01「うるう秒」
- ■ たった1秒の時間調整
- ■ ビジネスへの影響は未知数
今年の7月1日は長い一日になるそうだ。なぜなら、この日だけ午前9時の前に8時59分60秒が挿入されるから。これは『うるう秒』調整のためだ。
うるう秒とは、世界で数年に一度行われる、時間調整する1秒のこと。日本では昭和47年に初めて行われ、今回で26回目。現代社会においては、時刻はただ時を知るためのものではなくなり、多くのビジネスにも関わってくる。そのため、たとえ1秒であっても、その間に莫大なお金や情報ネットワークが行き来しているため、軽視できない。今回のうるう秒による社会的影響がどれほどのものになるのか、7月1日を楽しみにしてみよう。

02「マイ3Dプリンター」
- ■ 家庭用プリンターの普及
- ■ 需要に応えて組み立て式も登場
医療から、服飾、おもちゃ、iPhoneケースまで、登場以降さまざまな分野で使用されている3Dプリンター。最近では、インターネットでプリントを委託できるサービスも普及している。そんな中、注目されているのが『マイ3Dプリンター』だ。
その名の通り、自宅で所有する家庭用3Dプリンターのこと。興味を持つ人が増えたことにより、家庭用も販売されるようになったが、実際のところ挑戦するためには何かとコストも高い。そこで登場したのが(株)デアゴスティーニ・ジャパン社発行の「週刊マイ3Dプリンター」。これは毎号届くパーツをドライバーとペンチで組み立てるだけで完成し、雑誌には組み立て方の説明、3Dデータを作成するためのソフトウェアの使い方などが記載されている。安価で手の届くサービスも展開されたことによって、今後さらなる3Dプリンターの浸透が予想されている。

03「6才のボクが、
大人になるまで。」
- ■ 12年間に渡って撮影された映画
- ■ 数々の賞を総なめに
上映されるやいなや、世界を驚かせ、数多くの賞を受賞している映画『6才のボクが、大人になるまで。』が大ヒットしている。
この映画は、6歳の少年メイソンとその家族の変遷の物語を、同じ主要キャストで12年に渡り撮り続けた作品。本作品は人の成長や加齢を映し出し、時間の流れをリアルに感じさせてくれる作品となっている。日本でも公開されると同時に、各界の著名人が賞賛のコメントを発表。画期的かつ斬新な手法で制作されたこの作品が、今後の映画界にどのような影響をもたらしてくれるのか、期待が集まっている。

04「21世紀の資本」
- ■ フランス発の経済書
- ■ 異例の世界的ベストセラーに
日本語版にして728ページ。分厚い電話帳のような経済書が、今世界的ベストセラーになっている。フランス人経済学者のトマ・ピケティ氏が執筆した『21世紀の資本』だ。
アメリカで大ブームとなった後、日本で発行された本書は、発売1ヶ月にして13万部のペースで売れ続け、経済書としては異例のベストセラーになっている。気になるテーマは、「現行の資本主義社会は、貧富の格差を生み出す宿命から逃れられない」というもの。日本ではすでに語り尽くされたことにも思えるが、アメリカンドリームが信じられていたアメリカでは新鮮に映り、大きな反響を呼んだという。話題が話題を呼ぶ格好でベストセラーになったこの本、ビジネスに関わる方は一読の価値ありだ。

05「東日本大震災の日」
- ■ 新法案として提案
- ■ 防災を見直す日に
日本各地に未曾有の被害をもたらした東日本大震災。その地震をきっかけに、防災や災害(特に津波)への意識を高めようと、自民党の有志議員が毎年3月11日を『東日本大震災の日』と定める法案を提出している。
法制化することで、大震災への備えや災害に対しての関心を向上させ、人々の記憶から風化させないことが目的だそうだ。提案段階では、記念日を国民の休日にする予定は無く、暦としては平日になるという。地震大国とも言われる日本では、常に地震と向き合うことが求められるため、こうした記念日の制定が人々の意識の変化にどう繋がるのか注目だ。

06「水素社会」
- ■ 水素が主要燃料になる時代到来
- ■ 政府の後押しにより、実現化濃厚
燃やしても大気汚染の心配がないことから、クリーンエネルギーとして注目を浴びる水素。この水素を、石油に替わる主要燃料とする『水素社会』実現に向け、東京都は400億円の基金を新たに設置することを決定した。
トヨタが燃料電池自動車MIRAI(ミライ)に関する特許をオープンにしたことは、先日大きな話題を呼んだが、それもこの水素社会実現のため。一企業の先鋭的商品は、必ずしも社会の動きと連動しない。莫大な開発費をかけて取得した特許をあえて公開することで、水素利用の自動車を増やし、水素社会実現を図ろうとしたものだ。都の基金は路線バスの燃料電池化、水素ステーション設置等に使われる予定である。2020年の東京五輪までに実現をめざすという水素社会に、期待大だ。

07「大人のお菓子」
- ■ 大人向けのお菓子が登場
- ■ 発想の転換でチャンスを切り開く
少子高齢化で子供向け商品の売り上げが苦戦を強いられている中、お菓子業界では『大人のお菓子』シリーズが、高い人気を得ている。
これは、「キットカット」や「きのこの山」など、定番のお菓子を大人向けに味付けし、高級感のあるパッケージにしたもの。こだわりの素材や落ち着いた色合いのパッケージが特徴で、値段も多少割高だが、スーパーやコンビニで専用のコーナーを設けるほど売れ行きも上々だとか。中でも、幼少時代にそのお菓子を食べて育った人が大人になり、懐かしさを持って購入したり、「大人=上質」というイメージを持つ子供が興味本位で購入するケースが多いという。子供がメインターゲットだった今までのお菓子を、大人向けにリメイクするという発想の転換は、これからのビジネスにおいて重要になりそうだ。
