01「SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)」
- ■ 事業の継続性がカギ
- ■ 激動の時代でビジョンを立てる
売上面だけでなく、事業の持続可能性との両面を重視して企業の変革を促す『SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)』の必要性が高まっている。AIと並ぶビジネスのバズワードとなっているDXやSDGsと似た印象を受ける言葉だが、その2つを組み合わせたような意味合い(社会との関係性の中での持続的な事業性)をSXが持つことになる。SXは2020年に国内で提唱された概念で、急速な産業構造の変革や社会の不安定化が進む中で重要度を高めている。SXの推進は企業としての将来の透明性確保し、投資の獲得や採用の強化につながることになる。未来が見えず、不安が募る現代。企業が率先してビジョンを提示することは、社会的立場の確保に重要な役割を果たすと言えるだろう。
【参考URL】
https://www.freee.co.jp/kb/kb-trend/sx/#content1-2

02「親子留学」
- ■ もはや留学は一人だけじゃない
- ■ 家族内でも英語コミュニケーション
小学校での英語教育のスタートやビジネスの海外展開など、英語教育の関心と必要性が高まっている昨今。留学も海外体験・英語教育の定番の取り組みの一つだが、子ども一人ではなく親子で一緒に海外へ行く『親子留学』が話題になっている。短い場合は1週間程度から長期で1年滞在などさまざまなケースがある。長期の場合は現地のインターナショナルスクールへ通うことも多く、これまで人気の高かったアメリカ、カナダ、オーストラリアだけでなく、比較的学費の安いフィリピンやマレーシアなども留学先として人気を高めているという。子供に留学体験をさせたいけれど一人は不安、育休中にリスキングしたいなどの需要にマッチさせた新しい留学のカタチとなっている。
【参考URL】
https://withonline.jp/with-class/education/mamacolumn/ToNFX

03「ぬいポーチ」
- ■ 外出先でもいつも一緒
- ■ 自分の推しを見せるポーチ
その年のトレンドを反映する、検索数が急上昇したワードをランキング形式で発表する「Yahoo!検索大賞2023」で見事2位を獲得。2024年さらなるヒットが期待されるのが、ぬいぐるみを持ち歩くための専用透明ポーチ『ぬいポーチ』だ。推しを見せながら持ち歩きたいという若年層のニーズに応えヒットとなった。
キャラクターもののぬいぐるみをベースにしながら、アイドルやバンドのグッズ、キャラクタービジネスを行う企業のノベルティなど幅広い活用が可能。また、商品としては「ぬいぐるみを入れられる透明なポーチ」なため、「見せるポーチ」として自由に使うことができる。ぬいぐるみを旅行に連れて行ってくれるサービスなども話題になったが、ニッチでも強いファンがいる領域では多様なビジネスが展開される見本と言えそうだ。
【参考URL】
https://www.unifast.co.jp/column/9011/

04「タイミー」
- ■ スポットワークに特化した求人サービス
- ■ メルカリやリクルートも市場に参入
働きたい人と企業とのマッチングサービスを提供する『タイミー』が、7月26日に東証グロース市場に上場した。同社のサービスでは、仕事探しからマッチングまで履歴書や面接なしで、アプリ内で完結。給与はバイトした日のうちに振り込まれるのが特徴だ。アルバイトやパートではなく、スポットワーク、通称「スキマバイト」という新たな働き方を作り出したタイミーは、2017年の創業から約7年で770万人が登録するサービスに成長した。この躍進を受け、メルカリやリクルートといった大企業もスポットワーク市場に参入。今後はさらなる市場の拡大が見込まれる。すでにユーザーからの信頼を獲得しているタイミーの牙城を崩せるのか。各企業の戦略に注目したい。
【参考URL】
https://www.watch.impress.co.jp/docs/topic/1609946.html

05「城泊(しろはく)」
- ■ 城を高級宿泊施設に
- ■ 歴史的観光資源の活用が拡大中
観光客誘致の起爆剤として、今『城泊(しろはく)』が全国で注目されている。城泊とは、読んで字のごとく城に宿泊するサービスのこと。ヨーロッパではかつての貴族の城を宿泊施設として利用するケースが多いが、日本では2021年に「城・社寺を見る文化財から『使う文化財』へ!」というコンセプトの元、国が城泊の活動支援地域を公募したことをきっかけに、城泊に対する関心が高まった。ただ城泊は海外の富裕層がターゲットであり、料金は高めだ。たとえば大洲城(愛媛県)の天守を貸し切って宿泊できる「大洲城キャッスルステイ」の場合、1泊2名で110万円から。丸亀城(香川県)での城泊も1泊2名で126万円と、強気な価格となっている。城で眠るとどんな夢が見られるのか、一度は泊まってみたいものだ。
【参考URL】
https://shirobito.jp/article/1348

06「ピンクスライム・ジャーナリズム」
- ■ 実態不明のニュースサイトが増殖中
- ■ 党派性の強い記事を発信
地元密着の報道機関を装い、一般記事に混じってフェイクニュースや党派性の強い記事を発信するニュースサイトがアメリカで増殖中だ。ジャーナリズムのような顔をして、質の低い記事を量産することから、化学処理した安価な加工肉の名になぞらえて『ピンクスライム・ジャーナリズム』と呼ばれている。背景にあるのがAI技術の進歩。ニュースサイトの格付け機関によると、既存報道からほぼAIだけで記事を生成する怪しいサイトが世界に数百はあるという。ピンクスライム・ジャーナリズムの増殖は数年前から指摘されていたが、11月のアメリカ大統領選挙を控え、保守とリベラルの双方がピンクスライムの展開を拡大。ついには本物のニュースサイトと数の上で並ぶようになったというのだから驚きだ。あらためてネットリテラシーを高め、防御に努めたい。
【参考URL】
https://www.tokyo-np.co.jp/article/285177

07「クワイエットクイッティング(静かな退職)」
- ■ 最低限の仕事しかしない状態
- ■ Z世代に浸透しつつあるワークスタイル
アメリカでは2022年頃から、若者世代を中心に『クワイエットクイッティング』という言葉が流行っている。日本語にすると「静かな退職」で、成果や成長、給与などを無理に追い求めず、まるで退職したかのように最低限の仕事しかしない働き方を指す言葉だ。アメリカの調査会社が2022年6月に実施した調査によると、アメリカの労働者の少なくとも半分がクワイエットクイッティングの状態だと推定されたという。ワークライフバランスが取れるといったメリットはあるものの、成長の機会を逃す、リストラ対象になりやすいといったデメリットも当然多く、クワイエットクイッティング状態が長引くのは危険だと言えよう。たとえ仕事に不満があっても、職場環境の改善を図ったり、興味のある業界に転職したりしながら、なるべくポジティブに働きたいものだ。
【参考URL】
https://www.kokuyo-furniture.co.jp/contents/dic-quietquittin.html
