これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

HOME

時流度チェック

01「線虫」

  • ■ 匂いでがん診断
  • ■ 低コストかつ高発見率に世界が注目

日本人の死因第1位である「がん」は、医療技術が世界的に高水準の日本でも、克服できずにいる課題だ。そんな中、がん細胞の匂いを嗅ぎ分けることができる『線虫(センチュウ)』を使ったがん診断が注目を集めている。
これは、シャーレに患者の尿1滴と、全長1cm程度の線形動物である線虫50匹程度を入れ、その反応でがん疾患か否かを判別するというもの。患者の尿さえあれば検査できるため、数百円という今までにない低コストでの診断を可能とした。また、発見率も90%以上と最高レベルで、がんの早期発見にも貢献でき、世界中から注目されている。今後この技術が普及することで、日本人の平均寿命にも影響するかもしれない。

ページTOPへ

02「もしもの時に役立つノート」

  • ■ 累計販売約50万冊のヒット商品
  • ■ “終活”の手助け役として大ヒット!

人生の終わりに向けて、生前から準備をする“終活”が話題になっていた近年。葬儀や墓の準備など、その範囲は広く、実際はどこから手をつけていいかわからないという人が多い。そんなときの手助け役として注目されているのが、『もしもの時に役立つノート』だ。
このノートは、終活に必要な項目があらかじめ記載されており、その項目を一通り記入さえすれば、自分の身の回りの情報を残しておくことができる。自分の身に何かあった場合に備え、情報をまとめておきたいというニーズは意外と高い。遺言書とは違うが、万が一のときには家族や知人にとって無駄にはならない一冊となるからだ。また、いくら家族とはいえ、知らないことが多いのも事実。そんな背景をうまく読み解いた上で、自分自身を振り返り、身近な人と話をするきっかけとなる道具として、大ヒットへつながったのかもしれない。

ページTOPへ

03「ハイブリッドスイーツ」

  • ■ 異なるスイーツの掛け合わせ
  • ■ 新感覚に注目

昨年から流行する「クロワッサンドーナツ」は、文字通りクロワッサン生地をドーナツにしたもの。また、東京駅では「クロワッサンたい焼き」も登場し、連日行列の注目商品となっている。
こうした別々のスイーツを掛け合わせて生まれる新感覚スイーツ『ハイブリッドスイーツ』が現在流行中だ。ワッフルのフレンチトースト、ドーナツのサンドイッチなど、甘いものとしょっぱいもの、調理方法の掛け合わせなど、“ハイブリッド”の方法も様々。既存のものを掛け合わせることで、新たな味と需要を生み出すことに成功したのだ。一過性の流行に終わらず、新定番の誕生につなげられるか。ハイブリッドスイーツの定着に注目が集まる。

ページTOPへ

04「災害公営住宅」

  • ■ 仮設住宅から公営住宅へ
  • ■ 被災者の住環境ケアを手厚く

東日本大震災から4年が経過した今、被災者たちの住環境が変化の時を迎えている。これまで災害時に用意された仮の住まいであった仮設住宅から、『災害公営住宅』への転居が増えつつあるからだ。
災害公営住宅とは、公営住宅という名の通り、県や市町村が建てるもので、入居できるのは震災で家を失った人々だ。仮設住宅で暮らす人々は、慣れない土地や薄い壁による騒音でストレスを抱えて生活をしている人が多く、ご近所トラブルも少なくない。被災者を孤立させることなく、新しい生活を築きやすくなる住居と街づくりが望まれている中、災害公営住宅の普及に期待が集まっている。

ページTOPへ

05「エネルギー同盟」

  • ■ エネルギー供給革命に取り組むEU
  • ■ 脱輸入依存を目指す

多大なエネルギー消費を必要とする現代社会。その供給には各国が頭を悩ませているが、EU(欧州連合)はその長期的な解決を目的として、『エネルギー同盟』を構築した。
これは、エネルギー問題に関連したあらゆる施策に、EU全体が取り組むことを指すもの。現在、EUは全体のエネルギー消費量に対し、およそ5割を輸入に頼っているため、購入条件も売り手の言いなりにならざるを得ない。こうした問題に、低エネルギー社会の実現・再生可能エネルギーの開発などによって抜本的解決を図ろうとしているのだ。日本も他人事ではない。3.11以降エネルギー供給問題に揺れているのはこちらも同様であり、解決策が待ち望まれる。そのモデルケースとしても、エネルギー同盟の成果に要期待だ。

ページTOPへ

06「水都大阪」

  • ■ 道頓堀川開削400周年を記念
  • ■ 水の回廊大阪の復活

食い倒れの町。そんなイメージが強い大阪だが、水運が基盤となって栄えた世界的にも珍しい「水の回廊」としての歴史も持ち合わせている。そんな中、今年は水都(すいと)の魅力再生を掲げた『水都大阪』のシンボルイヤーとして、盛り上がりを見せている。
大阪は、大川や道頓堀川をはじめ、様々な川が都市を囲んでいる水都である。フィレンツェのような水の都としての魅力を取り戻すべく、2015年は民間主導で大きなイベントを開催し、環境整備を図ることで国内外に水都のイメージを拡散する狙いだ。また、常設の観光施設を生み出そうとする動きも本格化しており、水上レストラン構想などが計画されている。道頓堀川開削400周年をきっかけに、大阪が大きく変化することだろう。

ページTOPへ

07「クラフトビール」

  • ■ 小規模の醸造所でつくられるビール
  • ■ 地域活性化に一役買う

寒い冬も過ぎ去り、春の花見には最近人気の『クラフトビール』で乾杯してみてはいかがだろうか。これは、小規模なビール醸造所で職人が手づくりしている地ビールのこと。高品質を売りにしていて、名前は「手工芸品(Craft)」から由来している。1994年に酒税法が改正され、最低製造数量の大幅な規制緩和を機に醸造所が増加。高価格なことや醸造技術の未熟さが原因で、品質維持ができずに一時、人気が低迷した。しかし、技術の向上や、最近の消費者の高価格指向など、条件がマッチして人気が再燃したのだ。また、クラフトビール自体が、観光地や地方でつくられることがほとんどなため、ビールを通じて全国の人に地名を知ってもらうことができ、地域活性化の手助けにもなっている。いずれ、日本から世界有数のクラフトビールが生まれることを期待したい。

ページTOPへ
ページTOPへ