01「ストライダー」
- ■ ペダルが無い幼児用自転車
- ■ 親子の交流に一役買う?
近年、“知育”と称して幼児向けのスマホアプリや電子遊具が需要を高めている一方で、それによって親子の会話やスキンシップの減少を招いていると嘆く声が少なくない。一方で、そんな親たちを中心に多くの支持を得ている遊具があるという。それが『ストライダー』だ。
これは、ペダルの無い二輪車(ランニングバイク)のこと。プラモデルのように部品をカスタマイズして組み立てるため、親子で協力してオリジナルバイクを作ることができる。また、ペダルで扱ぐのではなく、座った状態で地面を蹴って走るため、乗り続けると自然とバランス感覚が育つという。元はアメリカから輸入されたものだが、口コミで徐々に広がり、最近ではストライダーの大会も開かれるほど人気があるという。テクノロジーが進化しようとも、親子の絆を深めるのはいつの時代もアナログなものなのかもしれない。

02「M字問題」
- ■ 配送される顧客の在宅時間に大きな偏り
- ■ 繁忙時はドライバーが足りないことも
ネット通販などで、在宅しながら買い物ができる現代。一方で、この便利さによって宅配業界では問題が起きているという。それが『M字問題』だ。
これは、社会人の僅かな在宅時間に配送するため、
宅配の繁忙ピークが朝と夕方に集中してしまうことを指す。ドライバーに割り当てられた荷物が多すぎると、朝の在宅時間に全てを配送することは難しく、やむなく不在票を入れる場合もある。このような度重なる再配達はドライバーの負担だけでなく、顧客のストレスにもなるという。そこで、宅配業者は対策として、ピーク時のみ社員を増やす「M字勤務」や、集荷時間と受け取り場所を指定できるサービスを導入。短時間だけ働きたいという需要と上手く噛み合い、M字問題は改善されつつあるようだ。どんなものでもネットで買える現代だが、便利すぎるというのも問題なのかもしれない。

03「電子ゴミ」
- ■ 家電・スマホ・PCが有毒なゴミに
- ■ 日本の役割に注目
進化し続ける電子製品。PC・スマホ・家電などは新製品が出るごとに買い替えキャンペーンが行われている。一方で、廃棄された電子製品『電子ゴミ』が問題になっていることをご存じだろうか。日本のみならず、世界全体で推計4200万トン近くの電子ゴミが排出されるといわれている。しかも、その多くは十分な分別がされず、鉛や水銀などの有害物質が含まれたまま廃棄されているのだ。
日本で廃棄される電子製品にはリサイクル基準が設けられているが、それらの中古電子製品を途上国に輸出もしている。そのため、現地で不十分な処理のまま廃棄され、環境汚染の要因にもなっているという。まさに先進国から途上国へ、電子ゴミによる汚染を輸出している状況と言えるだろう。かつて公害により多くの人が苦しんだ日本。世界の環境を守るため、果たすべき役割が問われている。

04「専門職大学」
- ■ 既存の学校形態で補えない部分を担う
- ■ 質の高い実践式学校
時代の流れとともに、学校のあり方も大きく変わってくるのかもしれない。今年3月、文科省の有識者会議で『専門職大学』構想が公表された。
これは、質の高い職業人養成や社会人の学び直しなどを目的として、現在の大学と同水準の教育内容を受けられる新しい概念の大学。現状の教育機関だけでは質の高い専門職業人養成の量的拡大が期待できないというのが主な理由だ。具体的には、2~4年の修業年限で学士や短期大学士などを授与することを想定しているそうだ。こうした構想の背景には、質の高い実践的な職業教育充実の必要性が高まっていることが挙げられる。特徴が似通った大学や専門学校ばかり増え、少子化が進む中で、各企業が適切に新たな人材確保をするためには、教育内容の見直しが必要になってくるのかもしれない。

05「プレーン・パッケージ」
- ■ 健康被害啓蒙パッケージ
- ■ 表現の自由も規制!?
健康ブームの普及が思わぬところに弊害を生んだのかもしれない。2012年にオーストラリアで施行された『プレーン・パッケージ』法が世界に波及している。
これは、タバコのパッケージからブランドロゴなどのデザイン要素を排除し、代わりにタバコによる健康被害を啓蒙する言葉や画像を載せて喫煙意欲を削ぐことを旨とした法律。オーストラリアに続き、アイルランドとイギリスでも、法が制定され波紋を呼んでいるそうだ。これに対し、JT(日本たばこ産業)や各たばこ業界からは、過度な規制のために、ブランド商標や知的財産権、表現の自由を奪われかねず、パッケージの色やデザインが似かよってしまうため販売現場に混乱が生まれかねないと、法廷闘争に持ち込む意向を示している。たばこを取り巻く環境は、健康への配慮と表現の自由のバランスをどう取るのか。これからの時代、嗜好品との付き合い方を考えていく必要があるのかもしれない。

06「子育て応援課」
- ■ 支援の幅が広がる
- ■ 子育てしやすい環境作りの第一歩
少子高齢化社会を迎える日本では、これらに対する今後の対策が必須。こういった状況だからこそ、子育て世代への手厚い支援体制は重要なものになってくる。そこで近年、子育て家庭を応援する『子育て応援(支援)課』を設置する地域が増えているという。
地域によって内容は異なるが、主な支援活動としては、子育ての相談、ひとり親家庭の手当て・助成の申請、保育所体験など、活動内容は多岐に渡る。核家族化により、地域のつながりが希薄になる中、子育て中の人、そしてこれから子どもを望む人々のために地域の力が大切とされていくはずだろう。

07「ママ名刺」
- ■ ママ同士の名刺交換がブームに
- ■ お互いの情報交換は名刺で
子どもを幼稚園や小学校に通わせるママたちの間で、便利なコミュニケーションツールとして『ママ名刺』が話題となっている。
ママ名刺とは、その名の通り、子育て中の女性たちがママ友達間で交換する名刺のこと。名刺に記載される情報は、子どもと親の名前や写真、住所、電話番号、勤務先の情報など個人差がある。近年では、個人情報保護の観点から、学校や園は個人情報名簿を開示しないため、個別で連絡先を交換できる便利なものとして活用されているそうだ。その反面、個人情報の塊でもあるので、扱いには充分気を使わなければならない。手軽に自己紹介ができる、ママ友作りの便利なアイテムとして、使用するママたちは増加しているようだ。
