01「【推しの子】」
- ■ 2023年「覇権アニメ」の勢い衰えず
- ■ Amazonでの実写作品配信へ
2023年4月にアニメ化され日本でたちまち大ブームになった『【推しの子】』。その勢いは国内にとどまらず、主題歌「アイドル」が日本語の歌として史上初めてビルボードのグローバルチャート“Global Excl. U.S.”で1位を獲得するなど、海外でもブームを巻き起こしている。
2024年に入ってもその勢いは衰えず、Amazonは東映との共同プロジェクトとして、実写ドラマシリーズをAmazon Prime Video独占配信で2024年冬に配信すると発表。従来から日本のアニメやマンガは注目されていたが、ここ数年でそれが一部の人による注目ではなく、多くの人が楽しむエンタメとして広まってきている。今後もこの勢いは衰えそうにない。
【参考URL】
https://realsound.jp/movie/2023/06/post-1350081.html
https://www.toei.co.jp/release/movie/1233660_979.html

02「“脳”搭載ロボット」
- ■ ロボットのトレンドは汎用性
- ■ 活躍の場は工場や実験室から日常へ
従来のロボットは決められた場所や環境で、決められた仕事を効率的にすることが主な仕事だった。そのため、作業内容が頻繁に変わるようなタスクは苦手で、人間が担っている。しかし、人間の小脳に相当する自ら学び、判断する『”脳”搭載ロボット』により、大きなブレイクスルーが起ころうとしているという。
ロボットへの小脳の搭載は仮想空間のシミュレーション上で行われてきたが、リアルな世界への反映が進んできているという。これが実現することでロボットは、日常の空間で人間のパートナーとして振る舞うことも可能になるということだ。生成AIの発展はあくまでデジタル上のAI活用の域を出ていなかったが、AIがロボットと組み合わさることで、いよいよ日常のあり方も大きく変わろうとしている。
【参考URL】
https://www.tv-tokyo.co.jp/broad_tvtokyo/program/detail/202401/26971_202401102100.html
https://www.jacom.or.jp/noukyo/news/2023/07/230714-68095.php

03「タブレット向け鉛筆」
- ■ 授業の変化に文房具も適応
- ■ ノートの撮影に最適化した新鉛筆
三菱鉛筆は小学校でのタブレットを用いた授業での使用に適した、従来の鉛筆よりも濃く、黒く、光を反射しにくい『タブレット向け鉛筆』と言える、「uniタブレット授業えんぴつ」を発売した。
小学校の授業でノートPCやタブレットの活用が進み、書いたノートをタブレットで撮影し、それを共有しながら授業を進めるような使い方がある。その際に従来の鉛筆は、撮影時に画面が暗く文字が見えにくかったり、文字が光りを反射して一部欠けるなどが起こっていた。三菱鉛筆は変化する教育現場やユーザーへのヒアリングを継続し、新商品を発売。デジタル化で鉛筆が消えるのではなく、適応した新しい商品が誕生する様子は、まさにピンチはチャンスの事例と言えそうだ。
【参考URL】
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/casestudy/00012/01370/?n_cid=nbpnxr_mled_new

04「文化資本経営」
- ■ 文化的資産に着目する経営
- ■ 経済資本経営の改善策
経済資本経営で自然や社会が壊されつつある昨今。そんな中、人と文化の資本経営により社会を再構築するというビジネス思想が、拡大しているようだ。その走りとなるのが、一般社団法人「文化資本研究所」。文化の深層に潜む価値ある「無形資産」に着目し、人々が豊かに暮らし、働く視点を与える「オペレーティング・システム(OS)」としてとらえ直した。この文化の中に埋もれた「豊かさのOS」を、文化資本と定義しているという。それらをビジネスに活用したのが、企業活動で蓄積されてきた文化的な無形資産に着目する経営観『文化資本経営』である。つまり、組織内の人々が営みのなかで、無意識に行ってきた文化を意識化していくアプローチだ。当たり前の価値に再度光を当てることは、日本経済を豊かにするきっかけとなり得るのかもしれない。
【参考URL】
https://bt.q-b.co.jp/date/2024/01/22/#18693
https://forbesjapan.com/articles/detail/68071

05「セカンドランドセル」
- ■ 布製の軽量ランドセル
- ■ 児童の荷物の負担が増加
近年、学生の荷物の重さが問題視されている。そんな中、小学生が使用するランドセルに、変化が生まれつつあるという。
従来、6年間大切に使うものとされてきたランドセル。しかし、重さで転倒したり、肩凝りを感じる子どもが多かった。さらに、タブレットの配布やコロナ禍で水筒の持参が必須となり、荷物の負担はますます増加したという。そこで、身体への負荷が少ない布製の軽量ランドセルを『セカンドランドセル』とし、買い替えや使い分けをする需要が増えているようだ。さらに、身長や好みの変化に伴い、大小の2サイズ展開とし、最初から買い替えを想定して企画されていることも興味深い点である。毎日使うものだからこそ、気分に合うものを選択し、気持ちのよい学生生活を送って欲しい。
【参考URL】
https://cocreco.kodansha.co.jp/cocreco/general/childcare/7grrg

06「スターリンクアンテナ」
- ■ 衛星を利用したインターネット
- ■ 山間部や災害時でも利用可能
Twitter社(現X社)の買収などで何かと話題となっている、イーロン・マスク氏。そんなマスク氏がCEOを務めるアメリカの航空宇宙メーカーであるスペース・エックス社が開発したのが、衛星を利用したインターネットサービス『スターリンクアンテナ』だ。
スターリンクアンテナは、海底ケーブルや光回線などのケーブルを必要とせず、直接人工衛星と通信できる。つまり、アンテナを設置できる空間と電源さえあれば、山間部や離島も通信圏内となる。ケーブルが切れる心配がなく、大きな災害でもネットが利用できるというのだ。しかし現時点では移動しながらの利用は向いておらず、設置費用が高額である点などは改善していく必要があるだろう。今後のバージョンアップに注視していきたい。
【参考URL】
https://mizuho-a.com/column/starlink-how-to-use#rtoc-6

07「エシカル就活」
- ■ 社会問題を軸に考える就活
- ■ SDGsに参加する企業が年々増加
近年、環境や社会、人などに配慮されたものを選ぶエシカル消費が拡大を見せている。そんな中、就活生が受ける企業を選定する際、社会問題に対して、どのような取り組みを行っているかを軸に考えて行う就活『エシカル就活』もまた、注目を集めているという。
現在の就活生はZ世代の層が多く、環境問題などの社会課題について学校の授業でも扱われる機会が増えていた。そこでエシカルやSDGsに取り組む企業に対し、より関心が深いのだという。また、どこかに企業に就職するだけでなく、若手ベンチャーとして、社会貢献に重きを置いた新事業を在学中や卒業後に起業するケースなどもあるようだ。社会問題の解決に向け、このような事象がさらに拡大していくことに期待したい。
【参考URL】
https://www.seraku.co.jp/tectec-note/recruit/ethical_jobhunting/
