01「逆・自動販売機」
- ■ ペットボトルとクーポンを交換できる自動販売機
- ■ リサイクルに対する意識の向上をねらう
近年ヨーロッパを中心として、プラスチック使用の禁止運動が広がりを見せている。海洋生物の保全など、環境に対する意識が高まっていることが要因として挙げられるようだ。
その一方で、イギリス国内のペットボトルでリサイクルされているのは43%ほどで、毎日約70万本は廃棄されている。そんな現状を打破しようと開発されたのが、『逆・自動販売機』だ。これは、コカ・コーラとイギリス最大のアミューズメントパークがタイアップした自動販売機で、ペットボトルを入れるとパーク内で利用可能なクーポンと引き換えられるという。積極的にリサイクルに関わってもらうことで、ペットボトルの回収率を上げることをねらいとしている。リサイクルに対する意識を継続的に高め、少しずつでも習慣化していくことに期待したい。
【参考URL】https://ideasforgood.jp/2018/08/10/themepark-ticket-discount/

02「ワーケーション」
- ■ 長期休暇を楽しみながら仕事ができる制度
- ■ 地方創生への貢献も期待
新たな働き方の1つとして、インターネットを経由し遠隔勤務する「テレワーク」が広がりを見せている。そんな中、そこから派生した『ワーケーション』が注目を浴びているという。
「ワーケーション」とは、休暇先での「テレワーク」を認め、長期休暇を楽しみながら仕事ができる制度のこと。日本航空が制度として取り入れており、三菱地所も地方と連携し「ワーケーション」を進めていくなど企業の中で浸透しつつある。リゾート地に通信環境などを整えたオフィスなどを設けることで、長期休暇を取りやすくするねらいがある。今後、地域と企業が連携して「ワーケーション」を進めていくことで、地方創生にも貢献できそうだ。
【参考URL】https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33951060Y8A800C1XXA000/

03「ロードレイジ」
- ■ 危険運転を行うドライバー
- ■ ドライブレコーダーの普及により摘発可能に
警察庁は今年、自動車の運転中に他の車を威嚇したり、執拗に追いかけまわしたりするドライバーの取り締まりを行った。このような運転中の危険な加害行為や報復行為を行う人物を『ロードレイジ』と呼ぶ。
「ロードレイジ」の取り締まりは、今年初めて行われた。開始から一週間で、なんと1000件以上も摘発されたという。「ロードレイジ」は近年急激に増加したわけではなく、これまで犯罪として認識されにくい行為だった。しかしドライブレコーダーが普及し始めたことにより、事件の詳細が明らかになり、犯罪としての認識が強まったといえる。今年に入り国内では、危険運転を行ったドライバーが初めて殺人罪で起訴されるなど、「ロードレイジ」に対する取り締まりが厳しくなっている。このように制度が整うことにより意識が改善され、違反者の数が減少していくことに期待したい。
【参考URL】http://news.livedoor.com/article/detail/15129366/

04「おーとりぃ」
- ■ 朝日新聞社のAI記者
- ■ 全国高校野球選手権大会の戦評を作成
今年第100回目という記念すべき節目を迎え注目を集めた、夏の全国高校野球選手権大会。その大会の戦評に『おーとりぃ』という人工知能のAI記者を朝日新聞社が起用し、話題となっている。
野球報道において、勝敗の分かれ目や経過を評する「戦評」は、原則的に試合終了と同時にデスクへの提出が求められる。これを「おーとりぃ」が、1秒で書くことになったのだ。3回戦からは、「朝日新聞デジタル」で戦評が公開されている。「おーとりぃ」は、過去に書かれた約8万件の戦評とイニングを学習した上で、電子化されたスコアブックを読み込み、文章を作成しているという。今後も機械学習によって表現の精度を上げていくとのことで、AI記者の活躍の場はますます増えていきそうだ。
【参考URL】
http://news.livedoor.com/article/detail/15181782/

05「ゴーストレストラン」
- ■ 店舗を持たない飲食店
- ■ フードデリバリーを主体に経営
UberEatsの浸透とともに、近年日本においてフードデリバリーはますます一般的となっている。そんな背景もあり、『ゴーストレストラン』というフードデリバリーを主体としたのレストランが広まり始めているという。
実店舗を一切持たず、料理は借りたキッチンで調理し、デリバリーで顧客へ料理を届けるのがゴーストレストランの特徴で、ニューヨークで急増している。日本においても、宅配ポータルサイト「出前館」の運営元である「夢の街創造委員会株式会社」が、ゴーストレストランで運営したい事業者を支援するプロジェクトを開始するなど広がりを見せている。初期費用を掛けずにすぐに事業を開始できるという点で、出店希望者にとっては開業のチャンスが増えそうだ。
【参考URL】
https://www.inshokuten.com/foodist/article/4717/

06「カメラを止めるな!」
- ■ 低予算・無名キャストのゾンビ映画
- ■ SNSでの口コミで異例の大ヒット
SNSでの話題性がヒットの原動力となる現代。その中でも今、注目されているのが映画『カメラを止めるな!』の異例の大ヒットだ。
「カメラを止めるな!」は上田慎一郎監督による長編映画で、監督・俳優養成スクールのシネマプロジェクト作品として制作された。制作費300万円という低予算で、さらにキャスト全員が無名の俳優だ。しかし、当初ミニシアター2館で公開を開始した同作は、鑑賞中には笑い声が響き、上映後には拍手喝采が起こるほどの大評判となった。その話題が口コミで広がり、累計公開館数は180館以上に拡大。韓国での上映も決定したという。低予算で無名であっても、SNSで口コミの評価がテレビの情報番組などに取り上げられ、さらに注目される、という「ネットの力」を最大限に受けとった今作の快進撃に、引き続き期待したい。
【参考URL】
https://www.sankei.com/premium/news/180808/prm1808080003-n1.html

07「BIO HOTEL」
- ■ 利用者の健康と環境に配慮するホテルブランド
- ■ 日本でも3つの宿が認証取得
昨今、社会課題の解決に向けた「SDGs」やパリ協定を達成するための動きが全世界で進行している。そんな中、サステナブルな文化を根付かせるためのブランド『BIO HOTEL(ビオホテル)』が注目されている。
「BIO HOTEL」はオーストリアのビオホテル協会が認定する、利用者の健康とサステナビリティに関する厳しい基準を規約に設けたホテルブランドだ。“BIO”はオーガニックを意味し、欧州では「ビオツーリズム」が新しい旅のスタイルとして人気だという。
協会はホテルだけでなく、健康と環境に配慮したプロダクトの開発など、サステナブルな製品・サービスづくりもサポートしている。今、サステナビリティはマーケティング戦略の重要なポイントとなっている。日本でも「健康な暮らし」と「社会課題を解決」が両立した新たな取り組みが、今後さらに注目されるだろう。
【参考URL】
https://forbesjapan.com/articles/detail/22396
