01「FCV」
- ■ もっと環境に優しいエコカーが登場!
- ■ ガソリンを一切必要としない車に大注目!
エコカーといえば、電気自動車やハイブリッドカーを思い浮かべるが、先日、モーターショーにて全く新しいエコカー『FCV(次世代燃料電池車)』が発表された。FCVと他のエコカーの違いはずばり燃料。電気自動車やハイブリッドカーが充電した蓄電池から動力を得るのに対して、FCVは水素と酸素(空気)で発電した電力でモーターを回す。そのため、ガソリンは一切使わず、かつ走行時に排出するものは排気ガスではなく水だけと、今までで一番環境に優しい自動車といわれている。また、約3分の水素補充で約500キロ以上走れる上に、災害時などには一般家庭の1週間分の電力を供給できる能力があるという。発表後すぐに多数のメディアに取り上げられ、大注目されている。ドライブを楽しみながら環境を守れる時代はもう目の前のようだ。

02「自爆営業」
- ■ 薄れゆく新年の風物詩
- ■ “自爆”を余儀なくされる悪習は止められるのか?
年の瀬が近づき、新年の風物詩である年賀状を準備する人も多いだろう。…と、思いきや、ITが発達した現代では、年賀状代わりにメールで挨拶を済ませてしまう人が多いそうだ。そんな需要が減ってしまった年賀ハガキを巡って『自爆営業』という問題が露呈している。自爆営業とは、ある商品のノルマ達成のために営業員などが売上の一部を自費で賄うこと。民営化された日本郵政が、1人3,000~10,000枚のノルマを課したため、未達成で自腹を切った職員は、買い取ったハガキを金券ショップに40~44円で流すそうだ。さらに “自爆”に困った社員が会社に文句を言うと、リストラの対象にされるなど、さらなる“自爆”が起きてしまう。これは、日本郵政に限ったことではなく、他の業界でも同じようなことは行われてきたようだ。ノルマに頼らない、時代の流れを汲んだ商品と営業を行うことが、今後の企業の課題になるだろう。

03「キリバス共和国」
- ■ 国土水没の危機に瀕する
- ■ 先進国の副作用か?
南太平洋上に位置する33の環礁から成る国家、キリバス共和国。そんな人口約9万人の小さな国が、海没の危機に瀕している。キリバスは珊瑚でできている島々で、珊瑚の性質上、海水中のCO2が高まると溶けてしまう。つまり、先進国がいい暮らしをするための副作用を、何重に受けていると言っても過言ではないのだ。しかし、新たな移住先を求めても「生命の危機」や「迫害の恐れがある」などの要件を満たしていないと判断され、先進国から亡命申請を却下されてしまう。そのため、他国の土地を買うしかない状況に差し迫っているのだ。今でこそ外国の話だと認識する方も多いであろうが、日本も四方を海で囲まれた島国。すぐ先の未来、先進国である日本ですらこういった危機に瀕する日が来ないとは限らない。

04「100円缶詰」
- ■ 激安缶詰のイメージを覆すクオリティ
- ■ 噂のタイカレーが火付け役
「100円缶詰が美味しい」という噂を聞いたことはないだろうか。今巷で話題になっているいなば食品の「タイカレー」シリーズは、100円という値段に見合わない本格的な味が話題となって、一部では品薄状態だという。近年の100円缶詰には非常食、質素といった従来のイメージを覆す、高品質で贅沢な商品が増えているのだ。例えば、マルハニチロの「さんま昆布巻」はおせち料理顔負けの味であり、ホリカフーズの「肉すきやき」は柔らかさが評判。こうした「低価格でありながら高品質」という商品の裏側には、それぞれの企業努力があることは言うまでもない。缶詰=非常食の時代は終わった。これからは100円缶詰と言えども美味しさ、オリジナリティが求められそうだ。

05「セドラー」
- ■ 中古品を安く買って高く転売
- ■ 迷惑をかけなければそれでいい!?
古本屋のオープン初日。開店前から行列を作っている人たちのことをご存知だろうか。彼らは俗に、『セドラー』と呼ばれている。セドラーとは、中古の書籍やCD、DVD、ゲームなどで、安く売られている商品を購入し、転売して利益を得る「せどり」行為を行っている人のことをいう。以前までは、専業の古本屋さんといった深い知識のある人しか行えなかったが、最近ではスマホやタブレット端末で簡単に商品相場を調べられるため、主婦や学生といった初心者セドラーも増えている。その中には、月収何百万円を儲けるセドラーもいるのだとか。「誰にも迷惑をかけていない」といったセドラー達の意見もあるそうだが、中古品には持ち主の“想い”が込められているという声も。多くの情報が簡単に手に入り、金儲けが楽にできるからといって、人としてのモラルを失ってほしくないものだ…なんてことはきれいごとなのだろうか。

06「江戸っ子1号」
- ■ 8,000メートルの海底に挑む!
- ■ 町工場の技術を活かしたチャレンジ!
「不景気で、経営は厳しいですね」。ニュースで取り上げられる、町工場の経営者のインタビューといえばそんな声ばかりが目立つ。それだけ価格競争が厳しく、苦しい台所事情が続いているのは事実だが、一方で持ち前の技術力を活かして新たなチャレンジに踏み切る企業が注目されている。東京下町の中小企業が力を合わせて開発した、海底探査機『江戸っ子1号』もその1つである。開発に億単位の費用がかかる従来の方法を見直し、アイデアと技術で安価で活用できる探査機を開発した。現在、水深8,000メートルの深海の調査実験を行い、見事深海生物の撮影に成功した。今後は、日本近海に眠る海底資源の調査はにも活用が期待される。開発を主導したのは、ゴムの製造を長年続けてきた杉野ゴム化学工業所。自社のビジネスの枠にとらわれない新たな試みは、町工場に活気をもたらし、日本のモノづくりの力を呼び覚まそうとしている。

07「標的型攻撃」
- ■ 特定の企業・組織を狙い打ち
- ■ 多様化するサイバー攻撃に対抗する手立ては…?
データのやり取りなどの手段として、Webを経由したものが主流となっている現在、ネットワークに属していない組織を探すことは難しいだろう。企業側でも、多様化するサイバー攻撃に対してセキュリティの強化などの対策を講じてはいるが、それでも防ぎ難いものが『標的型攻撃』だ。これは特定の企業や組織を狙った攻撃で、例えば「履歴書.zip」のように求職者を装ったファイルを添付し、これを開くとウイルスに感染。そこから企業や組織全体にウイルスがばらまかれてしまう仕組みだ。他にもさまざまな事例が報告されているが、共通するのは“実際にありそうな”送信元やファイルなどを偽装しているということだ。このウイルスの回避策としては、組織だったルールの順守や個々の注意に尽きるわけだが、こういった被害が他人事ではないと自覚し、自らの身を守る意識を各々が持つことが重要となってくるのではないだろうか。
