がっている。
プミポン国王は、18歳で即位後、70年にもおよんで国王に在位した世界最長の記録を持ち、タイの近代発展の功労者でもある。政治的混乱が続くタイでは、国民の心の拠り所であったようだ。現地ではメディアや国民が喪に服し、企業などは娯楽やにぎやかな活動の自粛が促されているという。そのため経済への影響はもちろん、社会の混乱に乗じた治安の悪化を懸念する声もあがっている。タイといえば新日国家として日本の皇室とも交流があるため、日本への影響も少なくないだろう。今の状況が安定するには、もう少し時間がかかりそうだ。
【参考URL】http://www.bbc.com/japanese/37652091

02「液体ミルク」
- ■ 日本でも解禁か
- ■ お手軽な乳児用ミルク
乳幼児にかかせないミルク。日本では粉ミルクしか流通していないが、菅官房長官が『液体ミルク』の解禁を検討していることを10月に発表した。
これは、無菌状態で紙パックなどに入っている乳児用の液状ミルクのことで、世界では一般的に普及している国もある。日本では法律整備が進んでおらず、製造どころか流通さえも出来ない状態だったが、熊本地震をきっかけに政府が動き出した。粉ミルクを乳児に飲ませるには、湯の沸騰や哺乳瓶の殺菌、さらにミルクを冷ますなどの手間が多い。特に、災害時には衛生的な飲み水を入手することも難しいため、海外から支援物資として送られた液体ミルクが大活躍したそうだ。液体ミルクはあらゆる手間が省略でき、男性の育児参加にも一役買うと期待されているため、日本での解禁も秒読みではないだろうか。
【参考URL】https://zuuonline.com/archives/124514

03「リファラル採用」
- ■ 社員の人脈による採用方法
- ■ 希少人材の確保にもつながる
様々な形態の採用活動が増えている近年において、新たに注目されているのが『リファラル採用』という採用手法だ。
リファラル(referral)とは、「推薦・紹介」の意味。リファラル採用とは社員の人脈から、自社への適性が高いと思われる人材や、今の職場に必要な能力を持っている人を紹介してもらい選考をする採用方法のこと。この手法によって採用された社員は、企業文化への高い適応度や生産性を早期に発揮するなどの評判により、リファラル採用は米国を中心として一気に広がった。新卒一括採用など、従来の日本型採用活動が問題視されはじめているが、新しい採用手法がどのような影響を及ぼすか、注視していきたい。
【参考URL】http://toyokeizai.net/articles/-/140297

04「ブラインドメイク」
- ■ 視覚障がい者へのフルメイクアップ支援
- ■ 化粧をすることで心理的な効果も
2020年に東京パラリンピックを控え、障がい者支援への意識が高まっている。そんななか、いま注目したいのが『ブラインドメイク』だ。
ブラインドメイクとは、視覚に障がいがある人でも鏡を見ずにフルメイクアップできる化粧技法のこと。この技法は、ハンディキャップのある人たちの生活の質を化粧によって向上させる活動に取り組む、日本ケアメイク協会が確立・普及している。現状、化粧を諦めている視覚障がい者は多いという。しかし、この技法で化粧をすることで、自己肯定感が高められ、積極的に外出したり、社交的に振る舞ったりするなどプラスの心理効果が得られるそうだ。障がい者のポジティブな気持ちを支援する取り組みとして、注目していきたい。
【参考URL】http://bigissue-online.jp/archives/1059934095.html

05「漫画用キンドル」
- ■ 漫画に特化したキンドル
- ■ 国内のニーズを受け製品化
今年4月に薄型で超軽量の電子書籍リーダー「キンドル オアシス」が販売されたことに続き、『漫画用キンドル』が日本限定で発売されることが話題になっている。
漫画用キンドルの正式名称は「Kindle Paperwhite 32GB マンガモデル」で、従来品と同様に小説などの本も読めるほか、漫画を読むのに特化した仕様のキンドルだという。例えば容量は8倍の32ギガバイドに増えたことで、データが大きい漫画を数百冊持ち歩けるようになった。さらにページをめくる速度が33%早くなり、紙で漫画を読む感覚に近づけたという。漫画用キンドルは、アマゾン・ジャパンが主導で製品化を進めた商品だが、その背景には日本で漫画が読まれる比率の、圧倒的な高さがある。国内のニーズに応えた新しいキンドルが、今後のユーザー拡大につながるかに注目したい。
【参考URL】http://toyokeizai.net/articles/-/140772

06「テレビューティー」
- ■ オンライン会議で顔にメークを自動補正
- ■ 女性の働き方の多様化に貢献
オフィス以外の場所で仕事をする「ノマド」が徐々に増えつつある中『テレビューティー』が開発された。
テレビューティーとはオンライン会議で通信中に表示される顔に、メークや顔色補正を自動で行うアプリだ。日本マイクロソフトの協力のもと、資生堂が開発したこのアプリは、同社が店頭で運用してきたメークのシュミレーション技術などが凝縮されているという。育児や介護などの家庭の事情で、女性社員のオンライン会議の利用者が増えたことを受け、このアプリは開発された。外出の予定がない在宅勤務中に、オンライン会議のためだけにメークをするのは、女性社員にとって負担だったという。資生堂の「働き方改革週間2016」で既に試験運用が行われたこのアプリが、女性の多様的な働き方にどのように貢献するか期待したい。
【参考URL】http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000703.000005794.html

07「謎肉祭」
- ■ 生活者の声に耳を傾ける
- ■ アグレッシブな企業姿勢
『謎肉祭』と称し、販売からわずか3日で売り切れた「カップヌードルビッグ“謎肉祭”肉盛りペッパーしょうゆ」が話題を呼んでいる。
これは日清食品のロングセラー商品「カップヌードル」に入っている、「謎肉」(正式名:味付け豚ミンチ)を通常の10倍ほど増量した商品だ。このネーミングは、元々四角形の見た目などが正体不明だということで、ファンの間で呼ばれていたという。そうした生活者の声に耳を傾け、キャッチーではあるが食品としては不名誉な謎という名称を使うことで話題性を高めた。生活者側から発信されたものを活用することで、需要に応えるだけではなく、より親近感を感じられる。メーカーと生活者、様々な視点からビジネスチャンスが生まれる例だろう。
【参考URL】http://toyokeizai.net/articles/-/138222
