01「資さんうどん」
- ■ 福岡うどんが全国へ
- ■ 業界2強に挑む
北九州発のうどんチェーン『資(すけ)さんうどん』が、日経MJ発表の2025年ヒット商品番付で西の小結となり注目されている。直近3年で売上高は80%程上昇し、九州を中心に店舗数は全国82店舗に急拡大。2024年にすかいらーくHDの完全子会社化されたことをきっかけにさらに勢いを増し、今年は東京や神奈川にも初出店を果たし、人気の行列店になっている。
うどんというと丸亀製麺、はなまるうどんの2大うどんチェーンに代表される讃岐ブランドが有名だが、実は福岡でもソウルフードと言われる位置づけで、いつでも誰でも食べられるようにと資さんうどんは24時間営業の店舗も多い。今や日本食ファーストフードとして牛丼と並ぶ市民権を得たうどんチェーンの今後の競争に注目だ。
【参考URL】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC288UI0Y5A520C2000000/

02「夜の体育祭」
- ■ 締めくくりは花火大会
- ■ 18時スタートの新スタイル体育祭
福岡市の福岡第一高校と第一薬科大学付属高校は、熱中症や紫外線対策などを目的に3年前から体育祭を18時から行う『夜の体育祭』を実施している。ライトや巨大スクリーンの映像演出、ペンライト応援など夜ならではの演出が好評で、生徒たちは「涼しくて楽しい」とコメント。2週間前から始めた練習も含め、熱中症は0人に抑えたという。
21時過ぎまで行われるため騒音を抑えるためにスピーカーの音量調整、終了後にはスクールバスで生徒たちを安全に送り届けるなど、夜ならではの対策もされている。イベントの締めくくりには花火85発が打ち上げられ、生徒にとって特別な思い出となるイベントになった。実利と参加者の利益を両立した注目の取り組みとなりそうだ。
【参考URL】
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/rkb/1942398?display=1

03「シティポップ」
- ■ DJたちが火付け役となり世界でブーム
- ■ 日本への逆輸入で若年ファンも増加
1970年代〜80年代にかけて日本で流行した、都会的でおしゃれなポップス『シティポップス』が、2020年頃から未だに続く息の長い世界的流行となっている。Youtubeや音楽系サブスクサービスでいつでも楽曲にアクセスできる状況を下地に、レトロモダンな楽曲をディグ(探して音楽にサンプリングなどで利用)していた海外DJを火付け役としてブームになった。代表的な曲は竹内まりや『プラスティック・ラブ』、松原みき『真夜中のドア〜Stay with me』などでYoutubeの同曲のコメント欄には英語のコメントが並ぶ。日本のファンは当時をリアルタイムで体験していた40〜60代なのに対し、海外ファンは現在の流行を体験している20代などの若年層だ。その海外のブームが日本に輸入されることで日本の若年層のファンも増えているという。
【参考URL】
https://at-living.press/culture/38569/

04「転売ヤー」
- ■ ジャンルを問わず出没
- ■ それほど儲かっていない可能性も
高騰する米価格を背景に、SNSでは「米まで転売か」と嘆く声が相次いでいる。人気商品が出るたびに現れる『転売ヤー』は、今や食や娯楽などジャンルを問わず出没。すっかり世間の“嫌われ者”だ。発売されたばかりの「Switch 2」も例外ではなく、任天堂は抽選販売などで対策を講じたが、メルカリには高値出品が続出した。ただし平均取引価格は6万5000円ほどで、本体価格(4万9980円)に対し、手数料や送料を差し引くと利益は1台あたり約7700円。入手のハードルも高く、大量仕入れも難しいことを考えれば、割に合うとは言いがたい。実際、売れ残りも見られており、任天堂の転売対策は一定の効果を上げたと言えるだろう。こうした流れが続けば、転売行為そのものが“割に合わない”存在として根づいていくかもしれない。
【参考URL】
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2506/09/news079.html

05「医芸連携」
- ■ 芸術の力で社会課題を解決
- ■ AIに代替されない能力を育成
大学の世界で『医芸連携』が注目を集めている。東京大学は2019年、芸術家と理系研究者が協働する「芸術創造連携研究機構」を設立。ダンサーの身体運動を分析するなど、芸術を“学術知”に組み込む挑戦が進んでいる。東京芸術大学は、手術室にイラストを施すなど医療現場にアートを取り入れる取り組みを展開。患者や医療スタッフの心を和らげる効果があるという。価値観が多様化し、感性が重視される現代では、「AIに代替されない能力」の育成が大学教育のテーマになっているようだ。実際、武蔵野美術大では、社会課題を発見し解決する力を育む「クリエイティブイノベーション学科」を創設。芸術家養成は主目的とせず、入試でもデッサンなどの実技は課さないという。芸術はいま、医療や科学とつながりながら活かされはじめている。
【参考URL】
https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/20250527-OYT8T50133/

06「蔵人体験ホテル」
- ■ 本格的な日本酒造りを体験
- ■ 世界中から参加者が続々
長野・佐久の老舗酒蔵で、実際に蔵人(くらびと)として酒造りを体験できる「蔵人体験ホテル」が注目を集めている。その名も「KURABITO STAY(クラビトステイ)」。かつて蔵人たちが寝泊まりしていた築100年の古民家に滞在し、1泊2日〜2泊3日で仕込み作業や麹づくりなど、本格的な日本酒造りに挑戦できるのが魅力だ。客室は2.5畳とコンパクトながら丁寧にリノベーションされ、ラウンジでは地元の酒や器を囲んで交流も楽しめる。2泊3日で1人8万9800円(税込)からと高額ながら、これまでに30カ国以上から700人超が参加し、満足度も高いという。体験型の観光、いわゆるクラフトツーリズムの新たなかたちを示す「蔵人体験ホテル」。他の地域にはどんな可能性があるのか、考えてみる価値はありそうだ。
【参考URL】
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00616/00029/?n_cid=nbpnxr_mled_feature_02

07「PoliFormer」
- ■ ナビゲーション技術に大転機
- ■ 従来より自律性が向上
ロボットがカメラ映像を手がかりに自律的に動く。そんな「視覚ナビゲーション」を支える新技術『PoliFormer』に注目が集まっている。従来の主流はLiDAR(ライダー)や深度センサーを使った方式だったが、こうした手法は取得できる情報が限られ、複雑な環境では自己位置の把握や障害物回避が難しかった。一方でPoliFormerは、強化学習と深層視覚モデルを組み合わせることで、こうした制約を突破。カメラという安価なセンサーだけで、より柔軟かつ高精度な判断を可能にした。この技術の進化は、家庭用ロボットだけでなく、災害救助、物流、介護、自動運転など、あらゆる分野の自律移動を後押しし、人手不足や高齢化といった社会課題の解決にもつながる。今後、PoliFormerがどのように暮らしに広がっていくのか注目したい。
【参考URL】
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/technology/00007/00080/?n_cid=nbpnxr_mled_new
