01「軽キャンピングカー」
- ■ 軽自動車をベースにしたキャンピングカー
- ■ 燃費もよく、維持費も安めに
アウトドア志向の人気が高まると共に、移動だけでなく車内で寝食ができる「キャンピングカー」の保有台数も増加傾向にあるという。そんな中、キャンピングカーの性能を備えた軽自動車『軽キャンピングカー』に注目が集まっている。
キャンピングカーは比較的高価なイメージがあり、なかなか手を出せない人も多かったという。500~600万円台が中心の国産キャンピングカーに比べ、軽キャンピングカーは価格が200万円前後からと、比較的安価なのが特長。燃費もよく、自動車税などの維持費が安いことも魅力のひとつとなっている。車でキャンプに出かける「オートキャンプ」の人気も回復している中、外国人観光客も増加しており、新たなブームの背景によってキャンピングカーを持つ人が増えていくかもしれない。

02「専門職業大学」
- ■ ビジネスにも精通した職人を育成
- ■ 専門学校の短所を克服できるか
長年、職業的な人材の育成は專門学校が担っていた。ところがこの学校制度には、教育の質に違いがあるとされるため学位が授与されないことや、国からの援助が受けられないなどの問題が指摘されている。この問題の改善とともに、専門技術だけでなく、ビジネス面での実践的な知識・技術を学べる学校にしようと、文部科学省が今年3月に『専門職業大学』の新設をまとめた。教育課程の優れた專門学校を移行させる予定だという。
技術に加えて経営学などを学んだ人材が育つことは、人材募集を行う会社にとってメリットが大きいだろう。ただ、大学は学問の研究を、専門学校は職業技能の習得を目的としており、概念の違う学校を同列に扱う必要性に疑問を投げる声も世間から上がっている。国からの支援を受ける以上、本当に必要とされる教育機関になり得るのか、今後の動きに注目だ。

03「ユニコーン企業」
- ■ 未上場でも巨大企業
- ■ シリコンバレーでもトレンドに
かつてFacebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)がそうだったように、最近、『ユニコーン企業』と呼ばれる企業が多方面から注目されている。
これは、企業価値が10億ドル(約1240億円)を越える、非上場のベンチャー企業のこと。稀な存在かつ巨額の利益をもたらす可能性がある企業として、伝説の生き物である一角獣(ユニコーン)に例えてこう呼ばれている。その背景には、これらの企業が創業からわずかの期間で急成長するため、株式公開を待っていては投資のチャンスを逸してしまうという事情が挙げられる。現在は世界中で80以上のユニコーン企業が存在しているといい、IT関連のハイテク企業の拠点として有名なアメリカのシリコンバレーでも、こうしたユニコーン企業を目指すことがトレンドになっているという。ユニコーン企業の登場によるビジネス界の相乗効果に期待したい。

04「ズーノーシス」
- ■ 動物から人間に感染
- ■ 可愛いペットにこそ正しい接し方を
近年のペットブームもあり、犬や猫に限らず、様々な動物をペットとして飼う人が増えてきた。しかし一方でペットとなる動物への知識がないまま、軽い気持ちで飼う人も多いという。そんな中、最近、動物や人に感染する感染症
『ズーノーシス(人獣共通感染症)』が問題となっている。
ズーノーシスとは、かつて問題になった狂犬病やキツネなどに感染が多く見られるエキノコックス症など、ヒトや動物に感染する感染症の総称だ。老人ホームでのアニマルセラピーなど、ペットとのふれあいが増えた現在、ペットにキスや口移しで食べ物をあげるなどの感染症経路になりやすい行為をする人が増えているという。ペットを愛おしく思う気持ちは大切だが、それと同時に安全に末永く一緒にいられるよう、様々なリスクを把握しておくことも重要だろう。

05「エア吉野家」
- ■ 空の上でファストフード!?
- ■ 創意工夫で、地上の味を再現
日常生活でよく食べる人も多いであろうファストフード。その日常の味が、空の上で味わえるようになった。今年9月1日から、期間限定でサービスが開始される『エア吉野家』もそのひとつだ。これは、JALが導入した日本のファストフードを機内食として提供するサービスのこと。
従来、機内食といえば、肉か魚の二択であり、そのうえ評判も芳しくなかった。しかし、加工技術の進化や、サービス面の向上により、日常で親しみ深いファストフードを機内食に採用する流れが出てきたのだ。吉野屋以外では、モスバーガーやケンタッキーなど、日本を感じられる味覚が揃っている。機内食ということで、生たまごが提供できないことや、上空での味付けの濃さの加減、固形燃料が使えないことによる温度感の問題などのネックはあるが、つくり手の創意工夫により地上で食べる味と変らないものに近づけているそうだ。是非、空の旅に出かける際には食べてみてはいかがだろうか。

06「エイハラ」
- ■ 「もう年なんですから」もNG
- ■ ハラスメントの多様化
この言葉をテーマにしたドラマが放映されたことがきっかけで、世間に浸透しつつある『エイハラ』。これはエイジハラスメントの略で、年齢を理由に言葉や行動で差別したり、嫌がらせを行うことを意味する。元々は会社内の中高年に対する差別を指すものだったが、現在では場所や年齢、性別関係なく使われるようになった。具体的には、「まだ結婚しないの?」「これだからゆとり世代は」などの発言や、必要性が感じられない求人票の年齢制限、若い社員への子供扱いや年齢だけで判断された過小評価がこれに当たる。
近年はパワハラ、マタハラなど様々なハラスメントの名称が有名になり、職場における問題の表面化に一役買っている。社員が長く勤めたいと思う企業になるためには、このような問題から目を背けないことが大切なのではないだろうか。

07「社内運動会」
- ■ よみがえる社内行事
- ■ 連帯感を強める狙い
IT化や私生活を重視する時代の流れによって、薄れがちな社員同士のコミュニケーション。そんな中、社員同士がチームを組み、様々な競技に取り組む行事
『社内運動会』に今注目が集まっているという。このような社内行事は、かつては一定以上の規模にある多くの会社が行っていたが、景気の低迷などにより、縮小される傾向にあった。
しかし、コミュニケーションの密度を高めることを狙いとして、デンソーや三越伊勢丹ホールディングスなどの名だたる企業が、一度は廃止した社内運動会を復活させているのだ。社内運動会には、同じ社員同士がチームメイトやライバルになって戦い、連帯感や質の良い競争意識を高める効果が期待できるという。また、社内運動会の企画をビジネスとして扱う会社も現れている。こうした取り組みはどこまで広がりを見せ、また日本の企業をどのように活性させるのか。今後も要注目だ。
