これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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01「ライドシェア」

  • ■ 費用を分担して相乗り
  • ■ 規制緩和の動きが進む

若者を中心に、物を“所有”するのではなく“シェア”するという価値観が広がっている。代表的な例として、水回りやリビングを共有して複数人で暮らすシェアハウスがあるが、近年さらに『ライドシェア』というものが登場した。
これは車の相乗りのことで、インターネットなどで同乗人を募集し、目的地までの費用や運転を分担するというもの。1台に複数人が乗ることで車の台数が減り、渋滞緩和に繋がるほか、排気ガス削減にもなるのが長所だ。第二種運転免許を持たない人の有償送迎は違法だが、ライドシェアは運転費用のみを分担しているためこれに当たらないという。このようにライドシェアはメリットも多いため、政府は自家用車による有償送迎の規制緩和を検討し始めた。主に観光客や交通弱者の移動手段として、過疎地での運行を視野に入れているという。今後は東京オリンピックでもタクシー不足が予測されているため、政府の柔軟な対応が期待される。

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02「介護離職」

  • ■ 辞職の理由は家族の介護
  • ■ 日本の経済に暗雲

高齢化社会によって、いよいよ深刻な経済問題が浮上し始めた。働き盛りにも関わらず、家族の介護のために辞職する人が年間10万人にものぼっているのだ。これは『介護離職』と呼ばれ、国が対策を打たなければ将来的に経済へ大打撃を与えると予測されている。
これを受け、安倍首相はアベノミクス第二弾である“新・三本の矢”では介護離職ゼロの目標を設定。従来の法律では要介護者1人につき1回しか介護休業が認められなかったが、これを分割取得できるように検討するという。しかし、対策はそれだけでは足りないと指摘されている。介護離職を防ぐには介護施設の増加が必要だが、都会では建設地も少なく、そもそも施設職員が足りていない。介護職の給与水準を上げようにも財源は限られており、国民への増税も厳しい現状だ。解決には長い道のりとなりそうだが、早期に手を打たなければ問題の深刻化は免れないだろう。

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03「ミラノ万博日本館」

  • ■ 日本の伝統的な食文化を紹介
  • ■ 200万人を突破する大盛況

イタリア北部の都市、ミラノで開催されている2015ミラノ国際博覧会(以下万博)。今年5月から、「食」をテーマに開催されているこの万博では、約150の国と地域、国際機関が参加している。
中でも話題を集めているのが、日本の伝統的な食文化をテーマに展示されている『日本館』だ。今年5月に万博が開幕してからというもの、日本館への来場者数は200万人にものぼり、大盛況となっている。プログラムでは、寿司やラーメンなど海外で人気を集める日本食メニューがある中、「一汁三菜」を基本とする食の歴史を映像やタッチスクリーンなどによって学べる、体験型の展示が人気を集めているようだ。他にも、新潟県の米を試食できるものや全国の銘茶が楽しめるものなど、日本ブランドをアピールする場となっている。マンガやアニメなどの日本から発信されるサブカルチャーが国外でも浸透してきたことに加え、改めて日本食の魅力を発信できる場となったことは間違いないだろう。

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04「イーライセンス」

  • ■ 独占市場に風穴
  • ■ 今後の著作権業界に変化アリ?

長年、日本の楽曲著作権管理をほぼ一手に担ってきたJASRAC(日本音楽著作権協会)。厳密な管理によって作詞家・作曲家の権利を守ると同時に、著作権管理ビジネスを独占し、年間1,000億円以上の収入を得ていると言われる。そうした背景から、一括管理には使用者側の利便性などのメリットもあるが、独占禁止法に抵触するという指摘もされ続けていた。
そんな中、大手レコード会社エイベックス・グループが、自社の楽曲約10万曲の権利を、JASRACから自社系列の著作権管理会社『イーライセンス』に移すというのだ。大手レコード会社がJASRACから離脱するとなれば、他のレコード会社にも影響を与える可能性がある。今回のケースは独占市場に風穴を開け、日本の楽曲著作権市場に大きな変化が生まれるか。それとも、イーライセンスはあくまでも例外に終わるのか。巨額の利益を生み出すビジネスだけに、今後に注目が集まっている。

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05「シンフロ」

  • ■ 温泉でシンクロナイズドスイミング
  • ■ 大分県が制作したPR動画が話題に

音楽にあわせながらプールの中で演技をする、水泳競技の一種であるシンクロナイズドスイミング(シンクロ)。そのシンクロが、思いがけないコラボレーションを果たし、話題を集めている。その名も『シンフロ』だ。
シンフロとは、熱くて浅い温泉でシンクロを行う新競技という設定を題材にしたPR動画のことだ。この動画は、「おんせん県おおいた」をPRするために大分県が主体となって制作し、誘客を狙って使用されたもの。温泉の中でのシンクロというインパクトのある映像が注目を集め、動画投稿サイトやSNSでも多くのレスポンスが寄せられているようだ。温泉でシンクロを披露したのは、五輪メダリストが率いるプロチーム。更に大分県各地を巡って録った音で作られた楽曲や、名物をイメージした振り付けなど、こだわった内容になっている。すでに「ご当地キャラ」や「ご当地グルメ」など、地域の名所や名産品を生かしたPR が行われているが、新たな視点から地域の情報発信をする手法も増えていくかもしれない。

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06「Dyson 360 Eye」

  • ■ ロボット掃除機競争過熱
  • ■ 新たなジャンルとして確立

独自のアルゴリズムで自動的に掃除し、まるで意思を持っているかのようだと話題になったお掃除ロボット。2002年にiRobot社から「ルンバ」が発売されて以来、徐々に広がりを見せているという。そんな中、ダイソン社から発売される『Dyson 360 Eye』に注目が集まっている。
これは、ダイソン社が発売する、独自の技術を搭載したお掃除ロボットのこと。“eye(目)”という名前の通り、本体に搭載されている高性能な360度撮影可能のカメラで撮影した部屋の様子を撮影してから掃除するなど、独自の技術をウリにしている。このように、独自の技術を活用してお掃除ロボットを開発することは、実はダイソンに限らず様々な企業で行われている。そのため、様々な性能を持つロボット掃除機が発売され、いまや一つのジャンルとして確立しつつあるという。まだまだ発展の伸び代がある分、今後の企業の技術開発の目標にお掃除ロボットが上げられる…なんてこともありそうだ。

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07「セルロースナノファイバー」

  • ■ 樹木の繊維を資源活用
  • ■ 日本独自の技術に世界が注目!

鋼鉄の5分の1の軽さなのに、強度はその約5倍で熱にも強い。この条件に当てはまる材料の資源が樹木だと言ったら驚くだろうか。いま、“万能材料”とも呼ばれている『セルロースナノファイバー』が、国内だけでなく世界からも注目を集めている。
これは、樹木などの植物の構造の骨格を成している基本物質「セルロース」をほどいて再構成した繊維材料のこと。樹木という自然素材にもかかわらず、耐久性や汎用性が高い上にローコストで作れるため、車や飛行機のボディの原材料への代替品としても検討されているという。また透過性も高いので、薄いシート状にして曲げられる次世代のディスプレーや太陽電池などにも活用できると期待されている。このセルロースを取り出す技術は日本独自のもので、その高い技術力には世界から注目が集まっている。今後の広がりが期待される繊維素材というだけでなく、日本の技術の更なる発展にも注目していきたい。

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