01「ランチパスポート」
- ■ 提示するだけでランチが500円に
- ■ 地域のガイドブックの役割も
出版不況と言われる中、異例の売上を記録している出版物がある。新タイプのグルメガイド本『ランチパスポート』(以下ランパス)だ。エリアごとにランチ情報を記載しており、掲載されている店舗でランパスを提示すると、ランチが500円に値下げされる。
2011年に高知県で創刊されて以来、地方都市を中心に30エリアで刊行されてきた。さらに今年4月に登場した新橋・虎ノ門版を皮切りに、都内版も随時刊行されている。本を購入した人がランチを安く食べられるだけではなく、取扱書店・出版社もうるおい、掲載店舗もお客さまが増加する。まさに三方よしで大ヒット中のこの書籍、ランチに迷ったときにはお近くの書店で探してみるのはいかがだろうか。

02「年功賃金廃止」
- ■ 年功序列の賃金制度見直し
- ■ 国大手企業へも広がる
勤続年数に応じて賃金を支払うことで、平均勤続年数を引き上げ、スキルを組織内に蓄積する年功賃金制度。この制度に、見直しの動きが広がっている。年功賃金を廃止し、業務内容、実績に応じて賃金を決定する仕組みへの変更を発表する企業が相次いでいるのだ。
バブル崩壊以来、成果給を導入した企業は多い。しかし、外資系企業や金融業が中心であり、国内製造業での導入はさほど進んでいなかった。そんな中今回の年功賃金廃止が話題になっているのは、日立やパナソニックなど国内の大手メーカーが相次いで年功賃金廃止を発表したためだ。優秀な中途入社・外国人社員を確保し、グローバル競争で打ち勝つための新制度導入だと言うが、結果には結びつくのか。今後の広がりと成果に注目したい。

03「逸ノ城 駿」
- ■ 期待のモンゴル出身力士
- ■ 横綱も認める新星
角界にまた、髷の結えない力士が登場した。『逸ノ城 駿(いちのじょう たかし)』をご存知だろうか。彼は、モンゴル出身の力士。少し前に世間を騒がせた遠藤と同様に、髪の毛が髷を結える長さに伸びる前に入幕を果たした逸材。下積み時代の幕下では、十両での4場所の成績が36勝8敗。今期の秋場所では、平成の大横綱「白鵬」に土を付けられなかったが、13勝2敗と優勝争いに加わる活躍を見せた。また、41年ぶりとなる新入幕の金星獲得の快挙も成し遂げた。負けはしたが、常に冷静な白鵬が取組の前日は興奮しすぎて眠れなかったというほど。こうした、新星がどんどん登場してくれることが国技である相撲や角界の盛況に繋がるのではないだろうか。

04「サツマイモ発電」
- ■ 無駄なく発電
- ■ 酒造メーカーの新たな試み
東日本大震災を機に、原子力発電をはじめとした発電方法に問題を抱える日本。そんな中、新たな発電方法を日本の酒造メーカーが実践している。それは『サツマイモ発電』だ。具体的に言うと、黒霧島などのヒット商品を製造販売している「霧島酒造」が、焼酎を造る過程で出る焼酎かすや芋くずを発酵させ、発生したバイオガスを発電に活用するというもの。廃材を使うため無駄がなく大変エコな発電方法だ。年間発電量は一般家庭約1000世帯分に相当する約400万キロワットを見込むそう。さらにそれを電力会社に売電する。売電収入は年に約1億5千万円(見込み)。こうした小さな試みが日本の発電を支える日が来るかもしれない。

05「ドコッチ」
- ■ 子どもの安全を見守るウェアラブル端末
- ■ 現在地や歩数も確認することが出来る
近年続けざまに起きている、子どもが巻き込まれる事件や事故。子を持つ親であれば、その身は何に代えても守りたいと思うだろう。そんな親たちの不安を解消するアイテム、『ドコッチ』が来年3月にNTTドコモから発売となる。
ドコッチとは、データ通信機能搭載の子ども向け腕時計型ウェアラブル端末。子どもを自由に安全に見守るというコンセプトに、周辺の気温や湿度、歩数、現在位置という環境情報を把握出来る。さらに、家族にショートメッセージで緊急連絡が可能だ。いつどこで何があるかわからないが、大人がいつも子どもに付き添うのは難しい。そんな中でドコッチは、子どもの安全を見守る新しい道具として、今後活躍していくのではないだろうか。

06「電力越境販売」
- ■ 企業の「独占」から生活者の「選択」へ
- ■ 電力業界以外にもビジネスチャンスが
原発問題をきっかけに、注目を集めていた『電力越境販売』が、いよいよ本格化してきた。これは、関東は東京電力、関西は関西電力といった大手企業による、従来の供給地域の独占という縛りを外し、どこへでも自由に売電できるようにすること。
平成26年に開始を予定しており、すでに関西電力と中部電力の首都圏への越境販売の発表があり、話題になった。他にも、関西電力は越境への安定した電力供給のために宮城県に発電所を新設する方針を発表。また、越境販売の解禁後は、東京ガスやソフトバンクなどといった電力会社以外の企業でも、商品と電気をセット販売するサービス展開を視野に入れているという。今回の越境販売によって生活者が自由にサービスを選べるようになることで、飽和状態だった電力業界に新たなビジネスチャンスが生まれそうだ。

07「ベッドモバイラー」
- ■ 寝る前にも手放せないスマートフォン
- ■ 隠れ不眠、体調不良の原因にも
スマートフォンの爆発的な普及によって、いつでもどこでもメールやSNSのチェックが出来るようになった便利な世の中。常にスマートフォンを手放せないといった、スマホ依存症に引き続き『ベッドモバイラー』と呼ばれる人たちが増えている。
ベッドモバイラーとは、寝床についてもスマートフォンを手放さない人のこと。
スマートフォンから発せられるブルーライトを浴びすぎると、体内時計が狂ってしまい眠りが浅くなる。そして自分の気付かぬうちに“隠れ不眠症”となってしまう人が多いそうだ。一度不眠症になると改善が大変な上、眼精疲労や体内リズムの乱れという体調不良へとつながる原因にもなる。便利な機器とはいえ、健康を害しては元も子もない。いつも私たちの身近にあるスマートフォンとの付き合い方を、今一度考えてみるべきなのではないだろうか。
