01「動く図鑑」
- ■ 販売部数トップの学習図鑑のヒミツとは!?
- ■ ビジュアル要素で興味と驚きを与える
2年半でシリーズ累計100万部を突破した学習図鑑がある。その名も『動く図鑑 MOVE(ムーブ)』(講談社)。同社としては約15年ぶりの図鑑参入にもかかわらず、競合他社を圧倒して販売部数トップだ。誌面には動物の顔のアップを多用したり、見開きをフルに使ってイラストを見せたり、迫力あるビジュアル表現が特徴的。そして何より他の図鑑と異なるのは、DVDの付録がついている点だ。収録されている映像は、「子どもたちが繰り返し見たくなるもの」をテーマに、ドキュメンタリーを数多く手がけたNHKエンタープライズと共同制作。まずはDVDで子どもの興味を引き、詳しい内容は図鑑で理解してもらうという構成だ。ターゲットである小学生だけでなく、幼稚園児や大人からも人気を集める「動く図鑑」。今後の新刊にも期待が高まる。

02「コーポラティブハウス」
- ■ 入居者による自由な設計が可能な集合住宅
- ■ 住まいの選択肢の1つに
土地購入から建物の設計、各種申請まで、企画の段階から入居希望者同士で考える集合住宅『コーポラティブハウス』をご存じだろうか。コーポラティブハウス自体は以前から存在したが、近頃にわかに注目を集めているという。流れとしては、不動産会社がプロジェクトを立ち上げて入居希望者を募り、コーディネーターの提案するプランに沿って、数度の打合せを重ねるというパターンが一般的だ。コーポラティブハウスといえば、以前は奇抜で個性的な住まいのイメージが強く、資産価値として不安な面があった。そして、通常のマンション購入よりも手間と時間がかかることから、これまではあまり普及してこなかった。しかし最近では、外観や共用部をベーシックにして間仕切りを可変式にするなど、人それぞれの暮らしを実現できるプランが増えてきている。DIYブームや団地リノベーションなど、住まいにもオリジナリティーを求めるようになってきた時代。新しい住まいの選択肢として、コーポラティブハウスを考えてみるのもいいかもしれない。

03「仕事旅行」
- ■ 大人気の職業体験ツアー
- ■ 知らない魅力的な仕事に出会えるかも?
職業体験と名のつくものはどれも定番のものばかり。もっと違う体験がしたい…。そんな人を中心にいま話題なのが、『仕事旅行』というツアー。これは、様々な仕事の中から、気になる職業を旅行感覚で体験できるというもの。職種によってはキャンセル待ちが出るほどの人気ぶりだ。このツアーが他の職業体験より支持される理由は、その職種の多さ。特殊メイクアップアーティストやピアノ調律師、果ては神主を体験するプランと、普段なかなか体験できないめずらしいものまである。また、どのツアーも数時間~1日で終わるため、気軽に楽しめることも人気のようだ。このツアーをきっかけに、あまり知られていなかった職種希望者が増えるかもしれない。

04「3Dペン」
- ■ クラウドファンディングで2億円を集めた世界注目の製品
- ■ 3D表現を可能にした画期的なペン
ペンで絵を描くというと、紙であろうとPCであろうと、平面上のものを想像する方が多いのではないだろうか。そんな常識を打ち破る『3Dペン』が、4月から日本で発売される。「3Doodler」とよばれるこのペンは、3Dつまり立体的に描くことができるのだ。材料はインクではなく、3Dプリンターなどにも使用されるプラスチックフィラメント。それを溶かしてペン先から押し出すと、樹脂が外気に触れて瞬時に固まり、空中で静止するという仕組みだ。この3Doodlerは、クラウドファンディングで世界中から出資された約2億円を元に開発されており、まさに新しい仕組みによって生まれた、画期的な技術といえるだろう。幅、高さに加え、奥行を表現するこの商品。こういった技術により、“3Dイラストレーター”などの新しい職種が生まれる日も、そう遠くはないのではないだろうか。

05「ベースロード電源」
- ■ 今後のエネルギー政策を発表
- ■ 聞きなれない言葉に込められた意味とは!?
東日本大震災から間もなく3年が経過しようとしている。深刻な放射能漏れ事故を引き起こした福島原発は、今もなお収拾がついていない状況だ。この反省を次代のエネルギー政策にどう活かすべきか。先日、政府が発表したエネルギー基本計画には、「ベースロード電源」という見慣れない言葉が記されていた。いったいどういう意味なのか。それは、昼夜を問わず一定の電力を供給できるという意味なのだが、つまるところ、従来の需要と同じエネルギーを供給するために、原発を再稼働させるということらしい。まどろっこしい表現を用いて、原発依存の姿勢を隠れ蓑にしているだけではないか、野党からはそんな批判が噴出している。自分たちがコントロールしきれない原発の上に、本当に安心・安全な未来を築くことができるのか。月日が流れても風化させてはいけない教訓があるはずだ。

06「山の日」
- ■ 海があるなら山も!
- ■ 祝日の経済影響はいかに?
「海の日があるのに山の日がないのはなぜだろう」と思ったことはないだろうか。そんな疑問に応えるかのように、再来年から日本の休日に『山の日』が設けられるようだ。内閣部会で8月11日を「山の日」とする祝日法改正案が了承された。平成28年からの導入が見込まれている。今回の制定は登山愛好家や山岳団体などが、より多くの人に山を楽しんでもらうことなどを目的として掲げ、全国共通の祝日制定に至ったという。夏休みまっただ中の子どもたちにはあまり休日という感じはしないかもしれないが、働く大人たちにとっては、子どもといっしょに野外に出かけるきっかけになるかもしれない。

07「電線地中化」
- ■ 東京から電柱が消える!?
- ■ 五輪に向け電線のない街づくりが加速
約2週間にわたるソチ五輪の熱い戦いが幕を下ろし、いよいよ2020年の東京五輪の準備が現実味を帯びてきた。そのひとつが、電線を地下に埋め込むことで無電柱化する『電線地中化』だ。これは、電柱を撤去し、地下の共同溝に電力線や電話線を収容、すっきりと視野の開けた景観が確保し、災害に強い都市にすることが狙いの政策。世界に目を向けると、すでに欧米主要都市の無電柱化率は、ロンドン・パリが100%、ニューヨークが72%。対して、東京は4割程度と先進国に比べ出遅れているのが現状だ。景観改善によって都市の魅力の向上につながるうえ、公共事業による景気拡大策にもなるのではと、一部では大きな期待の声もあがっている。6年後の東京五輪を控え、都市「東京」はどのように変貌をとげるだろうか。
