これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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時流度チェック

01「パタハラ」

  • ■ 急増する新たなハラスメント
  • ■ 育児参加したくても出来ない現状

セクハラ、パワハラなど、職場にまつわるハラスメントが問題視されている中、最近では新しく『パタハラ』が急増している。パタハラとは、パタニティ(父性)ハラスメントの略で、共働きによって急増した父親の育児参加への妨害行為のこと。主には、男性の育児休暇の申請を「残業代で稼げ」などと圧力をかけて妨げたり、育児参加を推奨しない社風などのことだ。一時期急増した父親の育児参加率も、近年は過去最悪を記録し、問題は深刻のようだ。そんなパタハラが生じるような事態を回避しようと、2011年以降に生まれた子供を持つ父親に、1週間程度の育休を取らせるなどの、思い切った対策を講じる企業も出てきた。それでもまだまだ自主的な育休が停滞するほど、パタハラの影響は大きい。共働きに重要な父親の育児参加は、もはや個人の問題ではなく、企業や社会で取り組むべき大きな問題になりつつあるのかもしれない。

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02「バーチャルストア」

  • ■ バーチャルで変わる新感覚ネット通販
  • ■ 360度パノラマビューでウィンドウショッピング

とうとうこういう世界観が身近になってきたのか、という話題だ。先日、STORES.jpを運営するブラケットは、実店舗を所有するユーザーに向けてウェブサービス『バーチャルストア』を開設すると発表。このサービスは、360度見渡すことができる仮想空間の中で、タグ付けされている商品をクリックすることにより、商品が購入できるというものだ。従来のショッピングサイトではなかなか表現できなかった、ウィンドウショッピングに近い体験性を再現できるため、ファッション性の高い商品の訴求や、実店舗のマーケティング効果なども期待できる。また、費用はたったの2万5000円で、撮影費やタグ付けなどの作業費もここに含まれているのだとか。今後、このバーチャルストア化が進むことによって、実店舗のマーケティングがどのように変化していくのか注目したい。

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03「留職」

  • ■ ビジネスチャンスを広げるための海外赴任プログラム
  • ■ スキルを身につける育成という面も

ビジネスにおいて、日本の市場は飽和しつつあり、海外、特に新興国へビジネスチャンスを求める動きが高まっている。そこで注目されているのが、「留学」ではなく「留職」だ。これはNPO法人クロスフィールズが行っている海外赴任サポートプログラムのことで、企業が人材を海外へと派遣し、現地の文化に触れることでその社会を肌で理解することが狙いとなっている。さらに、一から何かを創り出すという経験は人材の成長を促進するため、育成という観点でも注目されており、実際にIT企業のKLabやパナソニック、みずほフィナンシャルグループといった大手企業が海外赴任制度を積極的に取り入れているそうだ。今後はグローバル化に対応できるスキル、既定の枠組みに囚われない視野や思考を持った人材がより必要とされてくるだろう。その動きの中で、「留職」が普遍化することで、さまざまな可能性が拡がることが期待できそうだ。

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04「クラッチバッグ」

  • ■ あのバブリー全開のアイテムがイメージ刷新!
  • ■ 「名は体を表す」はホント!?

テレビなどで10年、20年前に流行したファッションやメイクに関する映像を見ると、「うわぁ、古っ!」「ダサイ」という気恥ずかしさがこみあげてくるのはなぜなのか。なかでも、バブル全盛期に流行ったセカンドバッグは、いつしかオヤジが持つ典型的なアイテムとなってしまった。そんな不名誉な評価を挽回するために、名前を新たに登場したのが『クラッチバッグ』である。その定義は、肩ひものついていない小型のハンドバッグのことなので、基本的にはセカンドバッグと変わりはない。ところが、名称を改めたことが功を奏したのか、今10~20代の男女を中心に再び人気を集めているそうだ。パーティーから日常のさまざまなシーンで、スマートさを演出するアイテムとして、ファッション誌でも特集されている。名は体を表すではないが、マイナスイメージを払拭するネーミングの力。様々なシーンにおいて参考になるのではないだろうか。

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05「マサイ族商標登録」

  • ■ マサイ・ブランドの無断使用に「待った」の声
  • ■ 知的財産保護のために、長老が立ち上がった!

メディアでもよく取り上げられるアフリカの先住民・マサイ族。マサイ族といえば、伝統色である鮮やかな赤い布を身にまとったイメージが定着している。そのインパクトあるビジュアルや生活様式から、これまで数々の企業が商品名にマサイの名を使用したり、ルイ・ヴィトンの「マサイ・ライン」のようにマサイ族からインスピレーションを得たデザインを発表してきた。知的財産権保護団体によると、マサイの名前やイメージを使用している企業は世界で約80社あるという。そこで、これまで自由に使用されてきたマサイ族のブランドを守るべく長老の1人が立ち上がり、部族の知的財産を保護する団体を設立した。仮に一企業がマサイ・ブランドを所有していた場合、その価値はなんと年間1000万ドルに相当するという。商標権が認められた場合の金銭の使途を懸念する声もあるが、発展途上国の文化を無断使用してきたこれまでの流れに、ついに終止符を打つべき時が来たのだろう。

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06「SNSビール」

  • ■ 世界初! SNSから誕生したビール
  • ■ 選ばれる商品のポイントはファンをつくること

ビアホール・銀座ライオンに、「百人のキセキ」という聞き慣れない名前のビールが登場した。実はこの商品、サッポロビールと延べ1万2000名の人々が、facebook上で共同開発した世界初の『SNSビール』なのだ。まず開発・製造を担当するサッポロビールがfacebookページ上でビール愛好家たちを募った。そして集まった人々と計18回の商品開発会議を重ね、商品名や味、パッケージに至るまですべてを1からつくりあげた。当初はサッポロビール直販サイトでの限定販売だったが、好評を博したため銀座ライオンでの店舗販売へと踏み切ったという。実際に商品を購入する生活者たちと共同開発することにより、開発に携わった人々に感動や愛着を抱かせ、商品のファンとして呼び込むことに成功したのだ。これからのマーケティングは、いかにファンづくりをしていくかにかかっているのかもしれない。

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07「地震ハザードカルテ」

  • ■ 身近に感じる震災への不安
  • ■ 自分の地域のカルテも見てみよう!

東日本大震災から2年が過ぎたが、震災を身近なものとして感じてしまった現在、人々の震災への不安を拭い切ることは難しいようだ。そんな中、防災科研(独立行政法人防災科学技術研究所)が発表したのは「地震ハザードカルテ」。これは、国により一元的に評価された、各地点の地震ハザード情報をまとめたもので、特筆すべきはその見せ方。地域を入力すると、その場所がある一定期間に見舞われるであろう地震に関する確率や、地盤が軟弱であるか否かの情報などがカルテのように表示されるのだ。このカルテの情報を使い、地域住民の震災対策のきっかけや、不動産などのサービス資料、システム自体の教材化など、多岐にわたる活用が期待されている。カルテを見て震災の今後起こりうる可能性を確認し、いざという時の備えを見直しするのも良いだろう。

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