01「都市油田」
- ■ 廃植物油を燃料として再利用
- ■ 飲食店から排出される廃油が争奪戦に
廃植物油は、全国で約40万トンから50万トンほど排出されている現状がある。しかし最近では、かつて廃油として扱われたものをリサイクルし、新たな油として活用する『都市油田』の取り組みが、注目を集めているという。
植物からつくられた廃食油は、再利用して二酸化炭素(CO2)の排出量が少ない航空機用再生燃料(SAF)の原料となるため、海外への輸出が急増している。そのため、天ぷら店などの飲食店から出る廃植物油は、有価物として取引されており、「都市油田」の争奪戦となっているようだ。また、地球温暖化の影響もあり、航空燃料のSAFへの置き換えが世界的に行われており、日本でも2030年までに、国内航空会社が使う燃料の1割を置き換えるという目標を掲げている。国を挙げて、貴重な燃料となる廃植物油の回収整備を、早急に行う必要がありそうだ。
【参考URL】
https://www.tokyo-np.co.jp/article/263604?rct=tokuhou

02「xAI(エックス・エーアイ)」
- ■ イーロン・マスクが率いるAIスタートアップ
- ■ ChatGPTなどの生成AIに対抗
今年に入り、ChatGPTなどの生成AIがデジタルトレンドとなっている。そんな中、テスラとSpaceXのCEOであるイーロン・マスク氏が設立したAIスタートアップ(新興企業)『xAI(エックス・エーアイ)』が話題を呼んでいる。
OpenAI、Google Research、Microsoft Research、テスラ、トロント大学などで革新的な技術を開発してきたスタッフが参加する「xAI」チーム。
マスク氏は7月14日にTwitter(当時)の機能を使って公開質問を行い、今後はChatGPTを開発したOpenAIやBardを作ったGoogleに対抗していくと説明。さらに「xAI」の目標は宇宙の本質を理解することだと、壮大なビジョンを掲げた。今後、生成AI市場の動きは、さらに激化していきそうである。
【参考URL】
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1516106.html
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2307/16/news038.html

03「アルツハイマー新薬」
- ■ アルツハイマー病の治療薬
- ■ アメリカのFDAが承認
日本では超高齢社会が進み、2025年の高齢化率は30%、2040年には35%以上になると推計されている。それとともに増加しているのが、認知症患者(アルツハイマー病患者)だ。 今までアルツハイマー病に対し、さまざまな予防策が打ち出されていたが、アメリカのFDA=食品医薬品局が承認した治療薬が話題を呼んでいる。それは、日本の製薬大手エーザイと米医薬品大手バイオジェンが共同開発したアルツハイマー病治療薬『レカネマブ』。アルツハイマー病患者の脳に蓄積される「アミロイドβ(ベータ)」と呼ばれるたんぱく質を除去することで、病気の進行を抑える効果が期待できるのだという。 既に日本やヨーロッパ、それに中国などでも承認に向けた申請が行われており、アルツハイマー病が完治する新時代の到来は、そう遠くはなさそうだ。
【参考URL】
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023070700179&g=int&utm_source=piano&utm_medium=email&utm_campaign=8697&pnespid=pr.BmY8O5.eapKboqRX_r_kN50AO.SokiwZ5EkQhuFeVPfENt.HQ3qR97Rage6Sv5Ob0J9

04「Threads(スレッズ)」
- ■ 米Metaが運営するテキストベースのSNS
- ■ サービス開始から5日間で1億人を突破
近年、何かと話題が多いSNS界隈だが、その間に続々と新たなサービスが登場している。そんな中、Instagramの開発チームがテキスト共有アプリ『Threads(スレッズ)』をリリースした。InstagramとFacebookを運営する米Metaが運営する「Threads」は、Instagramアカウントを使ってログインし、最大500文字のテキストで投稿が可能。リンクや写真、最長5分の動画も投稿できるという。さらに、他のプラットフォームにリンクとして投稿することも可能である。マーク・ザッカーバーグCEOは、サービス開始から5日間で利用者が1億人を超えたことを発表した。その記録は、人工知能アプリ「チャットGPT」が持っていた、利用者1億人到達の最短記録を更新したようだ。「Threads」はポストTwitterとなっていくのか、今後の動向も注視していきたい。
【参考URL】
https://www.bbc.com/japanese/66161303
https://about.fb.com/ja/news/2023/07/threads_launch/

05「リトリート」
- ■ 国内旅行はコロナ前の水準へ
- ■ 旅先でまったりが新ブーム
新型コロナウイルスの5類移行を機に、徐々に元の生活様式への回帰が見られる昨今。JTB調べでは、この夏の国内旅行がコロナ前の2019年と同水準まで回復したという。しかし、従来の旅先で観光地を巡り楽しみ尽くす「忙しい休み」ではなく、落ち着いた時間で心身を共にリラックスさせる『リトリート』が人気を集めている。
メンタルヘルスの分野では、これまで推奨されていた3R「Rest」「Recreation」「Relaxation」に、「Retreat(リトリート)」を加えて4Rとして再定義。普段の場所でできる気分転換だけでなく、日常から物理的に距離を置くということの重要性が改めて見直されている。
【参考URL】
https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20230707a.html

06「ランサムウェア」
- ■ データを人質とした身代金事件多発
- ■ 大規模な施設の運営停止なども現実問題に
PCやサーバに侵入しデータを暗号化することで、利用者がファイルを利用不可能な状態にするマルウェア『ランサムウェア』が猛威を振るっている。「Ransom(ランサム=身代金)」と「Software(ソフトウェア)」を組み合わせた造語で、暗号化を解除して再度ファイルを利用できるようにする代わりに、金銭を要求するデジタルデータの人質犯罪だ。昨年3月にはトヨタ自動車が日本国内の全14工場を停止、今年7月には名古屋港でコンテナの積み下ろしができなくなり物流がストップした。大企業がニュースにはなるが、ウイルス被害が出るのは大きな企業ではなく「弱い防御」のため、中小企業にとっても他人事ではない。サイバー攻撃に対する備えも踏まえた、デジタル化推進は日本企業喫緊の課題と言える。
【参考URL】
https://www.ntt.com/bizon/glossary/j-r/ransomware.html
https://www.at-s.com/news/article/national/1273192.html

07「プラントベースうなぎ」
- ■ カップヌードルの謎肉技術を駆使
- ■ うなぎ不使用の謎うなぎ
サスティナビリティ向上や様々な食習慣へ寄り添うために、昨今注目を集め技術的にも進歩著しいのが、植物由来原料のみを使用したプラントベースフードだ。代表的なものとして大豆ミートなどがある。そんな中、日清食品が「謎肉」などで培った最新フードテクノロジーを駆使して開発したうなぎ、『プラントベースうなぎ』を1500円、1,000セット限定で販売した。プラントベースでありながら、本来のうなぎの食感に近づけるため、白身層・中間層・皮層の3層構造とし、本物のうなぎの蒲焼から作った金型に詰めて蒸し、あぶって焼き目をつけるという徹底さ。タレもプラントベースで作られている。培養肉の研究開発も実現性が見えるレベルで進んでおり、SF作品で目にするような食生活も本当に訪れそうだ。
【参考URL】
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2307/12/news111.html
