01「防空識別圏」
- ■ 東アジアの平和を乱す横暴な宣言
- ■ 尖閣諸島をめぐる対立が深まる
ある日突然、国境が変わった。そう表現しても過言ではないだろう。中国が一方的に設定した新たな防空識別圏について、日本を含む周辺国が対応に追われている。そもそも防空識別圏とは、領空侵犯に対して戦闘機を緊急発進させて対応させるかどうかを見極めるエリア。通行する場合は、事前に通告しなければ敵対行為にあたるわけで、それを勝手に拡げるなどとんでもない話である。そこには尖閣諸島が自国の領土であるという中国側の主張が含まれており、日中間でさらなる緊張が高まりそうだ。日本の民間航空会社は安全のために、中国サイドへの事前通告を行っているが、日本政府の対応力が求められている。

02「検診クーポン」
- ■ クーポンにより「がん」検診の受診促進を図る
- ■ 受診継続には効果的なプロモーションが必要?
近年では、日本における死亡原因で常に1位となっている「がん」。医療技術の発達により、早期発見することで治療可能な病となってきているが、問題視されているのが検診の受診率の低さ。そこで、2009年から厚生労働省が配布しているものが「検診クーポン」だ。乳がん・子宮頸がん・大腸がんの検診が無料で受けられるというもので、一定の年齢を対象に配布されている。ただ、この施策が2014年度も継続するという発表がされたのだが、実は受診率は徐々に減少してきているという。あくまでクーポンは認知のためのきっかけであり、その後の定着を図る効果的な施策を打ち出せなかったことが原因なのだろうか。がん検診の受診率向上は、死亡率に直結してくる。ぜひ継続を促進するプロモーションを打ち出し、クーポンをより効果的なものとしていってほしい。

03「ジオキャッシング」
- ■ GPSを使った世界規模の実践型ハイテク宝探しゲーム
- ■ 最新技術とアウトドアスポーツの融合
現在の日本ではポータブルゲームが全盛だが、世界では500万人以上のプレイヤーを有するゲームが流行していることをご存知だろうか。シアトルに本拠地を置くGroundspeak社が、2000年から提供を始めた今注目の宝探しゲーム、それが『ジオキャッシング』だ。プレイヤーは、公式サイトに登録をして、目のつきにくいところに隠された「キャッシュ」と呼ばれる宝を、GPSを使って実際に探したり隠したりする。特徴は、GPSやインターネットという最新技術とアウトドアスポーツの融合という点で、テクノロジーによる仮想と、実際に見つけに行く現実とが織り交ぜられた非日常感を体感できることだ。仮に宝が見つけられなかったとしても、自分の知らなかったローカルスポットへ出かけるきっかけになってくれるので、そこに楽しさや意味を見出せる点が、世界中の人々を夢中にさせる理由の1つかもしれない。

04「AND THE FRIET」
- ■ 本場ベルギーのフレンチフライを体感
- ■ その日の気分で食べ方自在
日本ではハンバーガーのサイドメニューという印象の強いフレンチフライ(フライドポテト)。発祥の地であるベルギーでは、料理の付け合わせに用いられたり、街角で販売されていたりする定番の味だ。そんなフレンチフライの専門店『AND THE FRIET』が、今年の12月2日に東京都渋谷区広尾にオープンする。ベルギーでは、フレンチフライを「フリット」と呼ぶことが店名の由来だ。特徴は、ポテトを国内外から厳選した6品種の中から選ぶことができ、極細から極太皮付きまで6パターンの切り方が選べる点。ディップするソースも特製マヨネーズをはじめ、10種類以上から選ぶことができる。さらにサイドメニューには、フリットと共に楽しめる英国伝統のフライドフィッシュや、ペルーで人気のソーセージ等、「AND(アンド)」と呼ばれるおかずメニューも楽しむことができる。こうした消費者を飽きさせない工夫が、新しさを生み、確かな人気へと繋がるのだろう。

05「泡醤油」
- ■ フワフワじゅわっ…がやみつきの人続出
- ■ きっかけは、料亭ならではの気遣い
美味しそうな刺し身の横に添えられているのは醤油…ではなくフワフワの泡!? そう、これは最近密かな人気を集めている『泡醤油』。一見ムースのようにフワフワな泡を口に含むと、じゅわっと溶けて醤油の風味が広がる体験がやみつきになる人も多いそうだ。作り方は簡単で、醤油とゼラチン、だし、そして泡立てた卵白を混ぜるだけ。和食以外の料理にも合う上に、好きな量を取り分けられるので、塩分が気になる人にも人気があるとか。元々は京都の料亭で醤油がはねて、舞妓さんの着物を汚さないように考案したことが始まりだそうだ。斬新な発想で生まれたこの醤油。料亭からの気遣いが込められていると思うと、美味しさもひとしおだろう。

06「クールジャパン機構」
- ■ ジャパン・ブランドの“折り紙付き”を世界へ
- ■ 官民合同で海外進出促進
アニメや食文化、物づくりなど、日本が誇る“折り紙付き”を世界に売り込むための官民ファンドが発足した。その名も『クールジャパン機構(株式会社海外需要開拓支援機構)』。同機構は、政府と民間企業15社が共同出資して立ち上げられた。今年度は、国が500億円、民間企業が合わせて75億円を出資する見込みとなっている。集まった資金で日本企業の有望な海外事業へ投資をし、漫画やアニメなどのコンテンツやファッション、地域産品やサービス業に関する商品やノウハウを、海外に売り込んでいく計画だ。日本が国際的な威信を取り戻しつつあるなかで、創設された民間ファンド。2020年の東京オリンピック開催を控え、今後日本の魅力がどのような形で世界に伝えていくのか注目だ。

07「手ぬぐい洗顔」
- ■ 手ぬぐいの新たな魅力に注目
- ■ 日本人の肌に合う理由とは
日本の織物の文化に寄り添ってきた手ぬぐい。近年、その手ぬぐいと石鹸だけを使用して行う『手ぬぐい洗顔』という美容方法が注目されている。その方法は、まず手ぬぐいを何回か洗濯して柔らかくする。そして、その手ぬぐいで石鹸を泡立て、撫でるように洗顔するだけというもの。体験した人からは、「肌のくすみが改善された」「肌がつっぱらず、しっとりする」など好評を得ているようだ。手ぬぐいは独自の織りで通気性がよく、雑菌が繁殖しにくい。そのため日常生活において汎用性が高く、江戸時代にはすでに庶民に広く使われるようになっていたという。古くから日本人の肌に近い存在であり、愛用されていた手ぬぐいの、新たな魅力をぜひ試してみてはいかがだろう。
